2930 北の達人コーポレーションの業績について考察してみた

2930 北の達人コーポレーションの業績について考察してみた

PERAGARU管理人

沿革

2000年5月、木下勝寿氏が北海道特産品の販売を目的とするウェブサイト「北海道・しーおー・じぇいびー」を開設。2002年5月には、信用力の向上を目的に株式会社北海道・シーオー・ジェイビーを設立。2007年7月に、健康美容商品販売の総合サイト「カイテキフレンドクラブ(現「北の快適工房」)」開設。2009年3月、「株式会社北の達人コーポレーション」に商号変更。2011年2月に北海道特産品販売サイトを売却し、健康美容商品等の販売にシフトする。2012年5月に札証アンビシャス市場上場、翌2013年3月には同本則市場へ市場変更。2014年11月に東証二部上場、2015年11月には同一部へ市場変更。健康食品、化粧品、雑貨の企画・開発・製造販売を事業とし、特にインターネットを通じた電子商取引(EC)、いわゆるネット通販を主たる販売ルートとする。

株主構成

四半期報告書によると、2021年8月末時点での筆頭株主は、創業者であり代表取締役社長でもある木下勝寿氏で51.84%保有。以下は5%未満の保有率で、国内外の金融機関、木下夫人の浩子氏などが続く。外国人株式保有比率は10%以上20%未満(2021年2月末時点)。

取締役会

取締役は9名(社内4名、社外5名)、うち3名は監査等委員(全員社外、1名は常勤)、監査等委員会設置会社である。代表権を持たない社内取締役はそれぞれ、株式会社ジオス、株式会社エイチ・エル・シー、エコモット株式会社などの出身者で様々。社外取締役には、木下氏と同じく株式会社リクルート出身者(2名)、元北海道幹部、公認会計士、元北海道警察幹部が就任。

代表取締役の経歴

代表取締役社長の木下勝寿氏は1968年10月生まれ。関西大学卒業後、1992年4月に株式会社リクルート入社。1999年12月、合資会社サイマート設立。2002年5月に同社設立、代表取締役社長に就任

報告セグメント

主にインターネット上における一般消費者向け健康美容商品等の販売の単一セグメントである。国別売上高は、日本国内が90%を超える。

事業モデル

主にインターネット上で、一般消費者向けに自社オリジナルブランドの健康美容商品等を販売する「EC事業」を展開。健康美容商品等を販売する総合サイト「北の快適工房」において、「カイテキオリゴ」「ヒアロディープパッチ」をはじめとした36商品(2022年1月末現在)を取り扱う。変化の激しい業界であるため、受注業務、サイト制作、販売促進ツール等の企画制作、システム開発、広告運用、顧客サポートについては極力外注化はせずに社内運営を基本とし、常に最先端のノウハウ、知見を自社内に構築維持している。高品質の製品を高度なサービスで提供することに加えて、定期購入型のビジネスモデルを採用しているため、継続的な販売によって安定成長する収益構造を実現。製品の製造に関しては、同社が原材料を買い付け製造は外部委託とする方法、もしくはOEM先に製造委託する方法を採用。各製品に対して最も優れた技術を持つOEM企業と提携し、常に最高品質の製品製造を目指す。

公式ウェブサイト内「事業案内」>「事業内容」

商品ジャンルは、健康や美容の悩みに対して具体的に効果を体感しやすくリピート使用されやすいものを中心に開発、選定を行っている。商品は、購入者による満足度を重視しており、試作品のモニター調査を徹底して行い、確かな手応えが得られるものだけを商品化するという手順を踏む。

2021年2月期決算説明会資料 p.42
2021年2月期決算説明会資料 p.43

競合他社

健康美容商品のEC事業を展開する点で3172ティーライフ(売上高11,719百万円)などが競合する。

連結の範囲

同社グループは、同社及び子会社3社(うち連結子会社2社)、関連会社1社で構成される。連結子会社の株式会社エフエム・ノースウエーブは北海道を対象とするFMのラジオ局であり、デジタル音声広告の攻略を目的に2021年3月にM&A。また、同じく連結子会社の株式会社ASHIGARUは2021年5月にM&Aで子会社化、リジナルヘアケアブランド「SALONMOON」で機能性に優れたヘアアイロンを手頃な価格帯で提供。

強み・弱み

売上世界一を誇る「ディープパッチシリーズ」など、他社製品との差別化を図ったオリジナル商品が好評。また、売上高営業利益率が21.9%と、競合他社の(株)ファンケル(同10.1%)、ティーライフ(株)(同7.7%)を大幅に上回っている点も強み。一方、競合他社は同社より規模が大きいうえ、EC事業は参入障壁が低いために競争がますます激化するリスクあり。また、商品生産が全て外部委託である点は、安定供給の面で懸念材料となり得る。

KPI

新規獲得件数などが主要なKPIとみなせる。

2022年2月期第3四半期決算補足説明資料p.10

業績

順調に業容を拡大し、2020年2月期の売上高は上場来最高の10,093百万円を記録し、上場年度である2013年2月期の7倍以上。2021年2月期は、中長期的成長を睨んだ内部組織体制の整備期間としてリソースを割いたため減収となり、売上高9,270百万円(前期比▲8.2%)、営業利益2,031百万円(前期比▲30.3%)、経常利益2,048百万円(前期比▲29.9%)となった。なお、2022年2月期第3四半期は、同期中に連結子会社となった前述の2社を含めた連結で売上高7,296百万円(前年同期比+4.0%)、営業利益1,600百万円(前年同期比+1.7%)、経常利益1,619百万円(前年同期比+2.3%)であった。営業CFは恒常的にプラス、投資CFは概ねマイナスで推移。2022年2月期第3四半期の自己資本比率は83.8%。

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