3193 鳥貴族の業績について考察してみた

3193 鳥貴族の業績について考察してみた

PERAGARUアナリスト

四半期業績推移随時更新中

(単位:百万円) 決算期 売上 営業利益 営業利益率
FY2023.Q1 2022.10 7,204 64 0.89%
FY2023.Q2 2023.01 8,062 299 3.71%
FY2023.Q3 2023.04 8,903 494 5.55%
FY2023.Q4 2023.07 9,280 560 6.03%
(単位:百万円) 決算期 売上 営業利益 営業利益率
FY2017.Q3 2017.04 7,442 395 5.31%
FY2017.Q4 2017.07 7,969 472 5.92%
FY2018.Q1 2017.10 8,110 389 4.8%
FY2018.Q2 2018.01 8,399 502 5.98%
FY2018.Q3 2018.04 8,700 582 6.69%
FY2018.Q4 2018.07 8,769 208 2.37%
FY2019.Q1 2018.10 8,923 136 1.52%
FY2019.Q2 2019.01 8,920 223 2.5%
FY2019.Q3 2019.04 9,208 440 4.78%
FY2019.Q4 2019.07 8,796 391 4.45%
FY2020.Q1 2019.10 8,509 503 5.91%
FY2020.Q2 2020.01 8,901 855 9.61%
FY2020.Q3 2020.04 5,614 -96 -1.71%
FY2020.Q4 2020.07 4,515 -279 -6.18%
FY2021.Q1 2020.10 6,226 -166 -2.67%
FY2021.Q2 2021.01 4,605 -1,051 -22.82%
FY2021.Q3 2021.04 3,412 -1,371 -40.18%
FY2021.Q4 2021.07 1,347 -2,074 -153.97%
FY2022.Q1 2021.10 2,136 -1,725 -80.76%
FY2022.Q2 2022.01 6,048 -131 -2.17%
FY2022.Q3 2022.04 5,076 -726 -14.3%
FY2022.Q4 2022.07 7,028 149 2.12%
FY2023.Q1 2022.10 7,204 64 0.89%
FY2023.Q2 2023.01 8,062 299 3.71%
FY2023.Q3 2023.04 8,903 494 5.55%
FY2023.Q4 2023.07 9,280 560 6.03%

沿革

1985年5月大阪府にて、代表取締役社長の大倉忠司氏が個人事業として焼鳥屋「鳥貴族」(「鳥貴族」1号店である「鳥貴族俊徳店」)を開店。1986年9月大阪府に株式会社イターナルサービスを設立。1995年7月居酒屋業態より撤退し、「鳥貴族」単一業態に集中。2009年8月商号を株式会社鳥貴族に変更。2014年7月東証JASDAQ(スタンダード)に上場。2015年7月東証二部に市場変更。2016年4月東証一部に指定。焼き鳥店「鳥貴族」の単一ブランドで店舗展開をしている。

株主構成

有価証券報告書によると2021年1月末時点の筆頭株主は、代表取締役社長の大倉忠司氏が23.40%を保有。同氏の資産管理会社である株式会社大倉忠が10.32%を保有し、併せて33.72%を保有している。次いで、株式会社日本カストディ銀行(信託口)が8.30%を保有し、以下5%未満の保有で、サントリー酒類株式会社、鳥貴族従業員持株会、専務取締役の中西卓己氏、株式会社関西みらい銀行、麒麟麦酒株式会社のほか、信託銀行の信託口が並ぶ。

取締役会

取締役は7名(社内5名、社外2名)、監査役は3名(社内1名、社外2名)、監査役会設置会社である。代表権を持たない社内取締役4名の内、2名はプロパー、1名は株式会社近畿ハイムの出身者、1名は税理士法人廣木会計社の出身者である。

代表取締役の経歴

代表取締役社長の大倉忠司氏は1960年2月生まれ。辻調理師専門学校を卒業後、リーガロイヤルホテルに就職。1982年11月にやきとり道場へ入社。1986年9月に同社を設立し、現職へ就任。

報告セグメント

「飲食事業」の単一セグメント。2021年7月期第3四半期の売上高は14,243百万円、営業損失は▲2,588百万円であった。

事業モデル

「鳥貴族」の単一ブランドで、関西圏・関東圏・東海圏の3商圏に焼鳥店の店舗展開をしており、「焼鳥屋で世の中を明るくしたい」という「鳥貴族のうぬぼれ」を理念として店舗展開を行う。均一価格にすることで顧客が商品を選ぶ楽しさを感じて欲しいという想いから、全品均一価格による商品の提供を行う
「鳥貴族」の単一業態での事業展開を基本方針とすることで、資本・人材・ノウハウ等を「鳥貴族」に集中し、質の高い食材をより低価格で調達することができるとともに、何を売りたいかを明確にすることで顧客の支持を得られると同社は考えている。また、「鳥貴族」ではメニュー数を絞り込むことにより、さらに調達コストの低下とオペレーションの効率化を行っている。2021年7月期第3四半期時点では、「鳥貴族」の店舗数は617店舗、内同社グループの直営店は385店舗となっている。また、新規事業として、チキンバーガー専門店「TORIKI BURGER(トリキバーガー)」を2021年8月にオープンしている。鳥貴族と同様に、使用する食材はすべて国産とし、イートインのみならずテイクアウト、ドライブスルー、デリバリーも行う。
居酒屋業界においては、酒類提供自粛要請や営業時間の大幅な制限により多大な影響を受けており、非常に厳しい経営環境となっている。コロナ禍の先行きが不透明であることから、業績予想については「未定」としている。同社は中期経営計画の見直しを行い、新たに3カ年グループ戦略として、コロナ禍のような事態への耐性を有する強固かつ成長性あるグループへの変革を目指すとしている。

2021年7月期第2四半期 決算説明会資料

競合他社

居酒屋「はなの舞」等をFC展開する3178チムニー(直近決算期売上高132億円)や、都内中心に居酒屋「塚田農場」を展開する3175エー・ピーホールディングス(直近決算期売上高89億円)などが競合として挙げられる。

連結の範囲

連結の対象となる親会社・子会社を持たない。

強み・弱み

焼鳥専門店に特化し、全品均一価格による商品の提供を行うことで、一過性の経済トレンドに左右されない一貫した強い店舗づくりを行ってきた点が強み。昨今の糖質制限ダイエットも、焼鳥専門店の同社に追い風である。外食業界は成熟した市場となっており、個人消費支出における選別化、中食・コンビニエンスストア等を代表とする業界を超えた顧客獲得競争の激化等により、厳しい経営環境となっている点が弱み。

KPI

KPIとみられる開示は下記。
①店舗数
②従業員数
③既存店売上高

業績

2016年7月期から2020年7月期までの5期をみると、売上高は24,509百万円から27,539百万円、経常利益は1,547百万円から955百万円となっている。2021年7月期第3四半期時点では経常損失となっており、コロナ禍の影響で大幅減益が予想される。営業CFは、2020年7月期はマイナス、投資CFは恒常的にマイナス。2021年7月期第3四半期の自己資本比率は26.1%。

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