3180 ビューティガレージの業績について考察してみた

3180 ビューティガレージの業績について考察してみた

PERAGARU管理人

ビューティガレージの事業概要

同社は2003年に株式会社BEAUTY GARAGEとして設立され、ECサイトの運営を通じて当時それほど多くなかった中古美容機器販売・買取事業を開始した。2006年には商号を株式会社ビューティガレージに変更し、現在ではECサイトでの物販事業のほか、店舗設計やデザイン等を通して美容サロンの開業支援等、美容業界において総合的なサービスを行っている。
報告セグメントは「物販事業」「店舗設計事業」「その他周辺ソリューション事業」の3セグメントとなっており、子会社は店舗設計事業を行う株式会社タフデザインプロダクトをはじめ、9社を連結子会社としており、そのうち3社は海外子会社である。

物販事業

同社においては、前述の通りECサイト運営を通じた販売を行う他、カタログやショールームにおいて美容商材の販売を行っている。当該商品は、仕入販売のみならず、オリジナルブランド商品の販売や、中古美容機器の買取・販売を行っている。同セグメントの売上が全体の7〜8割を占めており、同社の中核事業と言える。

ビューティガレージのECサイト

同社においては「BEAUTY GARAGE Online Shop」がメインとなるECサイトであり、同サイトは日本最大級のプロ向け美容商材卸サイトである。会員数は40万口座を突破しており、商品数も200万点以上のECサイトである。美容サロンをオープンするにあたって必要なものは同サイトにてすべて揃うということで、美容サロンのオーナーに人気がある。また、中古の美容機器も扱っているため同サイトを利用することにより開業コストを抑えられるという点も魅力である。また。同サイト内においてショッピングのほか、後述の「独立開業」「資金」「不動産」等、目的に応じて同社グループが運営するサイトへリンクから移動できるようになっておりサイト間でのシナジー効果をもたらしている。
<BEAUTY GARAGE Online Shop>
https://www.beautygarage.jp/

ビューティガレージの物流

同社においては、2012年に千葉県柏市に物流センターを開設し、自社にて物流センターを運営している。自社開発のシステムを用いて、在庫商品を一元管理することで効率的な在庫管理を可能にしている。また、2019年においてはオートメーション機器を導入することにより、在庫のある商品については即日出荷を可能とする配送体制を整えている。
また、翌日配送エリアの拡充や、キャパシティ拡大、災害リスク分散のため、西日本エリアにおいても第二物流拠点の設置を計画しており、より生産性を向上させる計画である。

店舗設計事業

同社においては、2005年に店舗設計、施工事業を行う株式会社タフデザインプロダクトを連結子会社化しており、主に同子会社においてビューティサロンを中心とした店舗設計を行い、店舗の新装開業や改装をする美容サロンのオーナーに対して支援を行っている。
同セグメントにおいて全体に2割程度の売上高を計上しているが、同セグメントの大部分が株式会社タフデザインプロダクトにおいて計上されている。同子会社においては、一級建築士・二級建築士を擁しており、店舗のデザイン、設計プランニングを行うことで美容サロンオのーナーに対して理想のサロン作りをサポートしている。

その他ソリューション事業

同社においては、サロンの開業準備から開業後の経営に関わるサービスを提供しており、前述の「物販事業」及び「店舗設計事業」以外の面でも独立開業に関する相談等、サロンの経営に関わるトータルサポートができる体制が整っている。同社の連結子会社である株式会社BGパートナーズにおいては、ファイナンスサポートや、店舗リースや転貸サービス等をて供しており、サロン経営に必要な資金面でのサポートや、店舗確保のための不動産に関する仲介サービスも行っており、同セグメントにおける売上割合はわずかではあるものの、物販事業や店舗設計事業への橋渡しとしての役割も担っているため、同社にとって重要な事業となっている。
また、100%子会社である株式会社BGベンチャーズにおいては、投資事業組合の運用をおこなっており、2019年7月より同組合を通して美容関係の企業に対して積極的にベンチャー投資を行っており、美容業界の発展に貢献できる革新的なスタートアップ企業への支援を行っている。

ビューティガレージの財務状況と経営指標

財務状況を見ると2020年4月期においては総資産は前期末比較で439百万円増加の7,267百万円となった。総資産の主な増加要因としては、現金及び預金が160百万円、商品及び製品が121百万円増加したことによるもの。
経営指標を見ると、経営の安全性を示す自己資本比率は前期末54.9%から当期末55.0%と前期と概ね横ばい。これは、380百万円の当期純利益を計上し350百万円の新株発行を行った一方、396百万円借入金が増加したことによるものである。有利子負債は713百万円であり、有利子負債比率は17.9%と100%を大きく下回っており、財政状況は概ね健全であるといえる。
また、収益性について同社が中期経営計画で目標値を掲げている項目である売上高は前期から1,878百万円増の15,730百万円、経常利益は前期から100百万円増の747百万円となっており、経常利益率は前期4.7%から4.8%に上昇している。2017年に公表している中期経営計画での2020年4月期の売上目標14,500百万円を達成している。経常利益目標1,000百万円については下回る結果となったが、着実に売上増加させ、収益率を上昇させている。
2020年6月においては、新たな中期経営計画を策定し公表している。2021年4月期からの売上高、経常利益、経常利益率の目標値を定めており、2025年4月期には売上高30,000百万円、経常利益1,700百万円、経常利益率5.7%を掲げており、今後も事業規模の拡大、収益性の向上が期待できる。

ビューティガレージのカタリスト

同社のカタリストとして、美容ディーラー売上の国内トップの地位の確立が考えられる。国内の美容ディーラー売上は、直近決算において株式会社ガモウが26,000百万円、株式会社きくや美粧堂が23,800百万円、株式会社ダリアが16,670百万円であり、同社の売上高は3社に次いで4番目である。同社は中期経営計画において2025年4月期まででトップを目指すとしており、国内における美容ディーラーとしての地位を早期に確立することを基本戦略としていることから、当該地位獲得を達成することになれば同社のIRにおいて全面的に公表され、同社が注目される可能性が高い。
また、同社は事業計画においても美容ディーラーとして国内トップを獲得したのち、アジアトップの地位を獲得することを目標としており、海外事業の拡大、早期収益化も同社のカタリストとして挙げられる。同社においては、シンガポール、マレーシア、台湾に拠点を設立したが、黒字化ができていない状態である。同事業は現時点においては規模が小さいものの、海外における未開拓の市場が多く存在するため、海外事業における収益化や、地元企業との提携等により販路拡大が期待できると、同社は注目を集めることになるであろう。
<参考:美容室ディーラー大手4社の徹底比較!&選び方(2019年度版)>
https://kamiu.jp/2016/07/17/beautydeel/