4526 理研ビタミンの業績について考察してみた

4526 理研ビタミンの業績について考察してみた

PERAGARUアナリスト

沿革

理化学研究所の研究成果を工業化するために設立された理研栄養薬品株式会社より分離独立し、1949年8月理研ビタミン油株式会社設立、ビタミン油(肝油)の製造販売を開始する。1961年10月東証二部上場。1963年5月食品分野へ進出。1980年1月理研ビタミン株式会社に商号変更。2014年12月東証一部に変更海藻、ドレッシング等の食品メーカー

株主構成

有価証券報告書によると2021年9月末時点の筆頭株主は、理研ビタミン取引先持株会で保有割合9.07%。日本マスタートラスト信託銀行の信託口が6.27%、2801キッコーマン6.02%、みずほ銀行が5.25%で続き、以降は保有割合5%未満で国内金融機関、生保、理研ビタミン社員持株会、1719安藤・間が名を連ねる。外国人株式保有比率は10%未満

取締役会

取締役は11名(社内6名、社外5名)、うち監査等委員5名 (社内1名、社外4名)、監査等委員会設置会社である。社内取締役は1名がみずほ銀行出身者、残りはプロパーとみられる。

代表取締役の経歴

代表取締役は2名。代表取締役社長の山木一彦氏は1959年2月生まれ。東北大学卒業後、1983年4月同社に入社、2010年6月より取締役、2014年6月より常務取締役を務め、2016年6月代表取締役に就任した
代表取締役専務の伊東信平氏は1955年9月生まれ。1979年4月に同社入社。2004年6月より取締役を務め、2014年6月代表取締役に就任した

報告セグメント

国内食品事業、国内化成品その他事業および海外事業の3報告セグメントに大別される。2022年2月期第2四半期累計のセグメント別売上高構成は国内食品事業68.8%、国内化成品その他事業8.4%、海外事業22.8%。国内食品事業はさらに家庭用食品、業務用食品、加工食品用原料等に細分化され、国内食品事業に占める割合は各24.7%、33.7%、41.6%。営業利益は国内食品事業で大半を計上する一方、海外事業は赤字だった。

事業モデル

同社が取扱う製品は海藻製品、ドレッシング、エキス・調味料類、食品改良剤、ビタミン、健康機能食品など。下図の通り、国内食品事業ではそれらを家庭用、業務用に製造・販売を行っている。改良剤は食品用にとどまらず、プラスチック、ゴム、化粧品・洗剤、繊維等幅広い用途に用いられる化成品用を展開。原料、成形加工、製品開発の各メーカーを顧客としている。海外事業は改良剤、ポークエキスの生産拠点を中国、米国、マレーシアに持つほか、各地の現地法人を通じて食品用・化成品用改良剤の販売を行っている。
国内の食品業界は、消費者の節約志向が強まる中、健康志向も強まっている。また食品ロスも社会問題として取組みが求められている。外食業界ではコロナ禍をきっかけに消費行動や市場構造に大きな変化が生じており、新しい消費動向への適応が課題となっている。

2022年3月期第2四半期決算説明会資料

競合他社

ドレッシング国内首位の2809キューピー(2020年11月期売上高531,103百万円)や、2818ピエトロ(2021年3月期売上高9,869百万円)、2915ケンコーマヨネーズ(同68,502百万円)などが挙げられる。

連結の範囲

連結子会社12社を持つ。階層製品やドレッシング製品の製造を行う理研食品株式会社のほか、マレーシア、シンガポール、ドイツ、米国、中国の現地法人などで構成される。

強み・弱み

商品の開発に必須となる主原料を自社開発していること、また自社開発における素材の研究が強み。一方で国内においては人口減少による市場縮小、消費動向や需要動向への適応が課題。また原材料の調達や海外展開していることから為替変動などがリスク要因となりうる。

KPI

①食市場規模(下図参照)

2021年版惣菜白書 一般社団法人日本惣菜協会

②主要製品市場シェア・売上高(下図参照)、新商品販売状況など
2022年3月期第2四半期決算説明会資料

業績

売上高は70,000百万円台後半~80,000百万円台で推移。2021年3月期は売り上げが低迷した。青島福生食品有限公司(2021年6月に連結対象から除外)での不正会計の影響から前期比▲6.4%の減収となった。営業利益率は5~7%台で推移していたが、2021年3月期は前述の不正会計にかかる処理から1.7%に低下した。フリーCFは毎期プラス、自己資本比率は40%~50%台で推移している。