7613 シークスの業績について考察してみた

PERAGARUアナリスト

沿革

1992年7月にサカタインクス株式会社の全額出資のもと、サカタインクスインターナショナル株式会社を設立1994年7月に電子機器の開発・販売を開始。1995年3月のシンガポール進出を皮切りに、香港、フィリピン、台湾、中国、スロバキア、インドネシア、メキシコ、米国、ハンガリー、マレーシアと積極的に海外展開してきた。1998年7月にサカタインターナショナル株式会社からシークス株式会社に商号変更。1999年9月に大証二部に上場。2000年11月に東証二部、2005年6月に東証一部へ変更。本社は東京都千代田区。電子機器EMS(製造受託)で国内トップ

株主構成

有価証券報告書によると2020年12月末時点の大株主は、筆頭株主が関連会社であるサカタインクス株式会社で22.8%、次いで日本マスタートラスト信託銀行株式会社が信託口で8.7%、代表取締役会長の村井史郎氏の資産管理会社とみられる有限会社フォーティ・シックスが4.6%と同氏個人での保有2.9%の併せて7.5%、株式会社りそな銀行が4.5%、株式会社三井住友銀行が4.5%などが並ぶ。外国人株式保有比率は10%以上20%未満。

取締役会

取締役は8名(社内5名、社外3名)、監査役3名 (社内1名、社外2名)、監査役会設置会社である。取締役の大野精二氏はサカタインクス株式会社を経て、同社に入社後にシンガポールや上海に駐在。2019年3月に現職に就任した。取締役の丸山徹氏は、株式会社三井住友銀行を経て、2014年5月に同社に入社。経営企画部門や総務部門に長年に渡って携わり、2019年3月に現職に就任した。取締役の藤田達雄氏は、ソニー株式会社を経て、2014年5月に当社に入社。2020年3月に現職に就任した。

代表取締役の経歴

代表取締役会長の村井史郎氏は1928年9月生まれ。関西学院大学を卒業後、1952年4月にサカタインクス株式会社に入社し、取締役副社長を経て1992年6月に同社の代表取締役社長に就任し、2003年に現職に就任した。
代表取締役社長の柳瀬晃治氏は1967年12月生まれ。関西学院大学を卒業後、1990年4月にサカタインクス株式会社に入社後、2012年4月に同社に入社、2020年3月に現職に就任した。

報告セグメント

「日本」、「中華圏」、「東南アジア」、「欧州」、「米州」の5セグメントに大別される。b>2021年12月期第1四半期は売上高55,297百万円の内、日本が11,128百万円で20.1%、中華圏が13,661百万円で24.7%、東南アジアが17,277百万円で31.2%、欧州が4,158百万円で7.5%、米州が9,060百万円で16.4%を占める。セグメント利益率は日本と米州、欧州がマイナスから1桁前半、中華圏が1桁前半、東南アジアが1桁中盤を推移する。

事業モデル

電子部品等の調達から電子機器のEMS(製造受託)、物流サービスをグローバルに展開する。国内EMS事業のリーディングカンパニーとして同事業では国内トップシェア、世界15位のシェアを誇る。地域別の業務執行体制を整備し、各地で現地生産体制を構築することで、地域毎の実情に合わせた迅速な経営意思決定を実現。
顧客から業務委託を受け、日本を除く4地域にある連結子会社を通して電子回路・機器を製造し、同社や各地域の連結子会社から販売先へ輸出入販売を行う。現在では約50拠点を海外14か国に持ち、海外売上比率は約8割を占める。
地域別の主要な取扱い製品は、日本がカーナビやメーター等の車載関連機器、中華圏がエンジン点火装置や業務用AV機器等の産業機器、東南アジアがエアコンや音響機器等の家電機器、欧州がスキャナーやプリンター等の情報機器、米州がワイヤーハーネス部材やオートバイ用部材などのその他機器である。
中でも車載関連機器分野と産業機器分野の売上高が、連結売上高の約7割を構成する。両分野は自動運転技術やIoT技術の変革に合わせて、大きな成長可能性を持つと捉え、同社が注力領域として掲げる。

2021年12月期第1四半期決算説明資料

競合他社

電子部品・機器等の専門商社である8071東海エレクトロニクス株式会社(2021年3月期売上高46,676百万円)、三菱電機系の専門商社である8084菱電商事株式会社(同196,841百万円)、電子機器の独立系専門商社である8154加賀電子株式会社(同422,365百万円)が競合として挙げられる。

連結の範囲

連結子会社22社と、非連結子会社6社、持分法適用関連会社2社を持つ。主要な連結子会社は上海、シンガポール、米国の拠点で電子機器の輸出入販売を行う3社であり、それぞれの売上高が連結売上高の10%以上を占める

強み・弱み

強みとして、グローバルな製造・販売ネットワークが挙げられる。同社ではシンガポールを皮切りに、創業以来アジア圏から欧州まで連結子会社を通したグローバルネットワークを拡充。現地での独立した経営方針を採り、各地域の市況や特性に合わせた事業戦略を提案し、顧客企業の海外進出を支える。現地での生産・販売体制を完備することで、地域特性を生かした柔軟な対応を実現。また、世界の大手EMS企業ではパソコンやスマートフォン、家電等の大量生産製品が中心で、対応品目数が少ない特徴がある。一方で、同社では車載関連機器、産業機器、家電機器、情報機器の4分野に渡り、多品目への対応が可能。中量生産で高品質な製品を中心に扱い、グローバル市場での競合他社との差別化を図る。海外売上比率は約8割を占め、為替変動に伴う業績影響は経営上のリスク。

KPI

KPIには今後の成長を見込める車載関連機器分野と産業機器分野の売上高の推移が挙げられる。また、2021年度から2023年度までの中期経営計画では下記のKPIを掲げる。なお、2019年12月期より粗利が悪化しており、当面は重要な指標として粗利率の推移にも注意が必要だと考える。

2021年12月期第1四半期決算発表会資料

業績

売上高は2016年12月期から2019年12月期の過去4期で約1.05倍に緩やかに増加していたが、新型コロナ流行の影響を受け2020年12月期は前期比▲19%の減収。経常利益は2017年12月期の10,513百万円をピークに急速に減少し、2019年12月期までに5,634百万円までほぼ半減、2020年3月期も4,444百万円と3期連続減益。2019年12月期は米中経済摩擦の影響を大きく受け粗利が悪化し回復していない。営業CFはプラスを継続。投資CFはマイナスを継続。財務CFは2017年12月期以降プラスを継続。自己資本比率は2020年12月期で38.8%。前期の40.3%から悪化した