7599 IDOMの業績について考察してみた

7599 IDOMの業績について考察してみた

PERAGARUアナリスト

沿革

1994年10月株式会社ガリバーインターナショナル・コーポレーションとして、福島県にて中古車買い取り業を目的に設立。1996年4月株式会社ガリバーインターナショナルに商号変更。1998年12月日本証券業協会に株式を登録。2000年12月東証二部に上場。2003年8月東証一部に指定。2016年7月株式会社IDOMに商号変更。中古車販売事業、新車販売事業及びこれらの付帯事業を行う。

株主構成

有価証券報告書によると2021年2月末時点の筆頭株主は、代表取締役社長の羽鳥貴夫氏の資産管理会社である株式会社フォワードが27.89%を保有。同氏が3.03%を保有しており、あわせて30.92%の保有となる。次いで、代表取締役社長の羽鳥由宇介氏が7.01%、株式会社ビッグモーターが5.67%を保有。5%未満の保有で、国内外の信託銀行、あいおいニッセイ同和損害保険株式会社などが並ぶ。外国人株式保有比率は10%以上20%未満

取締役会

取締役は5名(社内3名、社外2名)、監査役は3名(社内1名、社外2名)、監査役会設置会社である。取締役の太田勝氏はプロパー。

代表取締役の経歴

全く同格の代表取締役社長を2人置く体制を敷いている。 羽鳥由宇介氏は1971年1月生まれ。北海道東海大学を卒業後、1995年7月に同社の取締役に就任し、2008年6月より現職へ就任。
羽鳥貴夫氏は1972年6月生まれ。明海大学を卒業後、1995年7月に同社の取締役に就任し、2008年6月より現職へ就任。
尚、両氏は兄弟で、創業者である羽鳥兼市氏の息子。

報告セグメント

地域別のセグメントから構成されており、「日本」、「豪州」、「その他」の3報告セグメントに大別される。2022年2月期第1四半期の売上高117,013百万円の構成比は、日本70.5%、豪州29.1%、その他0.4%である。セグメント利益(又は損失)は、日本3,936百万円、豪州1,169百万円、その他46百万円であり、調整額を差し引くと営業利益は5,084百万円であった。

事業モデル

同社グループは、一般消費者への小売を主要な販路として、新車・中古車販売事業及びこれらに付帯する事業を主たる業務としている。日本においては、付帯事業として、保険代理店事業、中古車の売買、BMW社製乗用車の販売及び整備、修理部品・アクセサリー販売、自動車のリース及びレンタル事業等を行っている。豪州においては、西オーストラリア州、ヴィクトリア州、豪州東部において新車・中古車の販売及び関連事業を行っている。その他は、米国国内における中古車の売買を行う。
買い取った中古車を2週間以内に卸売オークションで売り切る極力在庫を持たないビジネスモデルを展開していたが、2014年以降は在庫リスクを抑制する知見を活かしつつ小売事業を拡大させている。車種に応じ、「Gulliver」、「Gulliver OUTLET」、「LIBERALA」など、多チャネルの店舗をガリバーブラントとして展開している。成長戦略として、店舗の大型化及び整備事業への参入を掲げ、購入後から次の乗換迄のサービスを総合的に取り扱うことで、顧客との接点を増やす戦略とみられる。
また新たなビジネスモデル構築にも挑んでおり、サブスク型自動車利用サービス、自動車個人間売買のプラットフォーム、個人間カーシェアの仲介サービスなどを展開している。

同社HP Home>IR情報・会社情報>理解編>事業展開

日本における中古車の小売市場規模は年間260万台程度とみられ、業界最大手である同社の小売り台数で13万台程度と、市場シェアはまだ少ないことから、更に市場シェアを拡大する余地は大きいものと考えられる。また、自動車市場における中古車と新車の比率は、米国は中古車の方が高いのに対し、日本は新車の方が高い現状にある。昨今は消費者の中古品への抵抗感が薄くなってきており、こうしたトレンドの変化は自動車業界においても例外ではないという。日本においても中古車の比率の方が高い状況になる可能性は十分にあり得ると考えており、日本の中古車の小売市場規模は更に拡大する可能性があり得ると同社は考えている

競合他社

3186ネクステージ(直近決算期売上高2,411億円)、9856ケーユーホールディングス(直近決算期売上高1,166億円)、非上場企業では全国300店舗超を展開する株式会社ビッグモーター、車買取専門店業態のパイオニア、アップルオートネットワーク株式会社などが競合として挙げられる。

連結の範囲

同社グループは、同社及び子会社43社により構成され、一般消費者への小売を主要な販路として、中古車販売事業及びこれらに付帯する事業を主たる業務としている。

強み・弱み

業界トップの中古車販売実績、車買取実績を持つ「ガリバー」のブランド力が強み。人口動態の変化、景気動向の変動、増税や税制の変更、関連する法規制の変更等、様々な要因により、同社事業の依存度が高い国内中古車市場 は大きく変動する可能性があり、事業環境の変化による業績への影響が懸念される。

KPI

2022年2月期第1四半期におけるKPIは下記。
①直営店販売台数 65,288台(前年同期比+13.9%)
②小売台数 38,808台(同+11.6%)
③卸売台数 26,480台(同+17.4%)
④直営店1店当たり販売台数 142台(同+17.9%)
⑤個別1台当たり売上高 1,202千円(同+6.0%)
⑥個別1台当たり売上総利益 238千円(同+18.3%)
⑦直営店店舗数 458店舗
⑧加盟店店舗数 65店舗
⑨個別社員数 3,455人
⑩個別設備投資額 523百万円

業績

2017年2月期から2021年2月期までの5期をみると、売上高は251,516百万円から380,564百万円、経常利益は4,160百万円から9,642百万円と増収増益。中古車の小売市場規模拡大に伴い、同社の業績も順調に伸びている。フリーCFは期によってさまざま、営業CFの棚卸資産の増減額の変動が大きい。 投資CFは新規出店等により大きなマイナス続いたが、2020年2月期以降は抑制傾向。2022年2月期第1四半期の自己資本比率は25.9%。