6195 ホープの業績について考察してみた

6195 ホープの業績について考察してみた

PERAGARU管理人

ホープの事業概要

地方公共団体等の業績機関の有する資産の中に事業として活用な未利用資源が存在することに気づき休眠状態であった会社を引き継ぎ、同社は設立された。

沿革

2005年2月に福岡県朝倉郡に同社の前身の有限会社ホープ・キャピタルとして事業を開始した。その後、2007年5月に組織及び商号変更を行い、株式会社ホープ・キャピタルとなった。2009年4月にさらに商号変更し、株式会社ホープとなった。2016年6月に東京証券取引所マザーズ市場及び福岡証券取引所Q-Board市場に上場。

株主構成

主要株主である株式会社E.T.が22.41%保有している。なお、株式会社E.T.は同社の代表取締役の時津孝康氏の資産管理会社である。また、時津氏は同社の株式を21.62%保有しており、資産管理会社と合わせて44.04%保有している。そのほか証券会社や取締役が大株主となっている。上位10株主で64.26%となっている。

取締役会構成

取締役会は5名で構成されており、そのうち社外取締役が2名となっている。また、監査役は3名(全員社外監査役)となっている。常勤取締役は2名とも社内昇進である。

代表取締役の経歴

代表取締役の時津孝康氏は福岡大学(商学部)在学中に休眠状態にあった有限会社時津建設を引き継ぎ、有限会社ホープ・キャピタルに変更した上で、代表取締役社長に就任。その後、同社の代表取締役社長兼CEOに就任している。また、2020年10月には株式会社ホープエナジーの代表取締役社長にも就任している。

報告セグメントと事業の構成、ビジネスモデル

同社の報告セグメントは、広告事業、エネルギー事業及びメディア事業の3事業となっている。そのうち、直近期(2020年6月期)の売上高の85%程度はエネルギー事業である。

競合他社

同社の競合他社は、エネルギー系については九州電力や中部電力などが、広告系でいえばアマナ、サイネックス、中広などがあげられる。

連結の範囲

2020年10月22日に子会社を設立しているが、それまでは子会社等はなく、連結財務諸表は作成されていない。

エネルギー事業

同社は2018年3月に電力販売事業に新規参入して2020年6月期より受注が多くなり、直近で急激に成長している。

事業モデル

自治体に電力小売で電力供給を行い、使用電力に基づいて電気料金を収受している。当初から得意にしていた自治体の削減に向けた動きと同様で電力についても経費の削減をするという思いのもと、GENEWATを供給している。自治体等の電力需要家に対して電力切替の提案を行い、従来よりも低価格で電力を供給するモデルとなっている。

強みや弱み

同社の強みは、それまで構築してきた自治体との信頼関係に強みを持っており、自治体関連での入札で強みを発揮している。
一方、同社は競合他社が多い業界となっており、また、新規参入もしやすい市場となっている。そのため、価格競争に巻き込まれやすいという弱みがある。

KPI

KPIは入札件数や卸市場の電力価格となっていると考えられる。同社は入札件数が売上高につながり、卸市場の電力価格は電力の調達価格に影響するため、注目していると考えられる。

懸念点

燃料価格などにより、電力の卸市場における電力仕入価格が変動し、原価率が上昇、粗利率が下落する可能性がある。また、競合が多いため、入札価格も下がる可能性もある。入札に落ちるリスクや入札しても単価が下がることで売上高が減少してしまうという懸念点が存在する。

業績の進捗

同社は2020年6月期に入札件数が大幅に増加し、電力の供給件数が増加。その結果、前期比で大幅な増加となり、同社の柱となる事業となった。前期まで全社売上高は40億円程度であったが、エネルギー事業の大幅拡大により、145億円までの規模感となった。さらに、2021年6月期においては250億円規模になる見込みである。
また、新型コロナの影響もあり、卸市場での調達価格が下落しており、原価率が下落傾向となっている。当該傾向は進行期である2021年6月期も継続しており、当初想定に比べ好調に推移している。
2020年6月期においてオフィスレイアウトの変更や賞与などで経費は増加したものの、売上高の大幅増加によりカバーしている状況となっている。
なお、全社の損益計算書で見ると、1億円に満たなかった営業利益が10億円を超える金額となっている。当期純利益も前期の10倍近い金額となっている。
B/S面においても2020年6月期における規模の拡大により、資産側は売掛金(売上関連)や前渡金(仕入関係)、負債側は買掛金(仕入関係)や有利子負債(借入金や社債)が大幅に増加している。