3991 ウォンテッドリーの業績について考察してみた

3991 ウォンテッドリーの業績について考察してみた

PERAGARUアナリスト

沿革

2010年9月東京都にてフューエル株式会社設立。2011年9月ウォンテッド株式会社に商号変更。2012年2月潜在転職者層を含む個人と会社のマッチングする会社訪問アプリ「Wantedly」(現Wantedly Visit)のサービス開始。2013年11月ウォンテッドリー株式会社に商号変更。2017年9月東証マザーズ上場ビジネスSNS「ウォンテッドリー」を運営する

株主構成

有価証券報告書によると2021年8月末時点の筆頭株主は、同社代表取締役の仲暁子氏で保有割合69.62%。4751サイバーエージェントが8.83%、2432ディー・エヌ・エーの共同創業者でエンジェル投資家として活動する川田尚吾氏が6.27%で続き、以降は保有割合5%未満で国内外金融機関、同社取締役の川崎氏、スタートアップ支援等を行うアーキタイプ株式会社が並ぶ。外国人株式保有比率は10%未満

取締役会

取締役は5名(社内2名、社外3名)、うち監査等委員は3名(全員社外)、監査等委員会設置会社である。社内取締役は2名ともゴールドマン・サックスの出身者。

代表取締役の経歴

代表取締役の仲暁子氏は1984年10月生まれ。京都大学を卒業後、2008年4月ゴールドマン・サックス証券株式会社に入社。Facebook Japan株式会社での経験を経て、2010年9月同社を設立。以降、代表取締役を務める

報告セグメント

ビジネスSNS事業の単一セグメント。2022年8月期第1四半期の営業収益は1,059百万円(前年同期比+37%)で、うち基本プランによるストック収益が77.9%、オプション等によるフロー収益が22.1%を占める。

事業モデル

主力の会社訪問アプリ「Wantedly Visit」は、会社と個人の出会いを提供するマッチングサービス。利用企業は創業直後のスタートアップや中小企業に加え、近年は大企業や地方自治体、大学、公的機関にも利用が拡大している。職種別ではエンジニアやデザイナー等の構成比率が高い。年齢別では20代と30代がおよそ3/4を占める。「Wantedly Visit」への募集掲載などを管理する月額課金型の「採用」サービスは、月額4.5万円からの固定金額で一定期間の契約を基本としている。相対的に低単価で多数の顧客に利用されているため、特定の顧客に収益依存はしていない。月額課金に加え、スカウトや認知度向上など各種ニーズに合わせたオプション機能や同社がエンゲージメントと呼ぶ社員の定着に向けたコミュニケーション、チームマネジメント、福利厚生といった一部の機能を従量課金にて提供している。また採用の成功報酬は無し

2022年8月期Q1決算説明

また個人向けにつながり管理アプリ「Wantedly People」を提供している。スキャンにより名刺を即時データ化し、名刺交換相手の企業や業界に関連する情報やトレンド等のニュースなどを自動で収集・提供する機能を持つ。本サービスは無料で提供されている。
海外はシンガポールと香港に進出しているが、売上の90%以上は国内で計上されている。
コロナ禍において経済活動が停滞する中、国内の有効求人倍率は低位で推移している。しかし就労者の転職活動や学生の就職活動は多様化しており、特にインターネットの活用は引き続き拡大傾向にある。同社は採用とエンゲージメントを合わせた市場規模を約1兆円と推計している。

競合他社

求人サイトや転職サービスを展開する企業としては、6098リクルートホールディングス(2021年3月期売上高2,269,346百万円)や4849エン・ジャパン(同42,725百万円)、「ビズリーチ」を運営する4194ビジョナル(2021年7月期売上高28,698百万円)などが挙げられる。名刺管理では4443 Sansanの運営する「Eight」などのサービスが競合するとみられる。

連結の範囲

連結子会社はシンガポールにてビジネスSNS事業を展開するWantedly Singapore Pte. Ltd.の1社。

強み・弱み

主力サービスの「Wantedly Visit」は既存の求人サービスのような給与や福利厚生といった条件ではなく、ビジョンや価値観への共感による個人と会社・仕事のマッチングを提供する点が他社とは差別化された同社の強み。一方で、収益減が同サービスに高く依存しているため、雇用情勢や求人市場の影響を大きく受ける。収益源の多様化や海外展開の進展が今後の課題となる。

KPI

①登録ユーザー数
②登録企業数

2022年8月期Q1決算説明

③広告宣伝費

2022年8月期Q1決算説明

業績

2017年8月以降の業績を見ると、売上高は4期連続増収で1,289百万円から2021年8月期は13,574百万円に成長。順調な登録ユーザー数、登録企業数の増加に起因するものと考えられ、2022年8月期も同社は20%以上の増収を見込んでいる。営業利益は2020年8月期まで連続増益も、2021年8月期はエンゲージメントにかかる広告費の増加により減益に。営業利益率は2017年8月期4.9%→2020年8月期14.3%→2021年8月期11.5%と推移し、2022年8月期は増益基調に戻ることを同社は見込んでいる。フリーCFは毎期プラス。有利子負債はゼロで、自己資本比率は2019年8月期を除き50%台で推移


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