2586 フルッタフルッタの業績について考察してみた

2586 フルッタフルッタの業績について考察してみた

PERAGARU管理人

沿革

同社は2002年に神戸にて創業。アサイーのパイオニアとして、日本でいち早く輸入を開始するとともに、アマゾンフルーツを原料としたジュースバーをオープンしている。2005年には外食チェーンやスポーツ施設、食品メーカー等に原料販売を開始、アマゾンフルーツを通じてアグロフォレストリーを先進国市場に結びつけるビジネスモデルを展開している。2014年10月に東証マザーズへ上場した。(アグロフォレストリー…樹木を植栽し、その間の土地で農作物を栽培すること)

株主構成

2020年9月末現在の筆頭株主は東証2部上場で不動産・投資・資産運用業を行う株式会社REVOLUTIONで3.52%を保有する。以降10位までは取引先と思料される法人3社、個人3名、証券会社3社という構成である。但し、直近の株価上昇により新株予約権が権利行使されており、株主構成が大きく変動しているため留意されたい。2021年1月15日付の大量保有報告書によると、前述の株式会社REVOLUTIONの保有比率は43.86%となっている。

取締役会構成

同社取締役会は社内3名で構成される。後述の代表取締役と1名はアサヒフーズ出身。アサヒフーズは代表取締役の父親が経営する食品メーカーである。もう1名は司法書士事務所出身である。

代表取締役の経歴

代表取締役の長澤誠氏は1961年生まれ。関西学院大学を卒業後、京セラに入社した。1991年には父親が経営するアサヒフーズに取締役として入社、2002年に独立し同社を設立、代表取締役に就任した。

報告セグメントと事業の構成

同社は「輸入食品製造販売事業」の単一セグメント。ブラジルのトメアス総合農協の日本総代理店として、アサイーを始めとするアマゾンフルーツ冷凍パルプを輸入し、加工販売している。

競合他社

食品原材料の輸入、加工を行う石光商事(2750、直近決算期売上高382億円)、正栄商事(8079、同1,005億円)などが競合として挙げられる。

連結の範囲

同社は連結子会社を持たない。

事業モデル

量販店、スーパー、コンビニ向けに同社ブランド製品の販売を行うリテール営業部門、外食チェーンや飲食店、食品メーカーに対して業務用製品や原料販売を行うアグロフォレストリーマーケティング部門、アサイーのアンテナショップやファストフード店を運営する店舗事業部門の他、通販事業部門、海外事業部門を展開している。

強みや弱み

アサイーのパイオニアとして一定の知名度を有することが強み。最近ではアサイーの持つ成分がコロナの症状を低減させる効果があるとのことでカナダのトロント大学で臨床研究が進められており、同社も共同研究者として参画する予定である。また、経営理念として”経済と環境の共存共栄”や”森林再生”を掲げており、昨今みられるSDGsに絡めた投資先候補に挙げられる可能性がある。一方で売上の6割程度がアサイーに偏っていること、金額ベースで約9割の仕入れを前述のトメアス総合農協に依存しており、天候不順による仕入価格高騰や品質劣化には留意すべきである。商品ラインナップの拡充、仕入れ先の多角化が図れるか注視されたい。

KPI

業務用製品及び店舗事業がコロナの影響を受け厳しい中、通販事業の拡大がリスク分散の意味からも重要と思料される。そのため“健康食品”等にてインターネット検索順位の向上させることがKPIとして想定される。また、健康志向の顧客との親和性が高い商品を取り扱っているため、スポーツジム向け等の販売件数の向上も安定的な売上に貢献すると思料される。

懸念点

コロナの影響が長期間続き、業務用製品や店舗事業等での売上が回復しないことや、主力のアサイーのブームの縮小が継続し、消費者に商品が定着しないことが懸念点として挙げられるだろう。

業績の進捗

同社直近の年間売上高は、938百万円(2016年3月期比▲1,633百万円)と低迷している。アサイーブームの2014年をピークに市場規模が年々縮小していることや、直近ではコロナにより外食チェーン等が営業自粛した影響や輸入商材が一部欠品したことなどが要因。直近の経常損失は▲444百万円。2016年3月期以降赤字が続き、直近5期はおおよそ▲500百万円前後で推移している。