3359 cottaの業績について考察してみた

PERAGARU管理人

cottaの事業概要

株式会社cottaは、大分県津久見市に本社を置く業務用の包装資材、鮮度保持剤などの通信販売を行う会社である。

沿革

株式会社cottaは1998年12月に大分県津久見市に鮮度保持剤の通信販売を目的として株式会社タイセイを設立し、1999年5月に鮮度保持剤通販、2000年5月に菓子資材の袋・シール・容器等の販売を開始する。またその後2003年10月に和菓子資材、2004年1月にパン・ベーカリー資材にも参入している。2005年2月には福岡証券取引所Q-Board市場へ株式上場、2013年9月に東京証券取引所マザーズ市場へ株式上場を果たす。2007年10月ビッダーズ内にショッピングサイト「Cotta(コッタ)」開設し、2020年3月に現社名である株式会社cottaに商号変更している。

株主構成

主要株主には、佐藤 成一(35.76%)、あすかDBJ投資事業有限責任組合(6.77%)、株式会社シモジマ(7.73%)などが挙げられる。

取締役会

代表取締役会長佐藤 成一を筆頭に、代表取締役社長に黒須 綾希子の他、従業員数は86名となっている。取締役は10名おり、3名は監査等委員である。各取締役は他社から転職後に社内昇進したメンバーが多く、年齢層は60歳前後で構成されている。

代表取締役の経歴

 
代表取締役会長佐藤 成一は1958年生まれ。1983年4月鳥繁産業所(現:㈱鳥繁産業)入社し、1992年6月に同社取締役に就任する。1998年に株式会社タイセイ(現株式会社cotta)を設立し、2010年6月に現連結子会社となる株式会社プティパ、2016年2月に株式会社TUKURUの代表取締役となる。
 代表取締役社長は黒須 綾希子1984年生まれ。2007年4月に株式会社インテリジェンスに入社し、2010年4月に株式会社cottaに入社する。2014年1月株式会社TUKURU取締役(現任)に就任した後、2016年12月当社取締役(現任)に就任している。

報告セグメントと事業の構成

株式会社cottaの報告セグメントは鮮度保持剤(売上高構成比率3.2%)と菓子関連の包装資材および生活用雑貨等(同比率53.9%)、菓子関連の食材等(同比率38.1%)、弁当関連の資材等(同比率2.2%)、その他(同比率2.5%)の5つに分けられる。販売方法は自社インターネット通販サイト「cotta」を通じて、菓子・ベーカリー店、弁当店および個人などへ販売を行う。また一部商品は連結子会社である周陽商事株式会社を通じて商品の提供を行っている。

事業モデル

自社インターネット通販サイト「cotta」を通じて菓子関連の包装資材および生活用雑貨や菓子関連の食材の販売を行っている。各商品は自社工場での製造をメインとし、一般消費者や菓子・ベーカリー店、弁当店へ販売を行っている。

競合他社

 食品梱包資材としてタツミ産業株式会社や株式会社シモジマなどがある。この他アスクルやたのめーるなどでも食品梱包資材を販売しており競合関係となる。またダイソーやキャンドゥのような100円均一でも同様の商品を販売している。

連結の範囲

関係会社として以下の5社が存在する。
・株式会社プティバ…大分県津久見市に本社を置く菓子・パン用食材の加工製造と販売を行う会社。議決権の保有割合は100%である。
・株式会社つく実や…大分県津久見市に本社を置く菓子等の製造と販売を行う会社。議決権の保有割合は65.4%である。
・株式会社TUKURU…東京都渋谷区に本社を置くインターネットウェブサイトの運営会社。議決権の保有割合は100%である。
・周陽商事株式会社…山口県下松市に本社を置く製菓・製パン用食材の販売を行う会社。議決権の保有割合は100%である。
・株式会社ヒラカワ…福岡県福岡市に本社を置く生活用雑貨の企画および販売を行う会社。議決権の保有割合は100%である。

強み・弱み

 強みとして自社ECサイトを展開していることにある。特に大手インターネット通販サイトなどで発生する販売手数料の削減を行うことができるため、商品の収益化を図りやすくなっている。また企画・製造・販売それぞれの子会社を保有しており、自社商品の供給体制を確立している。
 これに対し弱みとして、BtoB向けの販売方法をBtoCと同様の自社ECサイトで行っていることが挙げられる。中小規模の菓子・ベーカリー店、弁当店であれば問題ないだろうが、それ以上の規模の事業者をターゲットとするにはいささか心もとないようにも感じられ、今後の成長性に疑問点が残る。また100円均一などでも同様の商品も販売されており、日本国内での人件費や運送費の上昇の面からも厳しい価格競争に晒されている。

業績

2016年9月期決算から2020年9月期決算まで売上高は4,854百万円から7,860百万円まで3,006百万円増加した。これに対し営業利益においては2016年9月決算から2018年9月決算まで162百万円から342百万円まで179百万円増加したが、その後2020年9月には289百万円と2018年9月決算から53百万円減少している
売上高については2016年9月決算以降2020年9月決算まで右肩上がりで上昇している。特に2019年9月決算から2020年9月決算までについては6,400百万円から7,860百万円と1,460百万円増加している。この要因として新型コロナの影響による巣ごもり需要により菓子・ベーカリー店、弁当店などでの販売量が増加した他、飲食店やレストランなどでのテイクアウトや宅配による梱包資材の需要が増加したことが考えられる。
しかしながら商品の仕入原価はもちろんの他、宅配便などによる商品発送費用、ピックング作業に要する人件費等の増加が売上原価の圧迫の要因となっている。ただし2019年9月決算から2020年9月決算までについての売上総利益率については売上高の増加により39.1%から41.7%へと2.6%の上昇が見られる。この他販売管理費において運賃および広告宣伝費、販売促進費が増加したことにより販売管理費は同期間において799百万円増加し、営業利益率は5.0%から3.8%へと1.2%減少している。 

KPI

 近年の傾向として日本国内での人件費の上昇が見られており、自社内でのスタッフの人件費の他、物流コストの上昇が顕著となっている。公益法人日本ロジスティクスシステム協会による2018年の調査結果では、運送会社から実際に値上げ要請を受けた企業は、回答のあった企業のうち87.9%を占めている。
この他包装資材や調理用食材においては類似商品が多数存在し、商品ごとの差別化を図るのが難しいとも言える。魅力的な商品の販売も必要ではあるが、この他に自社インターネット通販サイトでのサイトトラフィック数や滞在時間、新規ユーザー/リピーター比などを把握し、広告宣伝や販売促進が適切に機能しているかを判断しなければならないと言える。