8173 上新電機の業績について考察してみた

8173 上新電機の業績について考察してみた

PERAGARUアナリスト

沿革

1948年5月故浄弘信三郎が大阪府に「上新電気商会」を創立。1950年2月「上新電機産業株式会社」に改組。1958年4月「上新電機株式会社」に商号変更。1972年9月大証二部に上場。1980年8月大証一部に指定。1985年12月東証一部に上場。関西地区を中心に200店舗以上を展開する電気量販店事業者

株主構成

有価証券報告書によると2021年3月末時点の大株主は、上新電機社員持株会6.46%、日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)5.70%、第一生命保険株式会社5.03%、株式会社りそな銀行4.66%と並ぶ。そのほか、信託銀行、シャープ株式会社、損害保険ジャパン株式会社、ダイキン工業株式会社など主要取引先とみられるメーカーなどが並ぶ。

取締役会

取締役は9名(社内5名、社外4名)、監査役は4名(社内2名、社外2名)、監査役会設置会社である。代表権を持たない社内取締役5名は、プロパーが4名、株式会社協和銀行(現株式会社りそな銀行)の出身者が1名。

代表取締役の経歴

代表取締役社長執行役員の金谷隆平氏は1956年1月生まれ。松山大学を卒業後、同社に入社。1998年6月に取締役総務部長へ就任し、その後営業企画本部長や経営企画本部長を務める。2019年6月に現職へ就任。
代表取締役社長の高橋徹也氏は1962年11月生まれ。京都産業大学を卒業後、同社に入社。関西営業部兵庫・北摂エリアマネジャーや東京東海営業部長などを経て、2021年6月に現職へ就任。

報告セグメント

「家電製品等の小売業並びにこれらの付帯業務」の単一セグメント。2022年3月期第1四半期の売上高は97,423百万円、営業利益は3,225百万円であった。

事業モデル

家電製品、情報通信機器、エンタテインメント商品及び住宅設備機器とこれらに関連する商品の専門販売店がコア事業。連結子会社により、商品の配送、据付、修理及び保守業務、情報通信機器の取付・設定業務、損害保険・生命保険代理店業務及び長期修理保証制度に関する業務、音楽・映像ソフトのレンタルや中古書籍等の売買を行う専門店の運営などが行われている。インターネットサイトにおいて、酒類等の販売を行う予定もあるという。同社グループは、「Joshin」、「J&P」、「DISCPIER」、「キッズランド」などの店舗を展開しているほか、「BOOK・OFF」や「TSUTAYA」などにフランチャイジー加盟している。

同社HP ホーム > 会社案内 > ショップ・ブランド

家電販売業界は、競合他社や拡大傾向にあるネット販売との競争に加えて、新型コロナウイルス感染症拡大による店舗休業や営業時間の短縮、それにともなう消費マインドの低下による需要の低迷、またサプライチェーンの懸念に起因する商品供給の不安等、過去に例のない、極めて厳しい環境下にある。各種経済指標の大幅な悪化が継続し、消費マインドや可処分所得の低下による需要の低迷も想定され、マーケット自体の縮小の可能性とともに、同業者間の競争はますます激しくなることが予想されている。

競合他社

2730エディオン(2021年3月売上高7,681億円)、8282ケーズホールディングス(2021年3月売上高7,925億円)、7419 ノジマ(2021年3月期売上高5,233億円)などの中堅の家電量販事業者が競合として挙げられる。

連結の範囲

同社グループは、同社及び連結子会社15社で構成され、家電製品等の小売業並びにこれらの付帯業務を行う。

強み・弱み

関西地区の売上高が過半を占め、「唯一関西資本」「阪神タイガースのオフィシャルスポンサー」等の地域密着経営により、関西地区においては競合他社には真似のできない競争優位性を持っていることが強み。また、都心部一等地に総合型店舗を集中出店する競合大手に比べ、郊外ロードサイド型で展開する同社は、インバウンド需要減少やコロナ禍の来客減少の影響を受けにくかった点も直近業績では奏功したとみられる。大型電気量販店が取り扱う家電製品においては、冷蔵庫・エアコン・暖房機等はその時の季節感との相関関係が強く、特に夏・冬の天候如何によって財政状態及び経営成績等に影響が及ぶ可能性がある。季節感に左右されない売上を創造することが課題

KPI

KPIとみられる開示は下記。
①地域別店舗展開状況
②都府県別販売実績
③チャネル別販売実績
④品種別販売実績

業績

2021年3月期の売上高449,121百万円、経常利益16,555百万円は、過去10期の最高記録を更新。永らく売上高は4,000億円を経常利益は100億円を超えるか超えないかで停滞していたが、直近5期をみてもコロナウイルス感染症の影響をうけた2020年3月期を除けば回復基調にあった。「テレワーク」や「巣ごもり」といった、新しい生活スタイルの広がりにより、パソコン、テレビといった商品群に加え、洗濯機、クリーナー、空気清浄機といった白物家電も順調に推移したとみられる。営業CFは恒常的にプラス、投資CFは恒常的にマイナス。2022年3月期第1四半期の自己資本比率は41.5%。