6579 ログリーの業績について考察してみた

6579 ログリーの業績について考察してみた

PERAGARU管理人

沿革

2006年5月にログリー株式会社を設立。2012年10月に日本初のネイティブ広告配信サービス「LOGLY Lift」の提供を開始。2018年6月に東証マザーズに上場。2019年10月にデータマーケティング事業に参入。本社は東京都渋谷区。日本初のネイティブ広告プラットフォーム「LOGLU Life」を提供する

株主構成

2022年3月期第2四半期報告書によると、2021年9月30日時点の筆頭株主は代表取締役社長の吉永浩和氏で24.9% 、次いで取締役CFOの岸本雅久氏が14.3%、その他は保有割合5%未満で資本・業務提携先の2148アイティメディア、個人投資家の神林忠弘氏、株式会社SBI証券、楽天証券株式会社、創業家一族とみられる吉永秀雄氏、取締役COOの池永彰文氏と続く。その他には個人投資家や国内金融機関が並ぶ。2021年7月27日付のコーポレート・ガバナンスに関する報告書によると、外国人株式保有比率は10%未満

取締役会

取締役は5名(社内2名、社外3名)、うち監査等委員3名 (全員社外)、監査等委員会設置会社である。取締役CFOの岸本雅久氏は株式会社カイカを経て、2018年12月に同社に入社し、現職に就任した。

代表取締役の経歴

代表取締役社長の吉永浩和氏は1977年9月生まれ。2000年4月に株式会社カイカに入社。その後、早稲田大学大学院に入学。在学中の2006年5月に同社を設立し、現職に就任した。

報告セグメント

「ネイティブ広告プラットフォーム事業」の単一セグメントである。2022年3月期第3四半期の売上高は2,027百万円で、経常損失は▲27百万円を計上。過去5期の経常利益率は1桁中盤から後半を推移する。

事業モデル

事業内容は、インターネット広告領域と新規事業であるFintech領域、eスポーツ領域の3つに大別される。
インターネット広告領域では、日本初のネイティブ広告プラットフォーム「LOGLY Lift」やWEBマーケティング支援ツール「juicer」と「OPTIO」、転職WEBメディア「転職アンテナ」を運営する。「LOGLY Lift」はWEBの媒体主の記事内容やコンテンツ内容を解析し、広告主の広告の中からおすすめの広告をコンテンツに関連させて表示する。自動言語処理と機械学習を基に独自のアルゴリズムを用いて、WEBサイトと親和性の高い広告をマッチングさせ、広告配信の最適化を行う。美容・健康分野や食品・飲料分野、消費財分野を中心に複数の広告枠を取り扱い、自動競売方式により掲載価格を決定して代金の支払いを受ける。国外向けにはOEM提供を行い、ライセンスフィーを主な収益源とする。WEBマーケティング支援ツールの「juicer」では、ユーザー分析データマーケティングプラットフォームを提供する。WEBサイト来訪者の属性やデジタル行動等を分析し、サイトユーザーを可視化。サイト訪問者とのコミュニケーションをよりスムーズにできるように、ポップアップや機能の最適化テストの実施ができる。WEBマーケティングツール「OPTIO」では、WEBマーケター向けにウィジェット制作ツールを提供する。ノーコードで製作でき、ユーザーのサイト導線の適切化を可能とする。転職WEBメディア「転職アンテナ」は、2021年4月にmoto株式会社の連結子会社化により取得。転職者向けに転職に関するコンテンツを提供し、転職サービス提供業者より成果報酬型の成果を得る。同サイトを経由した転職サイトへの登録者数は、年間約10万人に上る。国内のインターネット広告市場規模は拡大傾向が続き、2020年の21,290億円から2024年には32,740億円まで拡大が見込まれる。同社では「LOGLY Lift」のプラットフォームビジネスを他事業間で横断的に展開するとともに、既存顧客の収益最大化を目指す。
新規事業では、Fintech領域で若者をターゲットにFintechプラットフォーム「uP.」を運営。金融機関のローン商品情報を集約化し、ユーザー向けにローン検索サービスを提供する。今後は保険や決済等と取扱いの幅を広げて、より目的に合った金融商品の紹介を実施する予定である。eスポーツ領域では、eスポーツ大会プラットフォーム「Adictor」を運営する。Eスポーツ参加者が「Adictor」を通してスポンサーを集い、大会を開催。スポンサー収益をユーザーに賞金として還元する。大会催行数は2,000件に達し、エントリー者数は35,000人を超える。(2021年12月時点)国内のeスポーツ市場規模は2020年の66億円から2024年には180億円を超えると予測されており、同社では国内最大級のeスポーツプラットフォームの早期確立を目指す。
連結売上高に占める主要顧客への売上高は、株式会社SARUCREWが11.1%、株式会社オンドが9.6%を占める。(2021年3月期)

競合他社

独立系大手アフェリエイト広告2461ファンコミュニケーションズ (2021年12月期売上高26,700百万円)、 大手アフェリエイト広告2489アドウェイズ (同9,697百万円 ※2021年より3月期決算から12月期決算へ変更)、 国内トップクラスのシェアを誇るアフェリエイト広告2491バリューコマース (同33,560百万円)が競合として挙げられる。

連結の範囲

連結子会社3社を持つ。連結子会社のクロストレックスではWEBマーケティングツール「OPITIO」、moto株式会社は「転職アンテナ」を運営する。

強み・弱み

強みとしてネイティブ広告の豊富な提供実績が挙げられる。同業他社に先駆けて2012年よりネイティブ広告の配信を開始し、独自の文脈解析技術を蓄積する。WEB記事と親和性の高い広告配信を可能とする。コンテンツ間に表示されるインフィード広告とおすすめとして表示されるレコメンドウィジェット広告を取り扱い、掲載広告の幅が広い点も特徴である。
懸念点として、顧客の広告予算は年度末に多く配分される傾向があり、下半期における売上高の偏重リスクが挙げられる。

KPI

KPIには①CTR(クリック率)推移、②インプレッション数(広告の表示回数)推移、③相乗積(売上構成比×売上総利益率)推移が挙げられる
① CTR(クリック数)推移(2022年3月期第3四半期)
②インプレッション数(広告の表示回数)推移(同)

2022年3月期第3四半期 決算説明資料

③相乗積(売上構成比×売上総利益率)推移(2022年3月期第2四半期)

2022年3月期第2四半期 決算説明資料

業績

売上高は2017年3月期から2019年3月期にかけて、2.6倍に増加。連結財務諸表を作成した2020年3月期は広告枠の増加やクリック数の増加により前期の2,372百万円から2,708百万円に増加。2021年3月期は、新型コロナ流行に伴う巣ごもり需要を取り込み、インプレッション数が増加。前期比+46.3%に増加した。経常利益は2017年3月期から2019年3月期にかけて3.3倍に増益。2020年3月期は販売管理費の増加や「juicer」ののれん償却費とソフトウェア償却費の計上により、前期の160百万円から59百万円に減少。2021年3月期は、前期比+247.4%の増益となった。フリーCFは「juicer」の事業譲渡や有価証券取得に伴い、投資CFが膨らんだ2020年3月期を除いて、プラスを推移。自己資本比率は50%台前半を推移する

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