3333 あさひの業績について考察してみた

3333 あさひの業績について考察してみた

PERAGARUアナリスト

四半期業績推移随時更新中

(単位:百万円) 決算期 売上 営業利益 営業利益率
FY2023.Q1 2022.05 24,246 3,440 14.19%
FY2023.Q2 2022.08 17,479 823 4.71%
FY2023.Q3 2022.11 17,332 1,042 6.01%
FY2023.Q4 2023.02 15,655 -178 -1.14%
(単位:百万円) 決算期 売上 営業利益 営業利益率
FY2018.Q1 2017.05 18,383 2,893 15.74%
FY2018.Q2 2017.08 13,460 1,065 7.91%
FY2018.Q3 2017.11 11,575 95 0.82%
FY2018.Q4 2018.02 10,202 -628 -6.16%
FY2019.Q1 2018.05 20,057 3,305 16.48%
FY2019.Q2 2018.08 13,858 951 6.86%
FY2019.Q3 2018.11 12,578 387 3.08%
FY2019.Q4 2019.02 10,967 -728 -6.64%
FY2020.Q1 2019.05 20,411 3,292 16.13%
FY2020.Q2 2019.08 13,636 503 3.69%
FY2020.Q3 2019.11 14,345 766 5.34%
FY2020.Q4 2020.02 11,460 -555 -4.84%
FY2021.Q1 2020.05 19,886 3,095 15.56%
FY2021.Q2 2020.08 19,257 2,989 15.52%
FY2021.Q3 2020.11 15,524 797 5.13%
FY2021.Q4 2021.02 14,789 -18 -0.12%
FY2022.Q1 2021.05 24,153 4,236 17.54%
FY2022.Q2 2021.08 15,907 748 4.7%
FY2022.Q3 2021.11 16,474 701 4.26%
FY2022.Q4 2022.02 14,864 -464 -3.12%
FY2023.Q1 2022.05 24,246 3,440 14.19%
FY2023.Q2 2022.08 17,479 823 4.71%
FY2023.Q3 2022.11 17,332 1,042 6.01%
FY2023.Q4 2023.02 15,655 -178 -1.14%

沿革

1949年4月に子供用玩具の製造・卸・小売りを目的として、旭玩具製作所を創業。1975年4月に自転車専門店をオープンし、同年5月に株式会社旭玩具を設立。1992年5月に株式会社あさひに商号変更。2004年12月にジャスダックに上場。2005年12月に東証二部、2007年10月に東証一部へ上場。現在は東証プライム市場に区分。2017年7月に「ルイガノ」「ガノー」の日本総販売代理権を、同年10月にも海外スポーツサイクルパーツブランド8社の日本総販売代理権を取得。大規模の自転車販売店を全国に展開する。

株主構成

四半期報告書によると、2022年8月20日時点の筆頭株主は代表取締役社長の下田佳史氏で12.2%、次いで日本マスタートラスト信託銀行株式会社の信託口が9.2%、創業家の下田英樹氏が7.7%、同じく創業家の下田美智子氏が6.9%、下田家の資産管理会社と予想される株式会社シー・ビー・エイが5.0%、その他は保有割合5%未満で株式会社日本カストディ銀行の信託口、創業家の下田富昭氏と続く。その他には創業家や従業員持株会が並ぶ。外国人株式保有比率は10%未満

取締役会

取締役は7名(社内4名、社外3名)、監査等委員3名 (全員社外)、監査等委員会設置会社である。社内取締役にプロパーはいない。取締役副社長の望月基氏は5108ブリヂストンを経て、ブリヂストンサイクル株式会社の代表取締役会長を歴任。2021年5月に同社に入社し、現職に就任した。その他2名の取締役は株式会社東京リーガルマインド5401日本製鉄を経て、同社に入社。

代表取締役の経歴

代表取締役社長の下田佳史氏は1971年3月生まれ。近畿大学法学部を卒業後、1994年4月に同社に入社。商品本部に長根園に渡り従事し、2012年5月に現職に就任した。2代目社長である。

報告セグメント

2022年2月期第2四半期決算説明資料

「店舗における自転車及び関連部品の販売と各種整備・修理サービス事業」の単一セグメントである。部門別では「店舗・ネット」と、ロイヤリティ収入やフランチャイズ店舗と卸先への商品売上高、外商売上高を含む「その他」の2つに区分される。2023年2月期第2四半期の売上高40,060百万円の内、店舗・ネットが38,760百万円で96.8%、その他が1,300百万円で3.2%を占める。品目別では、下図の通り電動アシスト自転車が約4分の1を占め最多である。2022年4月期第2四半期の経常利益は5,140百万円で、経常利益率は1桁後半から10%台前半を推移する。

事業モデル

実店舗及びインターネットで自転車やパーツ・アクセサリー等の関連商品の販売や、各種整備・修理等の付帯サービスを実施する。
実店舗では直営店を中心に全国展開しており、2022年2月期で直営店486店舗とフランチャイズ店19店舗を運営する。インターネット通信販売では、公式オンラインストアとPayPayモール店、楽天市場店にて販売を行う。海外では中国北京市の現地の連結子会社を通して、実店舗とインターネットでの販売を実施。商品は同社が企画開発したPB商品を中国や台湾のメーカーで生産する他、国内外のメーカー等の他社ブランド商品や共同開発商品を取り扱う。また、海外ブランドの「ルイガノ」、「ガノー」等の日本総代理販売権を所有する商品の卸売販売も実施。2022年2月期の輸入仕入高比率は37.9%である。
電動アシスト自転車の国内市場規模は年率5~10%で拡大傾向にあり、同社の電動アシスト自転車販売は年率10~25%で進捗する。同社では「ネットで注文、お店で受け取り」サービスを実施。全国500店舗以上にネットワーク網を広げ、物流倉庫で専用在庫を確保することで納期短縮と機械ロスの低減を実現する。

競合他社

自転車専門店「コギー」を展開する7462CAPITA (2022年3月期売上高3,344百万円) 、ホームセンター内に自転車専門店を運営する9976セキチュー (2022年2月期営業収益31,745百万円)が競合として挙げられる。

連結の範囲

連結の対象となる子会社や関連会社を持たない

強み・弱み

強みとして自動車専門店として国内での圧倒的シェアが挙げられる。大規模自転車専門店として国内トップシェアを誇る同社では、商品の企画・製造から販売までを一貫して自社で行うSPA方式を採用。PB商品では販売店で集めた顧客の声を基に、顧客にニーズに合致した商品を開発。他社ブランドよりも低価格で高品質な商品供給を実現する。
懸念点としては国内自転車市場の縮小による売上高の減少リスクが挙げられる。

KPI

KPIには①出店実績、②電動アシスト自転車の売上高推移が挙げられる
①出店実績(2022年2月期):505店舗

2022年2月期 決算説明資料

②電動アシスト自転車の売上高推移(同):18,829百万円(前期比+20.5%)

2022年2月期 決算説明資料

業績

売上高は2018年2月期から2021年2月期にかけて、スポーツサイクルや電動アシスト自転車、有名ブランドとのコラボ商品の販売が伸び、+29.5%に増加。2022年2月期は、コロナ禍で健康志向の高まりを受けて電動アシスト自転車やスポーツサイクルの需要が更に増加して、前期比+2.8%に増加した。経常利益は2018年2月期から2020年2月期にかけて+21.1%に増益。2021年2月期は高収益店舗に絞った出店や、コロナ禍での店舗休業によって販管費の減少が影響し、前期比+72.5%に増益した。2022年2月期は、人員増強に向けた販管費の増加等により前期比▲24.8%の減益となった。フリーCFは2018年2月期と2022年2月期を除いてプラスを推移。2022年2月期は新規出店に向けた有形固定資産の取得が嵩み、マイナスとなった。自己資本比率は70%台を推移

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