6030 アドベンチャーの業績について考察してみた

6030 アドベンチャーの業績について考察してみた

PERAGARUアナリスト

四半期業績推移随時更新中

(単位:百万円) 決算期 売上 営業利益 営業利益率
FY2022.Q2 2021.12 9,979 470 4.71%
FY2022.Q3 2022.03 -11,428 377 -3.3%
FY2022.Q4 2022.06 3,978 615 15.46%
FY2023.Q1 2022.09 4,961 1,338 26.97%
(単位:百万円) 決算期 売上 営業利益 営業利益率
FY2017.Q3 2017.03 1,382 104 7.53%
FY2017.Q4 2017.06 1,573 47 2.99%
FY2018.Q1 2017.09 2,149 143 6.65%
FY2018.Q2 2017.12 1,943 168 8.65%
FY2018.Q3 2018.03 5,895 156 2.65%
FY2018.Q4 2018.06 8,801 60 0.68%
FY2019.Q1 2018.09 9,341 462 4.95%
FY2019.Q2 2018.12 11,681 -28 -0.24%
FY2019.Q3 2019.03 15,290 433 2.83%
FY2019.Q4 2019.06 14,162 -356 -2.51%
FY2020.Q1 2019.09 11,081 419 3.78%
FY2020.Q2 2019.12 12,185 676 5.55%
FY2020.Q3 2020.03 8,640 174 2.01%
FY2020.Q4 2020.06 3,860 115 2.98%
FY2021.Q1 2020.09 7,474 243 3.25%
FY2021.Q2 2020.12 10,853 268 2.47%
FY2021.Q3 2021.03 -11,677 356 -3.05%
FY2021.Q4 2021.06 1,385 -5 -0.36%
FY2022.Q1 2021.09 9,257 581 6.28%
FY2022.Q2 2021.12 9,979 470 4.71%
FY2022.Q3 2022.03 -11,428 377 -3.3%
FY2022.Q4 2022.06 3,978 615 15.46%
FY2023.Q1 2022.09 4,961 1,338 26.97%

沿革

2004年10月東京都において旧株式会社アドベンチャーを設立。2006年12月旧株式会社アドベンチャーの子会社として株式会社サイバートラベル(現 同社)を設立2008年6月オンライン旅行予約サイト「skyticket」運用開始。2013年6月経営の効率化を目的として旧株式会社アドベンチャーを吸収合併後、社名を株式会社アドベンチャーに変更。2014年9月多言語オプショナルツアーサイト「WannaTrip」運用開始。2014年12月東証マザーズに上場。2022年4月東証の市場区分見直しによりグロース市場へ移行。旅行商品の仕入れ販売やギフトカードの店舗販売、スポーツアパレル等の学校関係者への販売、投資事業などを営む

株主構成

有価証券報告書によると2022年6月末時点の筆頭株主は、代表取締役社長の中村俊一氏で60.00%を保有。また、株式会社中村名義の株式も同氏が実質株主として保有しているもので、併せて61.13%となる。日本カストディ銀行の信託口が8.81%で続き、以降は保有割合5%未満で国内外金融機関や個人投資家等が並ぶ。尚、大量保有報告書によるとアセットマネジメントOneの保有割合が9.90%であると報告されている。外国人株式保有比率は10%以上20%未満

取締役会

取締役は6名(社内2名、社外4名)、監査役は3名(全員社外、1名は常勤)、監査役会設置会社である。取締役の中島照氏は、ハーベストフューチャーズ株式会社、ケイ・アンド・カンパニー株式会社、3656Klab等の経歴を有する。

代表取締役の経歴

代表取締役社長の中村俊一氏は1982年12月生まれ。慶應義塾大学を卒業後、旧株式会社アドベンチャーを設立し、代表取締役に就任。2006年12月の同社設立、2013年6月の旧株式会社アドベンチャー吸収合併後も変わらず代表取締役を務めている

報告セグメント

「コンシューマ事業」、「投資事業」の2報告セグメントに大別される。2023年6月期第1四半期の収益4,961百万円の構成比は、コンシューマ事業が95.4%、投資事業は4.6%だった。セグメント利益はコンシューマ事業が1,112百万円、投資事業が226百万円で、合計1,338百万円であった。

事業モデル

コンシューマ事業は、旅行商品やサービスの提供を行っている。
航空券等の旅行商品の比較・予約サイト「skyticket」等を中心に運営を行うが、航空券の横断検索(搭乗日、出発・到着する空港名を指定することで条件に合う航空会社が一度に検索出来る機能)やオンライン予約・販売に特化していること、多言語対応していることなどが同サイトの特徴。2022年6月期では全体収益の7割超を国内航空券の売上が占めた。2022年3月にはGoogleの検索結果などGoogleのプラットフォーム上でホテルやフライトの予約を完結できる「Book on Google」というサービスと連携し、「skyticket」のサイトへの遷移する必要なく検索・予約・支払いを完了可能
投資事業では、将来性があり、キャピタルリターンの期待できるビジネスや企業への投資を行っている。また総合的な予約のプラットフォームを目指し、ホテル、レンタカー、高速バスなど商品内容を拡大させている。

2022年9月事業計画及び成長可能性に関する説明資料

予約成約に対して、クライアント(航空会社やバス会社、ホテル等)から一定のテイクレート(下図)に基づいた成果報酬が同社の収益となる。

2023年6月期第1四半期決算説明資料

観光庁の調査によると、2021年度はコロナ禍の影響が前年から続いており、旅行者数は減少している。但し2022年9月単月では延べ宿泊者数が前年同月比+71.9%増加するなど、足元では回復の兆しがみられる。また欧米に比して旅行市場のオンライン比率が低い日本および東南アジアに関して同社は成長余力があると考え、同市場にアプローチを図っている。

競合他社

7048ベルトラ(2021年12月期売上高492百万円)、3926オープンドア(2022年3月期売上高1,201百万円)、6191エアトリ(2022年9月期売上高13,510百万円)などが競合として挙げられる。

連結の範囲

同社グループは、同社及び連結子会社3社の合計4社で構成され、コンシューマ事業及び投資事業を行う。

強み・弱み

インターネットやソーシャルメディアに対する技術力とマーケティング力を駆使して、「Skyticket」の一定の知名度とシェアを有していると見られることが強み。航空会社は、同社のような旅行業者を通じて航空券を販売する際、旅行業者に対して一定のコミッションを支払うが、近年は航空会社自身で航空券の販売を行う割合を高めている。将来的に、航空会社により支払われるコミッションが変更される可能性が懸念されている。また新型コロナウイルス感染症の影響など、旅行需要に業績は大きく依存すると考えられる。

KPI

①国内航空券取扱高・申込件数(4,477百万円、154千件:2022年9月)
②海外航空券取扱高・申込件数(429百万円、4.12千件:同上)
③ホテル取扱高・申込件数(247百万円、19千件:同上)
④レンタカー取扱高・レンタカー申込件数(537百万円、24千件:同上)
⑤ツアー取扱高・申込件数(210百万円、4千件:同上)
⑥高速バス取扱高・申込件数(275百万円、44千件:同上)

2023年6月期第1四半期決算説明資料

業績

増収増益で業容を拡大してきたが、新型コロナウイルス感染拡大を受け、2020年6月期以降減収となったが徐々に回復がみられる。落ち込んでいた営業利益率も2ケタ台に回復し、2022年6月期末は17.3%。売上債権や仕入債務の増減幅が大きいこと、M&Aにも積極的な方針を示していることなどからフリーCFは安定しない。2022年6月期末の自己資本比率は46.1%。有利子負債の増加から一時1ケタ台まで低下したが、着実に減少させてきている。

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