7065 ユーピーアールの業績について考察してみた

PERAGARU管理人

ユーピーアールの事業概要

同社はパレットの設計、開発製造、販売、レンタル、リサイクル及び物流コンサルティングを手掛けるトータルパレットマネジメントカンパニー。
従業員数は184名 (2020年8月末時点)。国内に営業所13ヶ所、デポ(物流機器の貸出、返却を行うサービス拠点)193ヶ所の他、東南アジアに連結子会社を展開している。

・沿革
1973年にパレット製造、販売、レンタルを目的としウベパレット株式会社を設立。2002年9月にレンタルリーシング株式会社を吸収合併しウベパレットレンタルリーシング株式会社が誕生、2007年9月にユーピーアール株式会社へ社名変更された。2019年6月に東京証券取引所第二部に上場。
・株主構成
2020年8月現在の筆頭株主は代表取締役社長の酒田義矢氏(保有割合50.11%)。以降5位まで信託口を除き、創業家の酒田一族とみられる名前が並び、義矢氏を含め酒田家の保有割合は62.98%を占める。
・取締役会構成
同社は9名の取締役(うち社外取締役3名)で構成。代表取締役の酒田義矢氏は積水化学勤務を経て入社。他取締役の経歴は中途入社(三菱商事、NTT、三菱UFJ銀行、東芝、丸紅、日経BP)と、弁護士、公認会計士となっている。
・代表取締役の経歴
代表取締役の酒田義矢氏は早稲田大学商学部卒業後、積水化学勤務を経て1995年に同社へ入社。尚、同社の源流は同氏の祖父が創業した宇部木材である。その後1999年に代表取締役に就任した。
・報告セグメントと事業の構成
同社報告セグメントは、パレットを中心とした物流機器のレンタル及び販売事業を行う「物流事業」と、最新のIT技術を活用した遠隔監視ソリューション及びカーシェアリングを行うビークルソリューションサービス等を行う「コネクティッド事業」の2セグメントにて構成されている。2020年8月期の売上高構成割合は「物流事業」が93.0%、「コネクティッド事業」が7.0%だった。
・競合他社
日本パレットレンタル株式会社(非上場、2020年3月期売上高約285億円)、日本パレットプール株式会社(ジャスダック上場、2020年3月期売上高約70億円)など。
・連結の範囲
木製パレットの製造等を行うウベパレットサービス㈱と、東南アジア中心に展開する海外子会社の計6社で構成される。

物流事業

・事業モデル
物流事業は、パレットなど物流機器のレンタル及び販売、アクティブタグを搭載しクラウド上でパレット管理を可能とするスマートパレットのレンタル、現場作業に従事する作業員の腰・身体的負担を軽減するアシストスーツのレンタル及び販売を行う。

・強みや弱み
パレットレンタル事業参入には相当の設備投資が必要になるため、新規参入は容易ではなく、下記の通り高シェアを有する同社は優位性を持つ。また競合他社と比較し、多種多様サイズを保有、顧客ニーズに幅広く応える体制を持つ。

・懸念点
コロナの影響が長引き国内物流需要が鈍化すること。
・業績の進捗
2020年8月期の物流事業通期売上高は11,845百万円(前期比+9.1%)、セグメント利益は2,228百万円(同+21.2%)輸送用・保管用パレットの需要が堅調に推移した。コロナにより物流量が減少する企業もあった一方、巣ごもり需要で増加する企業もあり、業種、規模、地域などが様々に異なる顧客と取引していることが業績に対するリスク回避となった。
・KPI
同社の主力事業であるレンタルパレットの保有枚数が重要である。同社は業界保有総数が2,500万枚強の中、446万枚を保有。2017年より業界シェア2位となった。

コネクティッド事業

・事業モデル
コネクティッド事業は、物流業界を中心に位置情報ソリューションを提供するIoT事業部と、カーシェアリングシステムのレンタル及び販売、自主運営、運営受託を行うビークルソリューション事業で構成。
・懸念点
参入障壁が低く競合他社も多いため、製品の陳腐化を避けるため恒常的に相応の開発費が必要となる。
・業績の進捗
2020年8月期のコネクティッド事業通期売上高は887百万円(前期比+8.9%)セグメント利益53百万円(同▲46.6%)。遠隔監視ソリューションの機器販売増加やカーシェアリングシステム及び販売が概ね順調に推移が開発費増加のため減益。
・KPI
同社カーシェアリングシステム及び位置情報ソリューションシステムの導入社数。