6049 イトクロの業績について考察してみた

6049 イトクロの業績について考察してみた

PERAGARU管理人

沿革

2006年3月、東京都に株式会社イトクロを設立。同年11月にコンサルティングサービスの提供を開始する。2007年11月、学習塾予備校情報ポータルサイト「塾ナビ」の提供を開始し、2009年2月にはヤフー株式会社(現:4689Zホールディングス)へ学習塾予備校情報の提供を開始。2015年7月、東証マザーズへ上場。上場後は学生向けコミュニティや地域情報、医学部受験予備校情報などのポータルサイトの運営企業や事業の吸収合併に積極的である。

株主構成

2021年10月末時点の保有比率に大量保有報告書の内容を加味すると、筆頭株主は代表取締役CEOの山木学氏で、59.2%を保有するものとみられる。次いで株式会社日本カストディ銀行が15.0%。以下、国内外の金融機関(銀行、信託銀行、証券会社)が名を連ねる。外国人株式保有比率は10%未満。

取締役会

取締役は5名(社内2名、社外3名)、社外3名は監査等委員。監査等委員会設置会社である。

代表取締役の経歴

代表取締役CEOの山木学氏は1978年1月生まれ。2002年、慶應義塾大学大学院理工学研究科総合デザイン工学を修了し、6098リクルートへ入社。人事システム・広告の営業に従事した。2004年に2371カカクコムへと転職し、事業開発に携わる。その後、数名規模だった友人の会社を20名以上の規模へ拡大。シリコンバレーへの移住を考えていたところ、リクルート時代の同期であり同社創業者である黒岩剛史氏から声がかかり、2006年に同社取締役に就任。2009年4月より現職を務める。
代表取締役COOの領下崇氏は1977年10月生まれ。現在、同社の主要取引先である株式会社トライグループにてカンパニー長や広告宣伝に携わった後、2008年に同社へ入社。2014年1月より取締役事業本部長を務め、2015年11月に現職へと就任。

報告セグメント

「インターネット・メディア事業」の単一セグメントだが、メディアサービスとコンサルティングサービスの2種のサービスを展開。2021年10月期の売上高構成はメディアサービスが3,811百万円で98.7%を占める。

事業モデル

メディアサービスでは「塾ナビ」、「みんなの学校情報」等のポータルサイトを主力として運営。ユーザーがサイトを通じて資料請求した際、クライアント企業より成果報酬を受け取る。ほか、Web上にアドネットワーク広告を掲載し、広告がクリックされるごとに報酬が発生する。
コンサルティングサービスでは、メディアサービスで接点を持つ教育業界のクライアント企業を中心に、領域特化型の戦略立案、企画から調査・分析・サポートまでマーケティング活動を一括してサポートする。
同社を取り巻く環境としては、少子化が進むものの学習塾・予備校市場はゆるやかに拡大傾向。また教育業界の広告媒体は、主流だった折込チラシからインターネットへと移行が加速しており、インターネット広告市場も拡大傾向にある。

事業計画及び成長可能性に関する事項 2021年12月

競合他社

同社は教育メディアで8~9割のシェアを持つとみられる。「食べログ」や「価格.com」など比較系メディアは多くあるが、教育業界に特化したサイト運営をおこなう国内上場企業のサービスは見当たらない。

事業計画及び成長可能性に関する事項 2021年12月

連結の範囲

連結の対象となる親会社・子会社を持たない。

強み・弱み

ビジネスの市場において教育業界×比較メディアというポジショニングが強み。
教育業界内でも学習塾・予備校情報サイト、学校情報サイト、家庭教師検索サイト、医学部受験予備校情報サイトなど領域特化型ポータルサイトを複数運営しており、他社を寄せつけないビジネス展開を実現。同社は教育メディアサービスに注力するため、コンサルティングサービスを縮小している。教育市場の中でも複数領域へ事業を展開し、特定の領域に依存しないポートフォリオを構築しているが、教育市場の大きな変動や他社の参入、インターネット上の口コミを重視する現在の購買プロセスの変化などによって収益の柱がおびやかされる可能性がある。

KPI

売上高、「塾ナビ」の年間訪問者数と、注力領域である「みんなの専門学校情報」の有料掲載学校数はKPIとなりうる。
①売上高:2021年10月期4,268百万円(前期比+10.5%)
②「塾ナビ」年間訪問者数:2020年10月期2,356万人(前期比▲6.7%)
③「みんなの専門学校情報」有料掲載学校数:2021年10月期1,400校(前期比6倍)

業績

過去5期分の経営状況をみると、売上高は2018年10月期の4,491百万円をピークに2期連続で減少したものの、2017年10月期の3,942百万円から4,268百万円へと+8.2%の成長。経常利益も同様の動きである。2017年10月期の1,726百万円には届かなかったものの、2021年10月期は1,306百万円で着地。直近5期の最低であった2020年10月期の1,146百万円からは+14.6%増加した。自己資本比率は80%以上、とくにここ3期は90%を上回っている。投資CFは恒常的にマイナス、営業CFは安定的にプラスで推移している。

6049 イトクロ
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