9272 ブティックスの業績について考察してみた

9272 ブティックスの業績について考察してみた

PERAGARUアナリスト

四半期業績推移随時更新中

(単位:百万円) 決算期 売上 営業利益 営業利益率
FY2022.Q4 2022.03 771 239 31%
FY2023.Q1 2022.06 288 -73 -25.35%
FY2023.Q2 2022.09 1,061 543 51.18%
FY2023.Q3 2022.12 572 71 12.41%
(単位:百万円) 決算期 売上 営業利益 営業利益率
FY2018.Q4 2018.03 617 222 35.98%
FY2019.Q1 2018.06 184 -134 -72.83%
FY2019.Q2 2018.09 318 -5 -1.57%
FY2019.Q3 2018.12 393 68 17.3%
FY2019.Q4 2019.03 540 194 35.93%
FY2020.Q1 2019.06 151 -119 -78.81%
FY2020.Q2 2019.09 340 36 10.59%
FY2020.Q3 2019.12 283 -5 -1.77%
FY2020.Q4 2020.03 584 275 47.09%
FY2021.Q1 2020.06 40 -148 -370%
FY2021.Q2 2020.09 268 49 18.28%
FY2021.Q3 2020.12 294 54 18.37%
FY2021.Q4 2021.03 675 326 48.3%
FY2022.Q1 2021.06 355 73 20.56%
FY2022.Q2 2021.09 516 164 31.78%
FY2022.Q3 2021.12 449 110 24.5%
FY2022.Q4 2022.03 771 239 31%
FY2023.Q1 2022.06 288 -73 -25.35%
FY2023.Q2 2022.09 1,061 543 51.18%
FY2023.Q3 2022.12 572 71 12.41%

沿革

2006年11月東京都にてケアシティ・ホールディングス株式会社を設立。2011年7月ブティックス株式会社に商号変更。2015年3月東京で「CareTEX」(介護用品・介護施設産業展)の定期開催を、同年4月介護施設・介護事業者向けのM&A仲介サービスを開始。2018年4月東証マザーズ上場。2022年4月東証の市場区分見直しによりグロース市場へ移行。介護業界でのM&A仲介サービスや同業界事業者向け展示商談会を開催する企業

報告セグメント

同社の事業は「商談型展示会事業」、「ハイブリッド展示会事業」および「M&A仲介事業」の3報告セグメントと配食マッチング事業などを行うその他で構成される。下図の通り、M&A仲介事業が成長、全体売上高の6割強を占めており、利益面も含め同社事業の柱となっている。

2023年3月期第3四半期決算説明資料

事業モデル

介護・健康施術業界において新規参入や業容拡大を図る介護用品メーカーや設備備品メーカーおよび施設向けサービス事業者などのサプライヤーと、同業界事業者を一堂に集めて商談を促進する場を提供する商談型展示会「CareTEX」や「CareTEX One」の開催や、同業界における事業継承ニーズにこたえるM&A仲介サービスを営んでいる。また新型コロナウイル感染症の流行以降、商談機会が不足している状況を受け商談型オンライン展示会の開催も行っている。またそれらの展示会開催ノウハウを活かし、介護・施術業界以外の業界に向けリアル展とオンライン展双方の強みを生かしたハイブリッド展示会「バックオフィスDXPO」や「フロントオフィスDXPO」の開催を行っている。
以前はBtoC事業として介護用品のeコマースサイトを運営していたが、収益性の悪化から2019年12月に事業譲渡し撤退している。
また人材事業へ進出するため、2023年4月に就活情報サイトを運営する株式会社リアライブの全株式を取得し子会社化する予定。マッチングの観点で展示会やM&A仲介とノウハウが共通するものと考え、同社は事業の第3の柱にしたいと考えている。

同社HP TOP>事業内容>事業戦略

介護業界では異業種からの新規参入による競争の激化や人材採用難の状況が継続、介護事業者の再編が加速しておりM&Aによる事業継承への需要が高まっている。また国内の高齢化率は年々上昇しており、介護サービスの需要は拡大が続いている。

競合他社

M&A仲介では事業継承で高い実績を誇る2127日本M&Aセンターなどが挙げられる。介護業界向けの展示会は、BtoBイベント主催企業の日本法人インフォーママーケッツジャパン株式会社など複数社が主催しているとみられる。

強み・弱み

展示会の運営ノウハウを活かし、介護分野以外にも展開していること、また展示会で得られる顧客データを活用し、M&A仲介につなげられるのが同社の強みと考えられる。懸念点としては新型コロナウイルス感染症の流行期にみられたように展示会の開催が困難になること介護報酬の改正を受ける介護事業者の動向などが考えられる。

KPI

①商談型展示会事業:出展小間数

2023年3月期第3四半期決算説明資料

②M&A仲介事業:M&A契約組数、成約組数

2023年3月期第3四半期決算説明資料

③M&A仲介事業:コンサルタント人員数(2023年3月期見込41名、前期比+5名)

業績

2018年3月期から2021年3月期は売上高1,300百万円前後で横ばい。2022年3月期はM&A仲介がけん引し、前期比+813百万円、+63.6%の増収となった。営業利益率も近年は毎年上昇し、2022年3月期は28.1%。2023年3月期の会社予想でも増収増益を見込んでいる。フリーCFは恒常的にプラス。上場した2019年3月期以降は自己資本比率50%以上で推移

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