3562 No.1の業績について考察してみた

3562 No.1の業績について考察してみた

PERAGARU管理人

No.1の事業概要

同社は中小企業及び個人事業主に対して、情報セキュリティ機器及びOA関連商品の販売を行っている。No.1は主に中小企業を取り巻く、オフィス環境や業務効率、経営環境をトータルでサポートする企業である。ワンストップで課題に対応できるため、クライアントの手間や間接経費、納期を大幅削減できるビジネスモデルを提供している。
・沿革
同社は1989年に、法人向けのソフトウェアの販売会社として、神奈川県横浜市にジェー・ビー・エムが設立されたことが起源となっている。その後、1993年には東京都渋谷区に東京支店を開設し、OA機器販売事業開始。2004年には、ビッグ・ウィンを消滅会社とする吸収合併を行い、商号をNo.1に変更。同年にNo.1システムサポートを設立し、地域密着型の保守・メンテナンス業務を展開した。そしてNo.1とNo.1システムサポートが合併し、現在に至っている。
・代表取締役の経歴
代表の辰巳崇之氏は、1995年にジェー・ビー・エムに入社し、その2年後には取締役に就任している。ビッグ・ウィンとの合併時に取締役副社長となり、2008年に代表取締役社長に昇格した。
・株主構成
辰已氏が16.5%を保有する筆頭株主である。また、ブロードピークが8.08%、自社従業員持株会が6.81%、クレディセゾンが5.86%を保有している。業務でもクレディセゾンと連携し、クレディセゾンの会員チャネルの活用を行っている。
・報告セグメントと事業の構成、ビジネスモデル
単一セグメントであり、セグメント情報の記載を省略している。2020年2月期の売上高8,818百万円(26.2%)のうち、フロー売上(機器販売)は2,313百万円、ストック売上(コピー機、カウンター、ITサポート、アスクル、パソコンレンタル料、光回線取次料など)は6,504百万円(73.8%)となっている。同社はストック売上の比率を30%まで上昇させることを目標に掲げている。
・KPI
アクティブユーザー数、契約継続率、1社あたり平均売上高、複合販売比率をKPIとして掲げている。

・業績
同社は企業のオフィス関連の事業を展開しているため、新型コロナの影響が大きい企業だった。その影響のマイナス面では、当社自身も第1四半期に営業稼働人数を減少(約213名中休業人数約77名)させざるをえなかった。業績への影響では、オフィス通販が、新型コロナの影響によりテレワークの導入が進むなかで減少している。
一方で、情報セキュリティ機器の需要は堅調であり、在宅・リモート向けUTM機器(複数のセキュリティ機能を1つに集約して運用するネットワークセキュリティ対策)が好調である。そして、法人向けモバイルWi-Fiも増加し、子会社であるNo.1パートナーの業績が拡大した。
またリライ、アレクソンの買収を行った。これにともなって7月からアレクソンが決算での連結対象となり、純利益は過去最高を更新する見通しだ。
2021年2月期の連結業績予想では、売上高11,210百万円の通期予想に対して2021年2月期第2四半期の連結業績5,065百万円であり、進捗率は45.2%となっている。
同様に2021年2月期の連結業績予想では、営業利益563百万円の通期予想に対して、2021年2月期第2四半期の連結業績148百万円であり、進捗状況は良くないようにみえる。しかし、2020年2月期においても第2四半期の段階では、営業利益147百万円であったため、必ずしも進捗が遅れていると言い切ることは難しい。

(2021年2月期第2四半期 決算説明資料より)

今後も2021年2月期の取り組み目標である「ストック型ビジネスの強化」、「継続的なシステム投資」、「自社企画商品のラインアップ強化」、「アライアンス強化、チャネル拡大」を行っていくとのことだ。
直近でM&Aを行っており、巨額の資金移動が生じたため、キャッシュ・フローの状況も確認しておきたい。アレクソンのM&Aの投資資金として2,221百万円を支出しているため、投資CFはマイナス1,623百万円となっている。この資金を捻出するために、長期借入金1,500百万円の資金調達を行い、財務CFは1,485百万円となっている。なお、営業CFは105百万円であった。