2385 総医研ホールディングスの業績について考察してみた

2385 総医研ホールディングスの業績について考察してみた

PERAGARUアナリスト

四半期業績推移随時更新中

(単位:百万円) 決算期 売上 営業利益 営業利益率
FY2022.Q2 2021.12 2,593 521 20.09%
FY2022.Q3 2022.03 1,943 347 17.86%
FY2022.Q4 2022.06 2,254 277 12.29%
FY2023.Q1 2022.09 2,216 45 2.03%
(単位:百万円) 決算期 売上 営業利益 営業利益率
FY2017.Q3 2017.03 1,005 168 16.72%
FY2017.Q4 2017.06 1,109 79 7.12%
FY2018.Q1 2017.09 1,438 -45 -3.13%
FY2018.Q2 2017.12 1,353 178 13.16%
FY2018.Q3 2018.03 1,284 181 14.1%
FY2018.Q4 2018.06 1,380 11 0.8%
FY2019.Q1 2018.09 2,184 -46 -2.11%
FY2019.Q2 2018.12 1,833 324 17.68%
FY2019.Q3 2019.03 1,771 362 20.44%
FY2019.Q4 2019.06 1,780 226 12.7%
FY2020.Q1 2019.09 2,317 -151 -6.52%
FY2020.Q2 2019.12 2,381 462 19.4%
FY2020.Q3 2020.03 2,175 373 17.15%
FY2020.Q4 2020.06 2,439 363 14.88%
FY2021.Q1 2020.09 2,751 107 3.89%
FY2021.Q2 2020.12 2,785 512 18.38%
FY2021.Q3 2021.03 1,767 281 15.9%
FY2021.Q4 2021.06 1,639 16 0.98%
FY2022.Q1 2021.09 2,557 63 2.46%
FY2022.Q2 2021.12 2,593 521 20.09%
FY2022.Q3 2022.03 1,943 347 17.86%
FY2022.Q4 2022.06 2,254 277 12.29%
FY2023.Q1 2022.09 2,216 45 2.03%

沿革

1994年7月大阪大学発バイオベンチャー企業として有限会社総合医科学研究所設立。取締役の梶本修身氏がバイオマーカーの開発とそれを用いた生体評価システムの確立を通じて新規医薬品及び機能性食品等の研究開発に貢献することを目的に設立した。2001年12月株式会社総合医科学研究所に組織変更。2003年12月東証マザーズに上場。2006年7月化粧品事業への進出を目的に、株式会社ビービーラボラトリーズと他2社を買収。2007年1月持株会社体制へ移行、同社は持株会社となり商号を株式会社総医研ホールディングスに変更。2022年4月東証の市場区分見直しによりグロース市場へ移行。トクホ評価試験受託や抗疲労食品、化粧品の自社開発を行っている

株主構成

有価証券報告書によると2022年6月末時点の筆頭株主は、同社創業者で元代表取締役の梶本修身氏で保有割合16.92%資本業務提携先の中国企業の子会社GOLONG HOLDINGが15.91%で続き、以降は保有割合5%未満で国内外金融機関、個人名などが並ぶ。外国人保有割合は10%以上20%未満

取締役会

取締役は6名(社内5名、社外1名)、うち監査役が3名(社内1名、社外2名)、監査役会設置会社である。代表取締役以外の社内取締役は、創業者で元代表取締役の梶本氏(非常勤)のほか、3402東レの基礎研究所出身者、ロシュの検査薬事業日本子会社で4年間の経験をもつ出身者、8515アイフル出身の財務部長などで構成される。

代表取締役の経歴

取締役社長(代表取締役)の石神賢太郎氏は1973年1月生まれ。名古屋市立大学卒業後、1996年4月株式会社日本エル・シー・エー入社(ベンチャー・リンクグループで経営コンサル等が事業内容、上場廃止済)。2005年6月同社入社、2018年1月より同社代表取締役に就任した。現在は同社連結子会社2社の代表取締役も兼任する。

報告セグメント

「生体評価システム」、「ヘルスケアサポート」、「化粧品」、「健康補助食品」、「機能性素材開発」の5報告セグメントに大別される。2023年6月期第1四半期の売上高2,216百万円のセグメント別構成割合は生体評価システム4%、ヘルスケアサポート7%、化粧品51%、健康補助食品33%、機能性素材開発6%(非連結子会社への売上高を除く)。全社費用控除前の各セグメント利益構成は、生体評価システムおよび健康補助食品が赤字だった一方、化粧品が9割近くを占めた。健康補助食品は広告宣伝費の先行費用が赤字の要因で、第2四半期以降に回収見込み。事業別売上高は下図の通り(2022年6月期)。

2022年6月期決算説明会資料

事業モデル

生体評価システムは子会社の株式会社総合医科学研究所が営む事業であり、評価試験事業とバイオマーカー開発事業に大別され、バイオマーカー(生体情報を数値化・定量化した指標)を用いた食品等の機能性・安全性等に関する臨床試験新たな食品・薬品の共同開発などを行う。医学系財団や製薬企業、食品企業が取引先となる。ヘルスケアサポートについても同子会社が事業を営んでおり、健診や特定保健指導に関する業務受託など、健康保険組合等が行う様々な取り組みをサポートするサービスを提供する。
化粧品は2006年に買収した子会社の株式会社ビービーラボラトリーズを中心に、通販による直販および卸売りを行っている。特に2015年の中国流通企業との資本業務提携以降、「モイストクリームマスクPro.」を中心に中国向けの売上が伸びている。
健康補助食品は子会社の株式会社NRLファーマが事業を営んでおり、「イミダペプチド」等商品を販売する。機能性素材開発事業はラクトフェリンをはじめとする機能性素材の開発。販売、技術供与等を行っている。
ヘルスケア関連商品およびサービスは、高齢化や医療保険財政の逼迫をうけた国民の健康意識の高まりから国内市場の拡大余地は大きいものと考えられるが、海外においても信頼性の高い商品、サービスの需要は旺盛であり、同社は中国をはじめとする海外市場での事業展開を視野に入れ運営を行っている。

事業計画および成長可能性に関する説明資料

競合他社

化粧品や健康食品を取り扱う企業として、4921ファンケル(2022年3月期売上高103,992百万円)、2930北の達人コーポレーション(2022年2月期売上高9,510百万円)、2931ユーグレナ(2021年12月期売上高34,420百万円※変則15ヶ月決算)などが挙げられる。

連結の範囲

持株会社の同社傘下に生体評価システム、ヘルスケアサポート事業を担う株式会社総合医科学研究所、化粧品事業を担う株式会社ビービーラボラトリーズ、健康補助食品事業を担う株式会社エビデンスラボおよび日本予防医薬株式会社、機能性素材開発事業を担う株式会社NRLファーマの5社が連結子会社として存在する。

強み・弱み

大学医学部発のベンチャー企業として有する様々な研究実績、ノウハウ、インフラ、医療界、医学会とのネットワークを活かした製品開発力、サービス提供力が同社の強みとみられる。創業来のバイオマーカー技術を生かして「エビデンス」をキーワードに医薬・食品・化粧品・ヘルスケアサービス等の事業領域でシナジーを発揮している。一方で、中国向け化粧品販売を中心に売上高を伸ばしてきたことで、収益の柱が化粧品事業と健康所食品事業に集中しており、高度なマーケティングノウハウと継続的な新商品の育成が課題である。

KPI

具体的な数値の開示はないが、下記のようなものが考えられる。尚、化粧品の中国向け売上高については、T-mall(中国最大手ECタオバオの国際ブランド品用のモール)での中国での2大EC商戦(6月18日と11月11日の毎年2回)での売上高の推移が開示されている。
①生体評価システム:案件数、受注高、受注残高
②ヘルスケアサポート:契約健保数(2022年8月時点80健保)
③化粧品:中国向け売上高、広告販促費

2022年6月期決算説明会資料

業績

中国向け化粧品事業の拡大等を要因に2016年6月期から2020年6月期まで連続増収増益し、売上高は3倍弱、営業利益は5倍超に成長、その後売上高は中国での売上に一時減速傾向が出たことなどを受け9,000百万円前後、営業利益は1,000百万円前後での推移となったが、2022年6月期は販促活動を費用対効果の高いもの厳選した効果などがみられ、営業利益率が12.9%と前期比+2.7%上昇した。フリーCFは安定しないが、当期利益の伸びなどにより営業CFはプラス幅拡大傾向。2018年6月期以降有利子負債はゼロで、自己資本比率は70%台

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