3565 アセンテックの業績について考察してみた

PERAGARUアナリスト

沿革

2009年2月株式会社エム・ピー・ホールディングスの新設分割子会社として、株式会社エム・ピー・テクノロジーズを東京都に設立。仮想デスクトップソリューションの関連製品・サービスの販売を開始。2012年 10月アセンテック株式会社に社名変更。2014年 1月日本マイクロソフト株式会社の提供するクラウド統合ストレージソリューション「StorSimple」の国内サービス販売開始。同年10月デル株式会社とプレミアパートナー契約を締結。2017年4月東証マザーズへ上場、2019年9月東証一部へ変更。2017年8月GPU sの最先端企業NVIDIA社とパートナー契約を締結、10月日本ヒューレット・パッカード株式会社と一次店契約を締結。

株主構成

有価証券報告書によると2020年7月末時点の大株主は、永森信一氏(同社との関係不明)が24.5%、代表取締役社長の佐藤直浩氏が11.2%、日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)が8.6%、株式会社日本カストディ銀行(信託口)が7.7%、取締役副社長の松浦崇氏が5.7%を保有。そのほかに国内外の証券会社や、信託銀行の投信口などが並ぶ。

取締役会

取締役は7名(社内2名、社外5名)、社外5名のうち3名は監査等委員。監査等委員会設置会社である。取締役副社長の松浦崇氏は、日本ユニシス株式会社やシトリックス・システムズ・ジャパン株式会社などを経て2009年2月に同社の取締役ソリューション本部長へ就任し、2020年2月に現職へ就任。

代表取締役の経歴

代表取締役社長の佐藤直浩氏は1958年7月生まれ。中央大学を卒業後、日本テキサス・インスツルメンツ株式会社に入社。その後日本アイ・ビー・エム株式会社を経て株式会社エム・ピー・テクノロジーズへ入社し、2006年10月に取締役社長へ就任。2009年2月に現職へ就任。

報告セグメント

「ITインフラ事業」の単一セグメント。事業領域ごとに、「仮想デスクトップ事業」、「クラウドインフラ事業」、「クラウドサービス事業」に分類されている。2021年1月期の売上高5,982百万円の構成比は、仮想デスクトップ73.0%、クラウドインフラ26.7%、クラウドサービス0.3%。事業領域別の営業利益の開示はない、決算期の損益計算書上の営業利益は568百万円であった。

2021年1月期 決算説明会資料

事業モデル

セキュリティーソリューションのひとつである仮想デスクトップを中心に、仮想インフラ及びストレージ、プロフェッショナルサービス、クラウドサービス、自社開発プロダクトなどの製品やサービスを提供する

仮想デスクトップとは、デスクトップ環境をサーバー側に集約し、ネットワークを介してデスクトップの画面イメージを配信し、シンクライアント端末やパソコン、タブレットなどによりユーザーが利用するソリューションであり、端末にデータを保存しないことから、端末からの情報漏洩を防止できる。取り扱う仮想デスクトップは、CitrixとVmwareVmwareを用いた提供が中心。
仮想インフラ及びストレージは、データの爆発的な増加に伴うパフォーマンスの低下や容量増大、データマネジメントの複雑化といった課題を解決するため、フラッシュストレージ、ソフトウェアストレージ、クラウドストレージの各ソリューションを提供する。

同社HP ホーム>IR情報>事業内容

プロフェッショナルサービスは、仮想デスクトップを展開するにあたり、コンサルティングサービス、設計・構築サービス、運用サービス、保守サービスを専門のエンジニアが提供するサービス。
クラウドサービスは、GMOインターネットのクラウド基盤を活用して同社が開発した、低コストかつ容易に導入・運用できる仮想デスクトップサービス「Resalio DaaS」を提供する。

同社HP ホーム>IR情報>事業内容

自社開発プロダクトは、リモートPCアレイなどの製品を開発・販売している。
同社によると、同社が強みを持つITインフラ分野において、テレワークを導入する企業の増加に加え、高いセキュリティーソリューションである仮想デスクトップへの投資は、拡大基調が継続する見込み。
尚、主要販売先は株式会社エヌ・ティ・ティ・データ伊藤忠テクノソリューションズ株式会社など、主要仕入先はAtrust Computer Corporation、SB株式会社、シトリックス・システムズ・ジャパン株式会社などである。

競合他社

ITセキュリティ分野の製品開発で強みを持つ3040ソリトンシステムズ(直近決算期売上高164億円)や、ネットワークやセキュリティ関連のソリューションを幅広く提供する3356テリロジー(直近決算期売上高40億円)など、他にも数多く存在する。

連結の範囲

連結の対象となる親会社・子会社を持たない。

強み・弱み

テレワークや在宅勤務の拡大が進む中、仮想デスクトップ関連事業を展開している点が強みと言える。取引依存度が高い相手先との取引量の変化が、業績に影響を及ぼす可能性がある点が懸念される。

KPI

2021年1月期におけるKPIは下記。
①Resalio Lynkサブスクリプション契約ID数(グラフ開示のみ)(前期比+50%)
②リモートPCアレイ 累積出荷台数(グラフ開示のみ)(前期比+254社)
③継続収入ビジネス推移 受注ベース831百万円(前期比+182百万円) 売上ベース664百万円(前期比+156百万円)

業績

2016年1月期から2020年1月期までの5期で、売上高は2,180百万円から5,932百万円、経常利益は1百万円から451百万円となっており、増収増益。働き方改革の浸透を背景に、テレワークの導入企業が増大したことが要因とみられる。営業CF、投資CFは期によってばらつきがあるが、営業CFに対する投資CFの拠出は少ない。自己資本比率は60%前後で推移。