3546 アレンザホールディングスの業績について考察してみた

3546 アレンザホールディングスの業績について考察してみた

PERAGARUアナリスト

沿革

福島を拠点にホームセンターなどを運営する株式会社ダイユーエイトと、岡山を拠点に同じくホームセンターなどを運営する株式会社リックコーポレーション(現:株式会社タイム)が、2009年3月に資本業務提携を結んだことが同社設立の端緒。2016年1月にはダイユーエイトとリックコーポレーション両社の間で経営統合に関する基本合意書が締結され、2016年9月にはダイユー・リックホールディングス株式会社が設立された。設立同月に東証一部に上場。2018年11月、東海地方を中心に小売事業を展開するバローグループと提携。2019年4月には9956バローホールディングスの傘下に入り、連結子会社となった他、株式交換により株式会社ホームセンターバローを同社の完全子会社とした。同時に現社名であるアレンザHLDGに商号変更、現在の本拠は福島県

株主構成

有価証券報告書によると2021年2月末時点の大株主は、親会社である株式会社バローホールディングスが50.8%、株式会社ダイユーエイト関連の資産管理会社とみられる株式会社アサクラ・HDが3.4%、株式会社日本カストディ銀行(信託口)が2.3%となっており、以下銀行や信託銀行の信託口などの株主が並ぶ。

取締役会

取締役は11名(社内7名、社外4名)、社外4名全員が監査等委員。監査等委員会設置会社である。社内取締役は株式会社ダイユーエイト、株式会社リックコーポレーション出身者で構成されている他、親会社である株式会社バローホールディングス出身者も複数確認できる。

代表取締役の経歴

代表取締役社長の浅倉俊一氏は1950年1月生まれ。福島県の聖光学院高等学校を卒業後、福島トヨタ自動車株式会社に入社。その後、自ら複数の事業を創業し、1976年4月には株式会社アサクラ(現:株式会社ダイユーエイト)を設立し、代表取締役社長となる。2016年9月には、統合によって設立されたダイユー・リックホールディングス株式会社の代表取締役社長となり、社名がアレンザHLDGとなった現在も代表取締役社長を務める。2019年4月には親会社となった株式会社バローホールディングスの取締役にも就任。

報告セグメント

主要な連結子会社を報告セグメントとしており、「ダイユーエイト」、「タイム」、「ホームセンターバロー」、「アミーゴ」の4報告セグメントに大別されており、2021年2月期の売上高157,404百万円の構成比はダイユーエイト30.6%、タイム10.3%、ホームセンターバロー39.5%、アミーゴ14.3%である。セグメント別利益はダイユーエイト2,295百万円、タイム490百万円、ホームセンターバロー3,638百万円、アミーゴ1,696百万円であった。

2021年2月期 決算説明会資料

事業モデル

ホームセンター事業を中心に、一般消費者向け小売事業を幅広く手掛ける。株式会社ダイユーエイトは、現在も本社を置く福島県を中心に、ホームセンター事業などを展開し、ホームセンター「ダイユーエイト」は福島県内43店舗を含め全70店舗を擁する(2020年12月時点)。
株式会社タイムは、旧:株式会社リックコーポレーションの流れを汲み、岡山・広島などでホームセンター「タイム」を運営する。自転車・家具・園芸関連の小売も行う。
株式会社ホームセンターバローは、2019年4月にアレンザHLDGが株式会社バローホールディングスの連結子会社となった際、アレンザHLDGの連結子会社となった。株式会社バローホールディングスの孫会社でもある。岐阜県を地盤に「ホームセンターバロー」を展開する他、関東圏を中心にペットショップ「ペットフォレスト」を運営し、売上構成比で最大を占める。
株式会社アミーゴは旧:リックコーポレーション系で、主にペット関連事業を担う。主力のペットショップ「ペットワールドアミーゴ」は東北から中国・四国にわたり、約70店舗を展開する。
一般社団法人日本DIY・ホームセンター協会の調査によると、2020年度のホームセンター売上高は4兆2,680億円であり、2019年度の3兆9,890億円から大きく伸びている。

競合他社

ホームセンター事業では近畿圏に強い7516 コーナン商事(2021年2月期売上高442,070百万円)、3050DCMホールディングス (同471,192百万円)、8218コメリ (2021年3月期売上高385,700百万円)の他、大小さまざまな先と競合する。ペットショップ運営での競合先としては、イオン系列のイオンペット株式会社(非上場)などが挙げられる。

連結の範囲

岐阜県に本社を置き、スーパーマーケット・ドラッグストア・ホームセンターなど、一般消費者向け事業を多数展開する9956バローホールディングスの連結子会社である。
また、同社自身の連結子会社として、報告セグメントでもある「株式会社ダイユーエイト」「株式会社タイム」「株式会社ホームセンターバロー」「株式会社アミーゴ」を含む、計8社を擁している。

強み・弱み

バローグループの一員として、本州・四国の広範囲にわたってホームセンター・ペットショップ・フィットネスなど多数の実店舗網を持つ点が強みで、その数は275店舗にも上る(2021年2月時点)。一方、主力のホームセンター事業は同業他社や他業種との競争が激化しており、事業リスクといえる。

KPI

2021年2月期の主要KPIは以下のとおり。
ダイユーエイト売上高48,223百万円(前年比10.8%増)
タイム売上高16,251百万円(前年比10.0%増)
ホームセンターバロー売上高62,168百万円(前年比18.7%増)
アミーゴ売上高22,488百万円(前年比21.8%増)

業績

2017年2月期から2021年2月期まで過去5期分の経営状況をみると、売上高は堅調に増加し65,894百万円から157,404百万円へ約2.4倍となった。経常利益も増加傾向で、2021年2月期の経常利益は8,869百万円となり、2017年2月期の約4.6倍である。営業CFは2017年2月期のマイナスを除けばプラス推移、投資CFはマイナスで推移する。財務CFは長期借入金の返済などを理由に4期連続のマイナスとなっている。2021年2月期の自己資本比率は29.7%であった。