7508 G-7ホールディングスの業績について考察してみた

7508 G-7ホールディングスの業績について考察してみた

PERAGARUアナリスト

沿革

1976年6月自動車部品及び用品の小売を目的として、取締役名誉会長木下守氏が兵庫県にキノシタ商事株式会社を設立。1976年7月「オートバックスフランチャイズチェン」に加盟し、「オートバックス大久保店」を第1号店として開店し、以降「オートバックス」店舗の多店舗展開を図る。1995年4月「株式会社オートセブン」に商号変更。1996年8月大証二部に上場。2001年5月東証二部に上場。2005年9月東証一部、大証一部に指定。2002年4月連結子会社株式会社サンセブン(現 株式会社G‐7スーパーマート)を設立し、株式会社神戸物産とフランチャイズ契約を締結し「業務スーパー」のブランド名で箕谷店を出店。2006年4月持株会社体制に移行し、株式会社G‐7ホールディングスに商号変更。オートバックス事業を展開する「G-7・オート・サービス」をはじめ、「業務スーパー」を展開するG-7 スーパーマートなどを傘下に持つ

株主構成

有価証券報告書によると2021年3月末時点の筆頭株主は、創業者一族の資産管理会社とみられる一般社団法人Kトラスト信託口で26.86%を保有。次いで、取締役名誉会長の木下守氏が8.30%、公益財団法人G-7奨学財団が8.30%、木下守氏の妻とみられる木下陽子氏が7.50%を保有している。以下5%未満の保有で、株式会社オートバックスセブンや損害保険ジャパン株式会社のほか、国内外の信託銀行等の金融機関の信託口等が並ぶ。外国人株式保有比率は10%以上20%未満

取締役会

取締役は10名(社内7名、社外3名)、監査役は3名(社内1名、社外2名)、監査役会設置会社である。代表権を持たない社内取締役5名は、創業者である取締役名誉会長の木下守氏のほか、プロパーが2名、株式会社サンセブン(現株式会社G‐7スーパーマート)の出身者が1名、株式会社テラバヤシ(現株式会社G‐7ミートテラバヤシ)の出身者が1名である。
また、取締役の関大作氏は木下守氏の娘婿で、代表取締役社長である木下智雄氏の義弟。

代表取締役の経歴

代表取締役会長の金田達三氏は1950年11月生まれ。1993年4月に同社へ入社。入社以前の経歴は開示がない。キノシタオート株式会社の代表取締役や株式会社オートセブン(現・株式会社G‐7・オート・サービス)の代表取締役などを務め、2019年6月に現職へ就任。
代表取締役社長の木下智雄氏は1968年3月生まれ。2003年9月株式会社セブンプランニング(現・株式会社G7リテールジャパン)へ入社し、2005年6月には代表取締役社長へ就任している。尚、入社以前の経歴は開示がない。2020年6月に現職へ就任。

報告セグメント

「オートバックス・車関連事業」、「業務スーパー事業」、「精肉事業」の3報告セグメント及び報告セグメントに含まれない事業セグメント「その他」に大別される。2022年3月期第1四半期の売上高41,088百万円の構成比は、オートバックス・車関連事業19.8%、業務スーパー事業53.7%、精肉事業11.8%、その他14.7%である。セグメント利益は、オートバックス・車関連事業156百万円、業務スーパー事業1,205百万円、精肉事業62百万円、その他77百万円であり、営業利益は1,656百万円であった。冬用タイヤ、チェーンなど冬用商品の売上高が下期に増加するため、業績は下期偏重である。2021年3月期通期の売上高・営業利益の構成比は下図の通り。

第46期通期決算説明資料

事業モデル

オートバックス・車関連事業は、カー用品の全国ブランド「オートバックス」の展開をメインに、中古車の買取・販売「カーズ」の店舗展開、洗車・コーティングの「クリスタルセブン」の店舗展開など、車に関するあらゆる業態に取り組む。新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴い不要不急の外出制限や店舗の時短営業などもあり売上は減少しているが、感染予防対策の移動手段として車の利用頻度が増加し、車のメンテナンス販売を中心に売上は徐々に回復。また、寒波の影響により、降雪地域での冬用タイヤやタイヤチェーン等の需要が拡大しているという。
業務スーパー事業は、食のプロから一般の方まで利用できる「業務スーパー」を全国展開しており、食料品から割り箸・洗剤などの日用品までを販売している。2021年3月期末の店舗数は165店舗。できたて弁当と惣菜ショップ「お弁当屋K」の店舗運営なども行う。不要不急の外出制限や在宅機会が増えたことなどにより、保存用食材を中心に消費が増加しているとみられる。
精肉事業は、食肉・畜産加工品の販売などを行う。「お肉のてらばやし」を展開し、業務スーパーと同時出店するなど店舗数を伸ばしており、2021年3月期末の店舗数は143店舗。在宅機会が増えたことなどにより、家庭内で調理する内食需要が大幅に伸長し、売上も伸びている。M&Aしたアンデス食品では業者向けの卸売り事業も行う。
その他は、厳選食品の卸販売、飲食業、農産物直売所「めぐみの郷」の運営、ミニスーパー「miniピアゴ」の運営、フィットネスチェーン「Curves」の運営、不動産賃貸業などを行う。「めぐみの郷」は同社が今後中長期的に推進する方針のアグリ事業の一環で、新生、安心、安全を実現した農産物直売所の運営、店舗展開、ライセンス展開を進める。
また、東南アジアにおいて自動車輸出事業や車関連事業を展開しており、今後も事業展開を加速させることで、2025年に迎える創業50周年時「売上高2,500億円、経常利益70億円」企業グループ実現に向けて果敢に挑戦するとしている

2021年3月期 決算説明会資料

競合他社

自動車用品の販売では、9882イエローハット(直近決算期売上高1,469億円)、業務用スーパーでは「肉のハナマサ」を展開する3539JMホールディングスや、業務スーパーに近い形態のディスカウントストアを展開する2791大黒天物産(直近決算期売上高2,120億円)などが競合として挙げられる。

連結の範囲

同社グループは、同社と子会社18社及び関連会社1社で構成され、車(四輪・二輪)関連用品・部品販売、新車・中古車(各四輪・二輪)の販売・買取、食品・雑貨販売、食肉・畜産加工食品販売、厳選食品卸売、農産物の直売、飲食業、ミニスーパーの運営、フィットネスチェーンの運営、不動産賃貸業他を行う。

強み・弱み

「オートバックス」事業と「業務スーパー」事業を核に、常に多様な事業展開を行っていることが強み。主要事業としている自動車用品業界は、成熟した市場であることに加えて、長期にわたる個人消費の低迷、デフレ経済及び同業他社との競合等の影響により厳しい環境にある。そのため、市場動向や一般経済情勢及び競合等に影響を受ける可能性がある。また、業務スーパー事業及び精肉事業については、同業他社との競合等による来店客数の減少、売上単価の低下等の影響によって、業績に影響を及ぼすことが懸念される。

KPI

次のような指標がKPIとして考えられる。
①セグメント別業績
出退店の状況と計画
既存店の単価・来客数・売上高の動向

業績

2017年3月期から2021年3月期までの5期をみると、売上高は110,377百万円から163,556百万円、経常利益は4,062百万円から7,306百万円と増収増益。オートバックス、業務スーパーのフランチャイジーとして最大規模のメガフランチャイジーへと急成長している。営業CFは恒常的にプラス、投資CFは恒常的にマイナス。2022年3月期第1四半期の自己資本比率は43.1%。