8203 ミスターマックス・ホールディングスの業績について考察してみた

PERAGARUアナリスト

沿革

1950年1月有限会社平野ラジオ電気商会を設立。1961年に平野電機株式会社に改組、その後1980年8月株式会社ミスターマックス、1984年8月株式会社MrMaxに商号変更した。1986年4月福証、1987年4月大証二部に上場。1994年大証一部に変更された後、1994年12月東証一部に上場した。2017年9月、ホールディングス制に移行、株式会社ミスターマックス・ホールディングスに商号変更した。現在は子会社にてディスカウントストアを中心とする小売業を展開している。

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株主構成

有価証券報告書によると2020年8月31日時点の筆頭株主は、BNYM AS AGT/CLTS(ニューヨークメロン銀行の顧客口座)で保有割合19.39%。次いで日本カストディ銀行の信託口7.94%、代表取締役平野氏の資産管理会社とみられる有限会社Waiz Holdings7.77%、ミスターマックス取引先持株会6.95%と続き、以降は保有割合5%以下で国内銀行信託口、地元地銀、同社社員持株会、同社代表取締役などが並ぶ。尚2020年6月29日更新のコーポレート・ガバナンス報告書によると、外国人株式保有比率は10 %以上20%未満である。

取締役会

取締役は9名(社内7名、社外2名)、監査役は3名(社内1名、社外2名)、監査役会設置会社である。社内取締役はプロパー入社5名と野村総合研究所やイトーヨーカ堂の経験者、株式会社ユニードなどの中途入社2名で構成される。

代表取締役の経歴

取締役社長(代表取締役)最高経営責任者(CEO)兼最高執行責任者(COO)の平野能章氏は1958年7月生まれ。日本大学卒業後、米国ノートルダム大学大学院でMBAを取得、その後1986年9月同社入社。1987年4月より米国野村證券へ出向。1989年4月同社営業企画部長に就任、その後同社要職を歴任後、1995年6月代表取締役に就任、2008年4月よりCEOとCOOを兼任している

報告セグメント

小売及びこれに付随する事業の単一報告セグメント。2021年2月期売上高126,913百万円の主な製品・サービス別構成割合は、食品が35.0%、HBC(健康美容ケア)20.0%、家電15.4%、ライフスタイル13.5% 、地域別では九州ブロックが6割強、関東ブロックが2割強を占める。

事業モデル

子会社の株式会社ミスターマックスにて、家庭用電気製品、日用雑貨、衣料品、食品等をセルフサービスで販売するディスカウントストア事業を展開する。店舗面積に応じた大型店、中型店、小型店とディスカウントストアに生鮮食品を加えたスーパーセンターの4つの店舗モデルを構築している。店舗は九州を中心に57店舗展開している。総合ディスカウントストアとしてEDLP(Every Day Low Price:毎日が特売)を実現するため、発注、物流、店舗作業の効率化を進めローコストオペレーションを徹底しているほか、プライベートブランド商品の開発、拡大を通じて他社との差別化と利益率改善に努めている
コロナ禍における企業活動の制限や個人消費の落ち込みにより景気は厳しい局面が続き、今後も不透明感が続くと予想される。同社が展開する小売業においては感染症予防と外出自粛に伴う新しい生活様式の浸透により、衛生用品や巣籠り消費関連商品などの需要が高まっている

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競合他社

ドン・キホーテを展開する7532パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(2020年6月期売上高1,328,874百万円)、岡山発祥の食品ディスカウントストア2791大黒天物産(2020年5月期売上高212,059百万円)、静岡地盤の総合ディスカウントストアを展開する9890マキヤ(2020年3月期売上高68,922百万円)などが挙げられる。

連結の範囲

持株会社である同社の傘下にて、事業子会社として小売事業を行う株式会社ミスターマックスと、中国国内のインターネット通信販売等を目的に2020年8月に設立した上海最高先生商貿有限公司の2社が該当する。

強み・弱み

徹底した物流戦略などによりローコストオペレーションが構築されていることが強み。物流センターを国内4か所に置くことで、店舗配送や検品作業を集約、また一括大量発注や発注制精度の向上が図れている。一方で近年は格安スーパー、ドラッグストア等でも日用品、食品の取扱いが増え、業界の垣根が消えつつあり他社との差別化が課題となる。同社は安さのほか、プライベートブランド商品の拡充等で差別化を図っている。また国内は人口減少など市場規模の縮小が予想される中、子会社を設立し中国でEC事業を展開しようとしている。

KPI

①既存店売上高(2021年2月期は前期比108.2%)
②新規出店数(2022年2月期1店予定、計58店舗に)
③プライベートブランド商品実績(2021年2月期売上高17,832百万円、構成比14.1%)

業績

2017年2月期から5期間は、営業収益は110,000百万円前後で推移していたが、直近2期連続で増収し、2021年2月期は131,789百万円まで伸長。営業利益は過去最高益を大きく更新した。店舗密集を避けるためチラシ配布を控えたことや出張回数が減少したことなどにより経費の伸びが抑えられたこと、利益率の高いインテリア用品の売上が伸びたことが要因。自己資本比率は30%前後、フリーCFは店舗用の土地購入等で投資CFが大きくマイナスだった2019年2月期を除き、プラスを維持している。

2021年2月期決算説明会資料