2301 学情の業績について考察してみた

PERAGARUアナリスト

沿革

1976年に実鷹企画として、総合広告代理業を目的に創業。1981年11月「学生就職情報センター」部門を新設し、現在に至るまで就職情報を取り扱う。1995年12月に現在主力のインターネット就職情報サービス「あさがくナビ(朝日学情ナビ)」の前身である「G-WAVE」を開始。1996年7月には中途採用情報部門へも進出。2002年5月に日本証券業務協会に株式を店頭登録し、2004年12月ジャスダック上場、2005年9月東証2部、2006年10月東証1部へ変更。2012年朝日新聞社・朝日学生新聞社と資本業務提携を締結。新卒・若手の第二新卒向けのサービスをメインに活動する。

株主構成

有価証券報告書によると2020年10月末時点の筆頭株主は日本カストディ銀行(信託口)の13.3%、そのほかの上位株主にも機関投資家の信託口と見られる株主が併せて11.9%保有する。次いで取締役社長の中井清和氏の資産管理会社と見られる株式会社アンビシャスが10.4%、資本業務提携先の朝日新聞社と朝日学生新聞社がそれぞれ5.4%保有し、従業員持株会3.8%、社長の中井清和氏が3.2%、副社長の2.9%を保有しており、安定株主が多い。そのほか、レオス・キャピタルワークス株式会社、三井住友DSアセットマネジメント株式会社からの大量保有報告書が報告されている。外国人株式保有比率は20%に達していない。

取締役会

取締役は5名(社内3名、社外2名)、監査役は3名(社内1名、社外2名)、監査役会設置会社である。
副社長の中井大志氏は創業社長の息子、もう1名はプロパー社員とみられる。

代表取締役の経歴

代表取締役社長の中井清和氏は1948年9月生まれ。近畿大学法学部卒業後、1972年広告会社に入社も、石油ショックによる40代以上の大量退職を目の当たりにしたことから独立し、1976年11月に同社の前身である実鷹企画を創業し現在に至る。

報告セグメント

就職情報事業を主たる事業とする、単一セグメント。サービス内容は3つに大別され、新卒採用集合品、新卒採用個別品、中途採用商品。2020年10月期の売上高5,720百万円の商品別売上高構成は、新卒マーケットにおいて合同企業説明会を提供する「就職博」が30.8%を占め、就職情報サイト「あさがくナビ(朝日学情ナビ)」が20.9%、第二新卒マーケットにおいて若手の専門人材専門に提供する転職情報サイト「Re就活」が21.6%を占める。

2020年10月期(第43期)第3四半期会社説明資料

事業モデル

東京、名古屋、大阪、京都、福岡など、主要な都市に支社を構え、各支所で、セミナーの開催や、就職支援、人材紹介・人材派遣・新卒紹介予定派遣業務などを展開し、主に20代に絞った就職・転職支援事業全般を行う。新卒向けの就活・就職情報サイト「あさがくナビ」は、充実したネットコンテンツ機能を用いて利用企業は就活生にとってメリットのある情報や、講座、業界・企業情報、を発信できるだけなく、ウェブセミナー、ウェブ面接まで実施可能。Re就活サービスでは20代のための転職サイトを運営しており、同社発表によるとRe就活は東京商工リサーチの意向調査で「20代が選ぶ、20代向け転職サイトNO.1」の4冠を達成している。
新卒未内定者や、就職後すぐに離職する若者が年々増加し、それらの若年層と中堅・中小企業の採用ミスマッチ、若年層の知識・技術の育成問題、グローバルな人材採用など、深刻かつ複雑化する社会と企業の課題への対応策として、若年層に絞った就職・転職活動支援の需要は今後も一定数が見込める。

競合他社

新卒市場では「マイナビ」や「リクルートキャリア」、転職市場では「マイナビネクスト」「リクルートキャリア」「デューダ」といった大手サービスが競合の代表格。特に中途採用で当社は、20代に特化した第二新卒にフォーカスしている点で、ある程度のキャリアをもつ層を対象としている他社とは異なる

強み、弱み

強みは、20代に的を絞った戦略。キャリアのない人たちに着目し、少子高齢化の進む社会の中で、適材適所を作ることで離職者を減らし、経済活動を活発化させている。
コロナ禍で、感染拡大防止の観点からセミナー開催が困難を極め、企業の若年層への採用意欲も低下傾向にあることに代表されるように、景況感という外部環境要因に弱い

KPI

① あさがくナビへの登録者数
② Re就活の登録者数 2020年10月期 150万名突破
Re就活の新規登録者数の前年比推移 同 前年同期比125%
就職博 開催数 同 年間106回(前年比 ▲42回)
⑤ オンライン型新サービス「就活サポートmeetings」の開催数とブース数 348回 1,191ブース

業績

売上高は、安定成長を維持してきたが、コロナの影響で2020年10月期は減収であった。好調なオンライン就活や通年採用へのサービス対応を進めることで、20201年10月期は増収を見込むが、2019年10月期の水準より低い会社計画となっている。営業利益率は25%以上30%程度と高利益体質を確保しており、減収減益となった直近期でも20%を確保と、自己資本比率9割弱を維持し無借金経営。配当性向は40%近辺で推移している。投資CFは定期的に数億円~10億円程度のマイナスとなるが、主に債券で運用される投資有価証券が要因と見られる。