3633 GMOペパボの業績について考察してみた

3633 GMOペパボの業績について考察してみた

PERAGARUアナリスト

四半期業績推移随時更新中

(単位:百万円) 決算期 売上 営業利益 営業利益率
FY2023.Q4 2023.12 2,678 242 9.04%
FY2024.Q1 2024.03 2,647 234 8.84%
FY2024.Q2 2024.06 2,718 262 9.64%
FY2024.Q3 2024.09 2,740 286 10.44%
(単位:百万円) 決算期 売上 営業利益 営業利益率
FY2017.Q1 2017.03 1,805 117 6.48%
FY2017.Q2 2017.06 1,863 -26 -1.4%
FY2017.Q3 2017.09 1,816 132 7.27%
FY2017.Q4 2017.12 1,881 -80 -4.25%
FY2018.Q1 2018.03 1,897 151 7.96%
FY2018.Q2 2018.06 2,118 137 6.47%
FY2018.Q3 2018.09 2,074 110 5.3%
FY2018.Q4 2018.12 2,111 69 3.27%
FY2019.Q1 2019.03 2,185 300 13.73%
FY2019.Q2 2019.06 2,234 206 9.22%
FY2019.Q3 2019.09 2,271 186 8.19%
FY2019.Q4 2019.12 2,253 91 4.04%
FY2020.Q1 2020.03 2,398 194 8.09%
FY2020.Q2 2020.06 2,954 429 14.52%
FY2020.Q3 2020.09 2,941 342 11.63%
FY2020.Q4 2020.12 2,721 -38 -1.4%
FY2021.Q1 2021.03 2,911 234 8.04%
FY2021.Q2 2021.06 3,039 225 7.4%
FY2021.Q3 2021.09 3,008 247 8.21%
FY2021.Q4 2021.12 2,921 182 6.23%
FY2022.Q1 2022.03 2,535 225 8.88%
FY2022.Q2 2022.06 2,571 23 0.89%
FY2022.Q3 2022.09 2,703 322 11.91%
FY2022.Q4 2022.12 2,722 162 5.95%
FY2023.Q1 2023.03 2,735 36 1.32%
FY2023.Q2 2023.06 2,788 -861 -30.88%
FY2023.Q3 2023.09 2,702 243 8.99%
FY2023.Q4 2023.12 2,678 242 9.04%
FY2024.Q1 2024.03 2,647 234 8.84%
FY2024.Q2 2024.06 2,718 262 9.64%
FY2024.Q3 2024.09 2,740 286 10.44%

沿革

2001年10月個人向けホスティングサービスを主要業務として、当社の前身となる合資会社マダメ企画を設立。同年11月「ロリポップ!レンタルサーバー」提供開始。2003年1月個人向けホスティング事業を目的とした、有限会社paperboy&co.を設立。2004年2月レンタルブログサービス「JUGEM」の提供を開始。2004年3月グローバルメディアオンライン株式会社(現GMOインターネット株式会社)を割当先とした第三者割当増資を実施 、連結子会社となる。2008年12月東証JASDAQスタンダードへ上場。2012年1月株式会社gooyaとの合弁会社である株式会社ペーパーボーヤを設立。2014年4月GMOペパボ株式会社へ商号変更。2019年12月東証二部へ変更、2020年12月東証一部へ指定替え、現在は東証プライム。
なお、創業者は実業家として著名な家入一馬氏で、過去に新聞配達をしていたことに起業のきっかけがあったことから「paperboy ペーパーボーイ 新聞配達員」を由来に社名とした、とのこと。同氏は既に退任済みである。

株主構成

参照日時:2023/12/31

氏名又は名称所有株式数割合
GMOインターネットグループ株式会社3,031,40057.44%
日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)259,1004.9%
GMOアドパートナーズ株式会社108,0002.04%
佐藤 健太郎47,8000.9%
松尾 志郎41,6000.78%
株式会社日本カストディ銀行(信託口)41,2000.78%
ペパボ社員持株会29,7000.56%
CREDIT SUISSE AG HONG KONG TRUST A/C CLIENT|(常任代理人 株式会社三菱UFJ銀行)28,0000.53%
谷口 悌一27,5000.52%
三井 瑞龍27,0000.51%

取締役会

参照日時:2023/12/31

役職名・氏名生年月日任期所有株式数
代表取締役社長
佐 藤 健太郎
1981年1月10日(注2)47,800
取締役会長
熊 谷 正 寿
1963年7月17日(注2)-
取締役副社長
星  隼 人
1977年12月26日(注2)21,800
常務取締役HR統括部長兼 経営戦略部長
五十島 啓 人
1975年9月23日(注2)22,000
取締役 CTO室長兼事業開発部長
栗 林 健太郎
1976年12月12日(注2)8,200
取締役経営管理部長
野 上 真 穂
1978年11月14日(注2)2,400
取締役(監査等委員)
藁 科 明日香
1978年4月3日(注3)-
取締役(監査等委員)
宍 戸 一 樹
1977年1月29日(注3)-
取締役(監査等委員)
雨 宮 雄 一
1971年7月13日(注3)-
取締役(監査等委員) 
山 内 真 理
1980年6月25日(注3)-

(注)1.監査等委員である取締役宍戸一樹、雨宮雄一、山内真理は、社外取締役であります。

2.監査等委員でない取締役の任期は2024年3月19日開催の定時株主総会終結の時から2024年12月期に係る定時株主総会終結の時までであります。

3.監査等委員である取締役藁科明日香、宍戸一樹、雨宮雄一及び山内真理の任期は2024年3月19日開催の定時株主総会終結の時から2025年12月期に係る定時株主総会終結の時までであります。

4.当社は監査等委員会設置会社であります。監査等委員会の体制は、次のとおりであります。委員長 藁科明日香 委員 宍戸一樹 委員 雨宮雄一 委員 山内真理

※有価証券報告書から抜粋

代表取締役の経歴

代表取締役社長の佐藤健太郎氏は1981年1月生まれ。東和大学を卒業後、2003年1月に同社へ入社。2009年3月に現職へ就任。その後、GMOインターネット株式会社の取締役、株式会社ブクログの代表取締役社長などを経験し、現在はGMOクリエイターズネットワーク株式会社の取締役会長も兼任。

報告セグメント

2023年12月期 参照日時:2023/12/31

セグメント売上高(百万円)
ホスティング事業5,758
EC支援事業2,997
ハンドメイド事業1,490
金融支援事業656

「ホスティング事業」、「EC支援事業」、「ハンドメイド事業」、「金融政策事業」の4報告セグメント及び「その他」に大別され、2022年12月期第1四半期の売上高2,535百万円の構成比は、ホスティング事業49.2%、EC支援事業29.0%、ハンドメイド事業18.2%、金融政策事業3.5%、その他0.1%。セグメント利益は、ホスティング事業413百万円、EC支援事業213百万円、ハンドメイド事業49百万円、金融政策事業▲4百万円、その他▲11百万円であった。
創業来ホスティング事業は売上高の半分以上を占める事業であったが、EC市場の拡大を背景に2020年12月期よりその比率が半分以下となった

事業モデル

ホスティング事業は、個人からビジネスまで幅広い用途に利用可能なレンタルサーバーサービス「ロリポップ! 」やドメイン取得代行サービス「ムームードメイン」などを展開する。GMOぺパボのレンタルサーバーは国内シェアNo.1(同社HPより:「2021の日本でのウェブホスティングのマーケットシェア」 HostAdvice.com調べ。2021年11月9日時点)と相応の知名度と実績を有す。同社によると、レンタルサーバーやドメインの分野では、利用者ニーズの多様化、高度化を含めた市場規模の拡大が今後も進むとみられる。しかし同業他社が複数存在するため、技術開発競争、価格競争、新規参入による競争激化が懸念されている。
EC支援事業は、月額制ネットショップ作成サービスにおける国内店舗数No.1全国4万店以上の「カラー ミーショップ」やオリジナルグッズ作成・販売サービス「SUZURI」などを展開する。「カラーミーショップ」は月額の固定コストで独自のドメインのショップを作成可能な点が特徴で、個人事業主から「京都吉兆」や「クリスピー・クリーム・ドーナツ」のオンラインストアなど有名企業まで幅広い導入実績を有す 。ECの分野は今後も市場規模の拡大が続くとみられ、販売する側も大企業から中小企業、個人商店から個人へと裾野が拡がると同社はみている。
ハンドメイド事業は、国内最大のハンドメイドマーケットサービス「minne 」を中心に展開する。アプリも提供しており、ハンドメイド品のマーケットプレイスとして高い認知度を有す。販売額に対する手数料が同社の収益源である。 スマートフォンの普及などを背景に個人間の電子商取引市場が年々拡大しており、ハンドメイドマーケットについても引き続き市場が拡大すると見込まれる。
金融政策事業は、連結子会社GMOクリエイターズネットワーク株式会社が運営するフリーランス向けファクタリングサービス「FREENANCE」を展開する。請求書額面の3~10%の手数料を徴収する。フリーランス人口が年々増加していることを背景に、フリーランス向けのファクタリング市場も年々拡大を続けていくとみられる。
その他には、同社が運営するブログサービス「JUGEM」や、連結子会社GMOクリエイターズネットワーク株式会社が運営するWebコンテンツ制作事業などが属する。

競合他社

連結の範囲

親会社であるGMOインターネット株式会社、連結子会社であるGMOクリエイターズネットワーク株式会社、関連会社である有限責任事業組合福岡市スタートアップ支援施設運営委員会で構成されている。

強み・弱み

各サービス のブランド力、顧客基盤、運営ノウハウを活かしたサービスが強み。同社の議決権の50%以上を保有する親会社、GMOインターネット株式会社の同社に対する取引方針や条件等に大きな変更が生じた場合、業績への影響が懸念される。

KPI

2022年12月期第1四半期におけるKPIは下記。決算説明会資料にてグラフ開示されている。⑤・⑥は図表の引用は割愛。
①     ホスティング事業(ロリポップ!)業績推移・顧客単価・契約件数
②     ホスティング事業(ムームードメイン)業績推移・ドメイン単価・契約ドメイン数
③     EC支援事業(カラーミーショップ)業績推移・顧客単価・契約件数
④     EC支援事業(SUZURI)業績推移・流通額・会員数
⑤     ハンドメイド事業(minne)業績推移・注文単価・流通額
⑥     金融支援事業(FREENANCE)業績推移・買取総額


2022年12月期第1四半期 決算説明会資料
関連ありそうな記事