4668 明光ネットワークジャパンの業績について考察してみた

4668 明光ネットワークジャパンの業績について考察してみた

PERAGARU管理人

沿革

1984年9月、全学年を対象とした個別指導型学習塾の全国フランチャイズチェーン展開を目的に、現取締役会長の渡邉弘毅氏がサンライト株式会社を設立。「明光義塾」のフランチャイズ及び直営教室による運営を開始する。1986年12月、株式会社明光ネットワークジャパンに商号変更。2002年2月には「明光義塾」が1,000教室を達成した。2003年8月に東証二部へ上場し、翌年8月、東証一部へ変更。2010年、4718早稲田アカデミーと業務資本提携契約を結ぶ。以降、M&Aを積極的におこない、規模を拡大している。

株主構成

有価証券報告書によると、2021年8月末時点の筆頭株主は、取締役会長の渡邉弘毅氏が設立・代表理事を務める公益財団法人明光教育研究所で7.8%を保有する。続いて取締役会長の渡邉弘毅氏が7.0%を保有。ほか、保有割合5%未満で明光株式会社、同社相談役の奥井世志子氏、信託銀行の信託口、4718早稲田アカデミーなどが名を連ねる。なお、外国人株式保有比率は10%未満。

取締役会

取締役は6名(社内4名、社外2名)、監査役は4名(全員社外、1名は常勤)、監査役会設置会社である。取締役会長の渡邉弘毅氏は1942年9月生まれ。1969年に株式会社日本図書センターに入社し、1977年には代表取締役社長に就任。その後は教育系企業の代表取締役社長を2社歴任したほか、自身でも企業を2社設立し、1984年に同社を設立。1985年から33年にわたって代表取締役社長、代表取締役会長として経営に携わり続けた。2018年11月、代表権を持たない取締役会長(現職)に就任。

代表取締役の経歴

代表取締役社長の山下一仁氏は1959年12月生まれ。北海学園大学を卒業後、株式会社ダイエー、日本ゲートウェイ株式会社、株式会社ドトールコーヒー、カタリナマーケティングジャパン株式会社を経て、2007年に同社へ入社し、取締役に就任。元同僚が同社の取締役に就任し、声がかかったことが入社のきっかけとなった。専務取締役、取締役副社長や子会社の取締役を歴任し、2018年11月より現職を務める。

報告セグメント

「明光義塾直営事業」、「明光義塾フランチャイズ事業」、「日本語学校事業」の3報告セグメントに大別され、2022年8月期第1四半期の売上高4,591百万円の構成比は明光義塾直営事業56.4%、明光義塾フランチャイズ事業23.6%、日本語学校事業4.0%である。

会社資料よりPERAGARU_BLOG作成

事業モデル

明光義塾直営事業は、同社や、MAXISエデュケーション、ケイライン、ケイ・エム・ジーコーポレーション、One linkなどの子会社で教室を展開している。2021年8月本決算時点では全国1,767教室(同社直営205教室、連結子会社4社196教室、FC1,366教室)を有する。なお、2020年12月に九州でのエリアフランチャイズ契約が終了し九州・沖縄・山口は外れている。
明光義塾フランチャイズ事業は、FC教室の開設・経営指導や機材・教材等の販売を提供しロイヤルティ収入や契約金、備品・教材売上などが収入源である。
日本語学校事業は、子会社の早稲田EDUや国際人材開発(JCLI)で運営する2校で、中国からの留学生を中心とする900人前後へ、幅広い日本語講座を提供する。
その他は、長時間預かり型学習塾「キッズ(アフタースクール)」事業や高学力層向けの個別指導塾「早稲田アカデミー個別進学館」事業、オールイングリッシュの学童保育・プリスクール「明光キッズe」事業、医系大学受験専門予備校事業などを展開する。
個別指導塾市場は、少子化による学齢人口の減少、ならびに集団指導塾から個別指導塾への業態転換と新規参入の加速を要因として競争が激化している。

競合他社

同社の教室数は2021年8月時点で1,767教室で、個別指導塾としては業界トップ。上場企業での競合先は、東進ハイスクールを運営する9733ナガセ、4718早稲田アカデミー、トーマスを展開する4714リソー教育、4745東京個別指導学院など。直近の決算期の売上高を比較すると、9733ナガセが45,853百万円、4718早稲田アカデミーが25,453百万円、4714リソー教育25,201百万円、4745東京個別指導学院が19,142百万円、同社19,039百万円である。

連結の範囲

連結子会社は7社、持分法適用会社は1社。連結子会社はすべて国内にあり、明光義塾、日本語学校の運営、大学入試・大学教育に関する事業を営む。韓国にある持分法適用会社は学習カウンセリングサービスを提供する。

強み・弱み

「明光義塾」ブランドの認知度と競争優位性が強み。明光義塾は47都道府県すべてに展開しており、教室数・生徒数ともに業界トップ。高い知名度とブランド力を誇る。さらに、個別指導塾としては高校合格者数・大学受験合格者数No.1の実績もあり、競争優位性につながっている。
しかし、この競争優位性を維持できるかが今後の課題と見られる。学習塾・予備校市場は横ばいの推移が継続する中で、少子高齢化によって顧客および働き手の争奪戦は加速傾向。また競合他社が個別指導塾の出店を加速し、競争の激化が進んでいることが要因。

株式会社 明光ネットワークジャパン 2021年8月期 決算説明会資料

KPI

2024年8月期までの目標として、売上高21,000百万円、営業利益2,000百万円、営業利益率9.5%を掲げているため、これらの数値はKPIとなりうる。また、教室数は主要なKPIの一つである。
①売上高:2021年8月期19,039百万円(前期比+4.5%)
②営業利益:2021年8月期969百万円(前期比+351.2%)
③営業利益率:2022年8月期第1四半期7.8%(前年同期8.8%)
④教室数:全国1,767教室(同社直営205教室、連結子会社4社196教室、FC1,366教室;2021年8月本決算時点)

株式会社 明光ネットワークジャパン 2021年8月期 決算説明会資料

業績

過去5期分の経営状況をみると、売上高、経常利益ともに増減を繰り返している。2017年8月期の売上高は19,383百万円であり、ピークは2019年8月期の19,967百万円、ボトムは2020年8月期の18,218百万円。経常利益は2017年8月期で2,806百万円、ピークが2019年8月期の1,907百万円、ボトムは2020年8月期の451百万円であった。
自己資本比率は67%~76%と健全な水準で推移している。また投資CFは2018年8月期、2019年8月期をのぞいてプラス、営業CFは恒常的にプラスで推移している。

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