2489 アドウェイズの業績について考察してみた

2489 アドウェイズの業績について考察してみた

PERAGARUアナリスト

沿革

2000年8月インターネット広告サービスを目的とした「アドウェイズエージェンシー」を個人事業として創業。2001年2月大阪府にて株式会社アドウェイズを設立。2001年4月成果報酬型広告サービス「Adways Network」を提供開始。2006年6月東証マザーズへ上場。2007年6月伊藤忠商事株式会社との資本業務提携。2010年11月スマートフォンアプリ向け広告サービス「AppDriver」を提供開始。2012年3月株式会社ディー・エヌ・エーと広告事業及びソーシャルゲーム事業において戦略的提携。2017年5月スマートフォン向け広告プラットフォーム「UNICORN」を提供開始。2019年11月株式会社博報堂DYメディアパートナーズと資本業務提携。2020年12月東証一部へ市場変更。広告事業を中心に、データ事業、アプリ・メディア事業等を営む

株主構成

有価証券報告書によると2021年3月末時点の大株主は、代表取締役社長の岡村陽久氏21.25%、伊藤忠商事株式会社10.43%、株式会社博報堂DYメディアパートナーズ7.40%。そのほかに、信託銀行の信託口や松井証券株式会社等が並ぶ。

取締役会

取締役は7名(社内5名、社外2名)、監査役は3名(社内1名、社外2名)、監査役会設置会社である。代表権を持たない社内取締役4名はいずれもプロパー

代表取締役の経歴

代表取締役社長の岡村陽久氏は1980年4月生まれ。高校を中退後、訪問販売を行う会社に入社。その後、2000年8月にアドウェイズエージェンシーを創業し、2001年2月に同社を設立。東証マザーズ上場時の年齢は26歳で、当時の東証上場企業では最年少の社長であった。

報告セグメント

「広告事業」、「メディアコンテンツ事業」、「海外事業」、「その他」の4報告セグメントに大別される。2021年3月期の売上高49,020百万円の構成比は、広告事業85.2%、メディアコンテンツ事業1.5%、海外事業12.1%、その他1.2%である。セグメント利益は、広告事業3,555百万円、メディアコンテンツ事業49百万円、海外事業▲117百万円、その他▲90百万円であり、営業利益は1,254百万円であった。

事業モデル

広告事業では、Webサイト運営者やコンテンツプロバイダー、スマートフォン向けアプリ開発会社をクライアントとし、これらとWebサイトやゲームアプリ等のメディアを同社の広告システムでつなぐ、ASP(アフィリエイトサービスプロバイダー)を主として事業を展開している。大手ゲームプラットフォームや有力メディアとの提携等をはじめとして提携メディアを拡大している。スマートフォン領域の広告事業では、新たな広告プラットフォームである「UNICORN」を2017年5月にリリースする等、事業の拡大に注力している。
メディアコンテンツ事業は、連結子会社である株式会社サムライ・アドウェイズにおいて、主に士業向けのポータルサイト運営等を行っている。
海外事業は、中国・香港・台湾・韓国・米国・シンガポール等において、現地企業と各国における外国企業を対象として、インターネットマーケティングの総合支援サービス、プロダクトの開発や運営・サービス等を提供。特に中国・台湾・韓国を中心としたアジア地域のスマートフォン領域で存在感を高めるため、積極的に事業拡大を図っている。
その他は、日本及び海外における新規事業等により構成されており、インフルエンサーマーケティングの企画運営等を行う。

2021年3月期 有価証券報告書 事業系統図

同社グループのメインとなる広告事業では、主要クライアントが展開するスマートフォンアプリ(主にマンガ・ゲーム)において、外出自粛による可処分時間の増加とともに利用者が増え、広告需要も高まっている。加えて、社会経済活動の段階的引き上げとともに、QRコード決済アプリの広告主や金融関連企業の広告主からの需要も拡大しているという。

競合他社

アフィリエイト広告大手の2491バリューコマース(直近決算期売上高291億円)や、2461ファンコミュニケーションズ(直近決算期売上高293億円)などが競合として挙げられる。

連結の範囲

同社グループは、同社及び連結子会社23社、非連結子会社4社、持分法適用関連会社8社の計35社で構成され、日本やアジア及び北米において、ASPとしてインターネット広告サービスの提供等を行う。

強み・弱み

これまで培ってきたPC・携帯電話双方の経験とスキルを活かしたビジネスが強み。スマートフォンでのゲームを提供・運営を行うゲームアプリ業界、マンガアプリの提供・運営を行うマンガアプリ業界、キャッシングやクレジットカードの発行等を行う金融業界及び、QRコード決済サービスを提供する広告主の占める割合が高くなっており、これら4業界の広告出稿量や報酬単価の変動に起因して、業績に影響を及ぼす可能性がある点が弱み。

KPI

2021年3月期では、スマートフォン向け広告プラットフォーム「UNICORN」の進捗等について開示している。
売上高/機械学習コスト推移
代理店への販売状況
ジャンル別進捗
2021年3月期 決算説明会

業績

2017年3月期から2021年3月期までの5期をみると、売上高は42,329百万円から49,020百万円、経常利益は248百万円から1,866百万円と大幅増益。特に直近期の伸びが大きく、マンガアプリやゲームアプリを展開する広告主からの広告費が増加したほか、株式会社博報堂DYメディアパートナーズとの資本業務提携による好影響等がみられる。営業CF、投資CFは期によってさまざま。2021年3月期の自己資本比率は46.3%。