4708 りらいあコミュニケーションズの業績について考察してみた

4708 りらいあコミュニケーションズの業績について考察してみた

PERAGARUアナリスト

沿革

1987年6月東京都にて株式会社もしもしホットラインを設立。1988年6月電話オペレーションに連動したデータエントリー業務を開始。1989年1月調査業務開始。1995年5月テレマーケティング商品販売業務を開始。1998年10月株式を日本証券業協会へ店頭銘柄として登録、2000年11月東証二部に上場、2002年3月東証一部に指定変更。2015年10月商号をりらいあコミュニケーションズ株式会社に変更。2016年1月株式会社電通とともに株式会社電通オペレーション・パートナーズを設立。

株主構成

有価証券報告書によると2021年3月末時点の筆頭株主は、三井物産株式会社が35.47%を保有。次いで、セントラル警備保障株式会社が9.26%、GOLDMAN SACHS & CO. REG(常任代理人 ゴールドマン・サックス証券株式会社)が7.50%を保有。以下5%未満の保有で、日本生命保険相互会社や国内外の信託銀行等の信託口などが並ぶ。外国人株式保有比率は20%以上30%未満

取締役会

取締役は8名(社内4名、社外4名)、監査役は4名(社内1名、社外3名)、監査役会設置会社である。社内取締役4名の内、三井物産株式会社の出身者が3名、プロパーが1名である。尚、監査役にも三井物産株式会社の出身者が1名。

代表取締役の経歴

代表取締役社長の網野孝氏は1965年3月生まれ。慶応義塾大学を卒業後、三井物産株式会社に入社。情報産業本部ユビキタス事業部電子決済事業室長や米国三井物産 シリコンバレー支店支店長兼GM of IT Businessなどを務め、2018年6月に現職へ就任

報告セグメント

「コンタクトセンター事業」、「バックオフィス事業」の2報告セグメント及び報告セグメントに含まれないセグメントである「その他」に大別される。2022年3月期第1四半期の売上高29,378百万円の構成比は、コンタクトセンター事業86.9%、バックオフィス事業13.0%、その他0.1%である。セグメント利益は、コンタクトセンター事業1,235百万円、バックオフィス事業333百万円であり、営業利益は1,569百万円であった。尚、従来報告セグメントとしていた「フィールドオペレーション事業」は、同連結会計年度より「その他」の区分に含めている。

同社HP HOME > りらいあ早わかり > りらいあの事業

事業モデル

コンタクトセンター事業は、電話、メール、Web等の非対面で顧客対応をはじめとした顧客企業のカスタマーサポートやマーケティング活動を支援するサービスを提供している。コンタクトセンターの企画・設計・運用(インバウンド・アウトバウント・ノンボイス)やカスタマーサポートをはじめとし、テクニカルサポート、ヘルプデスク、セールスサポート、調査、オムニチャネル診断、VoC分析などのサービスを提供する。
バックオフィス事業は、データ入力や加工をはじめ、総務・人事等の顧客企業のバックオフィス部門を支援するサービスを提供している。ドキュメントマネージドサービス(申請・申込・請求等の受付、審査、データエントリー、事務処理)やコーポレートシェアードサービス(経理系、人事系、総務系、その他庶務系)、Webサイト、SNS関連サービス(制作、画像処理、タグ付け、入稿、サイト監視、レポート作成)などのサービスを提供する。
同社グループが属するBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)サービス業界においては、ニューノーマル時代の社会変容を背景とした消費者ニーズの複雑化・高度化への対応やコミュニケーションのデジタル化など、顧客企業が直面する課題を解決するためのアウトソーシング需要は底堅く推移しているとみられる。このような経営環境を踏まえ、同社グループは2024年3月期までの「中期経営計画2023」を策定し、「あらゆるステークホルダーにとっての信頼No.1企業へ生まれ変わる」をビジョンとし、「CX(顧客体験)の創造」「EX(従業員体験)の創造」「経営基盤の強化」の3つの重点テーマに取り組んでいる。

競合他社

6183ベルシステム24ホールディングス(直近決算期売上高1,357億円)、4290プレステージ・インターナショナル(直近決算期売上高406億円)、9715トランスコスモス(直近決算期売上高3,364億円)など、コールセンター業務を行う企業が競合として挙げられる。

連結の範囲

同社グループは、同社と連結子会社9社、非連結子会社2社、持分法適用関連会社2社およびその他の関係会社である三井物産株式会社により構成され、コンタクトセンター事業やバックオフィス事業を行う。

強み・弱み

誠実さとそれに伴う高品質なオペレーションの提供を強みとしており、業界の中でも同社の現場品質は特に高い評価を得ているとみられる。同社グループが受託する業務の多くが継続性のあるサービスだが、期間が限定された業務も例年発生している。そのうち規模が大きい業務である「大型スポット業務」を受注した場合、一時的に売上高や収益性が改善することがあるが、翌連結会計年度には売上高の剥落のほか、上記稼働率が通常レベルに回帰することによって、収益性の低下が起こる可能性がある。大型スポット業務の多寡により経営成績が大きく変動することがリスクとして挙げられる

KPI

KPIとみられる開示は下記。
①業種別連結売上高
②セグメント別情報

2021年3月期 決算説明会資料
2021年3月期 決算説明会資料

業績

2017年3月期から2021年3月期までの5期をみると、売上高は96,188百万円から127,603百万円、経常利益は4,371百万円から9,811百万円となっており、2020年3月期が売上高・経常利益ともにピークであった。直近期は前期比で減収減益となっており、スポット業務が前年度比で減少したほか、海外連結子会社において感染症拡大によるコンタクトセンターの一時的な稼働率低下や対策に要する費用増の影響を受けたとみられる。営業CFは恒常的にプラス、投資CFは直近期のみプラス。2022年3月期第1四半期の自己資本比率は70.5%。