8179 ロイヤルホールディングスの業績について考察してみた

8179 ロイヤルホールディングスの業績について考察してみた

PERAGARUアナリスト

沿革

1951年10月日本航空国内線の営業開始と同時に福岡空港において機内食搭載と喫茶営業を開始。1951年12月福岡市で製菓・製パン業を開始、株式会社ロイヤルベーカリーを設立。1953年11月福岡市にレストランを開業、有限会社ロイヤルを設立。1956年5月ロイヤル株式会社を福岡市に設立。1978年8月福証で初めて上場。1981年8月東証二部、1983年6月東証一部に指定。2005年7月持株会社制に移行し、会社名をロイヤルホールディングス株式会社に変更。「ロイヤルホスト」や「てんや」などを展開する外食事業を中心に営む

株主構成

有価証券報告書によると2021年6月末時点の筆頭株主は、双日株式会社が13.30%を保有。次いで、公益財団法人江頭ホスピタリティ事業振興財団が5.60%を保有。以下5%未満の保有で、キルロイ興産株式会社、株式会社ダスキン、日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)、日本生命保険相互会社などが並ぶ。

取締役会

取締役は9名(社内6名、社外3名)、うち4名は監査等委員。監査等委員会設置会社である。代表権を持たない社内取締役4名は、プロパーが2名のほか、ソニー株式会社の出身者が1名、株式会社日本債券信用銀行(現株式会社あおぞら銀行)の出身者が1名。

代表取締役の経歴

代表取締役会長の菊地唯夫氏は1965年4月生まれ。早稲田大学を卒業後、株式会社日本債券信用銀行(現株式会社あおぞら銀行)に入社。その後、ドイツ証券会社東京支店を経て同社に入社。2010年3月に代表取締役社長へ就任し、2019年3月に現職へ就任。
代表取締役社長の黒須康宏氏は1958年10月生まれ。名城大学卒業、学生時代より同社でアルバイト勤務し、卒業後同社へ入社。アールアンドケーフードサービス株式会社やロイヤルホスト株式会社(現ロイヤルフードサービス株式会社)の取締役などを経て、2021年3月に現職へ就任。

報告セグメント

「外食事業」、「コントラクト事業」、「ホテル事業」、「食品事業」の4報告セグメント及び報告セグメントに含まれない事業セグメントである「その他」に大別される。2021年12月期第2四半期の売上高38,668百万円の構成比は、外食事業54.3%、コントラクト事業19.6%、ホテル事業19.0%、食品事業6.1%、その他1.0%である。セグメント利益(又は損失)は、外食事業326百万円、コントラクト事業▲678百万円、ホテル事業▲2,094百万円、食品事業▲30百万円、その他▲545百万円であり、調整額を差し引いた営業損失は▲5,082百万円であった。

2021年12月期第2四半期 決算説明資料

事業モデル

「外食事業」は、ホスピタリティ・レストラン「ロイヤルホスト」、天丼・天ぷら専門店「てんや」、ピザレストラン「シェーキーズ」、サラダバー&グリル「シズラー」、英国風PUB「HUB」等のチェーン店のほか、ビアレストラン、カフェ、各種専門店等の多種多様な飲食業態を展開している。
「コントラクト事業」は、法人からの委託等により、空港ターミナルビル、高速道路サービスエリア、大型商業施設、オフィスビル、医療介護施設、百貨店、官公庁等において、それぞれの立地特性に合わせた多種多様な飲食業態を展開している。
「ホテル事業」は、「リッチモンドホテル」等のビジネスホテルを全国に展開している。
「食品事業」は、外食インフラ機能として、主に外食事業及びコントラクト事業に対する食品製造、購買、物流業務を行っているほか、グループ外企業向けの食品製造を行っている。また、「機内食事業」として、関西国際空港、福岡空港、那覇空港、東京国際空港(羽田空港)、成田国際空港における機内食の調製・搭載等も行っている。
外出や都道府県を跨ぐ移動の自粛等の影響による集客減に加え、各自治体からの要請を受け、外食事業やコントラクト事業の店舗では営業時間短縮を実施するなど、事業環境は依然として厳しいものとなっている。新たな需要の創出として、テイクアウトメニューやデリバリーサービスを拡充し、中食市場の開拓に注力するなどしている。

2021年12月期第2四半期 決算説明資料

競合他社

3197すかいらーくホールディングス(直近決算期売上高2,884億円)、7581サイゼリア(直近決算期売上高1,268億円)、7550ゼンショー(直近決算期売上高5,950億円)などの外食チェーンが競合として挙げられる。

連結の範囲

同社グループは、同社、子会社9社及び関連会社4社で構成され、外食事業、コントラクト事業、ホテル事業及び食品事業を行う。

強み・弱み

質の高い「食」&「ホスピタリティ」グループである点が強み。新型コロナウイルス感染症拡大により甚大な影響を受け、多額の純損失計上に至り、財政状態に大きな影響を与えた。構造改革の推進及び「戦略パートナー」である双日株式会社との協働による早期の収益力の回復・向上と共に、財務基盤強化のための改善策の早期実施が課題。

KPI

KPIとみられる開示は下記。
①生産実績
②販売実績
③主要事業ライン別損益
④既存店売上
⑤リッチモンドホテル 客室稼働率

業績

2016年12月期から2020年12月期までの5期をみると、2019年12月期までは売上高も毎期+2%程度ながら増収基調で推移し、営業利益も2018年12月期までは増益基調だった。コロナ以前はロイヤルホスト事業は、店舗内のDX推進や効率化で先進的な取り組みが評価されていたが、新規出店を継続していたことや、他の事業の利益率低下によって2019年12月期からは減益へと転じており、2016年12月期の経常利益(又は損失)5,205百万円から▲19,855百万円へと赤字転落し、収益性の向上と財務基盤の再構築が課題となっている。営業CFは2020年12月期のみマイナス、投資CFは恒常的にマイナス。2021年12月期第2四半期の自己資本比率は31.1%。