2440 ぐるなびの業績について考察してみた

PERAGARU管理人

ぐるなびの事業概要

 株式会社ぐるなびは、東京都千代田区に本社を置く、飲食店の情報を集めたウェブサイト「ぐるなび」を運営する会社である。

沿革

 株式会社ぐるなびは、1989年10月に交通広告代理店エヌケービーが、交通広告代理店の子会社「株式会社交通アド」として設立する。1996年にエヌケービーの一事業として、インターネットサイト「ぐるなび」を開設し、現ぐるなびの事業を開始する。2000年3月にエヌケービー「ぐるなび」事業を株式会社インターネットなび東京に譲渡し、同社が「株式会社ぐるなび」に社名変更する。その後2006年3月に「ぐるなびウェディング」などのサービスを開始し、
2008年に東京証券取引所1部上場を果たす。2018年に楽天と資本・業務提携を発表し、楽天が第2位の株主となる。

株主構成

 主要株主は、楽天(15.0%)、滝久雄(12.7%)、公益財団法人日本交通文化協会(4.0%)、日本マスタートラスト信託銀行(3.5%)である。

取締役会

同社の役員は取締役7名(うち、社外4名)、監査役4名(うち、社外3名)である。

代表取締役の経歴

 代表取締役会長滝久雄は1963年4月三菱金属株式会社(現 三菱マテリアル株式会社)に入社後、1989年10月株式会社ぐるなびの取締役となる。1999年12月株式会社ぐるなび代表取締役会長兼社長となり、2001年6月代表取締役会長となる。
 代表取締役社長杉原章郎は1996年3月インターネットサービス会社起業を起業する。1997年2月株式会社エム・ディー・エム(現 楽天(株))の共同創業者として参画し、1999年11月楽天株式会社の取締役新規事業開発部部長となる。その後2019年6月に株式会社ぐるなびの代表取締役社長(現任)となる。

報告セグメントと事業の構成、ビジネスモデル

 株式会社ぐるなびの報告セグメントは飲食店販促支援事業の単一セグメントとなっている。運営するウェブサイト「ぐるなび」は食べログやホットペッパーと並ぶグルメサイトであり、国内の飲食店検索や事前予約を行うことができる。2019年12月時点での月間ユニークユーザー数は5,600万人、加盟店舗数は59,067店舗で、ぐるなび会員は2020年1月1日で1,850万人となっている。

事業モデル

 主な収益獲得方法は店舗運営側の月額1万円から5万円の有料プランによる売上と、有料会員からの会員費である。同社は単一事業セグメントであるものの、ストック型サービス、スポット型サービス、プロモーションの3つに収益獲得方法を分類しており、当該売上高構成比率はそれぞれ77%、15%、3%である。

競合他社

 ぐるなびと同様のグルメサイトとして食べログや、ホットペッパーグルメ、Retty、一休などが挙げられる。特に食べログは株式会社カカクコムが運営する国内最大手のレストラン検索・予約サイトであり、加盟店舗数は2020年6月時点で約80万店と、圧倒的な規模を誇っている。これに対しぐるなびは2019年12月時点で加盟店舗数は59,067店であり、食べログの加盟店舗数の7.4%程度となっている。

連結の範囲

連結子会社4社、非連結子会社1社、関連会社1社で構成されている。

強みと弱み

 強みとして加盟店舗数約6万店を保有するグルメサイト「ぐるなび」を保有し、一般ユーザーからも高い認知度を得られていることである。またサイト内で高級志向の「大人のレストランガイド」やビジネス向けの「こちら秘書室」、結婚式や結納向けの「ぐるなびウェディング」、贈り物やギフト情報となる「接待の手土産」など様々なシーンに合わせたサイトを運営していることも強みと言える。
 これに対し弱みとして競合である食べログに比べて規模の経済の恩恵を教授できないことが挙げられる。このためぐるなびは加盟店舗数で競争を図るのではなく、人手不足や運営ノウハウの欠如で悩む経営者に対し業務代行を行い、ユーザーが飲食店を検索し比較検討の上、予約をしやすいユーザビリティあるウェブサイトの運営が必要であると考えられる。

KPI

 まず掲載される飲食店などの店舗数を増加させることはもちろんのこと、実際に収益化できている店舗数を増加させることも大切である。このためメディア運用や予約対応など店舗業務の効率化のための業務代行サービスの店舗ごとの導入率なども重要なKPIとなる。

業績

 2018年3月期決算から2020年3月期決算まで売上高は36,226百万円から30,927百万円まで5,299百万円減少した。経常利益においては2018年3月決算にて4,810百万円、2019年3月決算にて1,289百万円、2020年3月期にて1,894百万円と2020年3月決算に605百万円の改善が見られているが、減少傾向となっている。収益化悪化の要因として販管費率が2018年3月決算から2019年3月決算まで58.9%から67.5%まで8.6%の悪化が挙げられる。しかし2020年3月決算では販管費率が61.3%と6.2%改善している。販管費減少の要因としては関連事業の一部事業の会社分割、全社的な業務効率化による経費削減等収益体質の強化に向けた施策の進展の他、先行投資を次期以降に先送りしたこと等が挙げられる。