7199 プレミアグループの業績について考察してみた

7199 プレミアグループの業績について考察してみた

PERAGARU管理人

プレミアグループの事業概要

沿革

同社は、2015年5月に持株会社(受け皿)として設立され、同年6月にプレミアファイナンシャルサービス株式会社(現プレミア株式会社)を完全子会社化し現体制となった。プレミア株式会社は、ガリバーインターナショナル(現IDOM)の信販会社ジー・ワンクレジットとして2007年7月に設立され、SBIホールディングスへの事業売却等を経て、現在に至る。2017年12月東京証券取引所二部へ上場、2018年12月東京証券取引所一部へ変更。2016年4月にはタイ現地法人PFS Co.Ltd,を設立。

株主構成

2020年9月末時点の大株主上位11名のうち、国内外の信託口で8名43.8%保有し、他は株式会社リクルート4.7%、株式会社あおぞら銀行2.03%、損害保険ジャパン2.03%など事業パートナーが並ぶ。外国人保有比率は20%以上30%未満である。

取締役会構成

同社の取締役は7名(社内4名、独立役員の社外3名。)、社内4名はノンバンクの経歴が長く同社には設立時より在任のメンバーである。監査役3名 (常勤監査役1名、独立役員の社外2名)であり、監査役会設置会社である。

代表取締役の経歴

代表取締役社長の柴田洋一は1959年生まれ。。信販事業には1985年株式会社大信販(現アプラス)から携わっているとみられ、2003年12月株式会社ガリバーインターナショナル入社後、ジー・ワンフィナンシャルサービス等の取締役経験を経て2007年7月より同社前身であるジー・ワンクレジットサービスの代表取締役に就任し現在に至る。

報告セグメントと事業の構成、ビジネスモデル

同社は、事業子会社を傘下に抱える持株会社で、中古車小売店の加盟店を主な対象としクレジット関連事業を行う単一セグメント。事業別開示によると2021年3月期第2四半期の営業収益の構成比はファイナンス事業69.7%、故障保証事業23.2%、オートモビリティサービス事業7.1%である。尚、適時開示では、オートモビリティサービス事業に海外事業を加えて、その他事業として収益開示している。
ファイナンス事業と故障保証事業は残高を積み上げるアセットビジネスで、収益を繰延計上しているため、景気や季節性の変動を受けにくい。信販事業を行うが、支払資金や保証料を一括前受しており、キャッシュポジションは安定している。オートモビリティサービス事業はFee事業が中心である。

競合他社

自動車のクレジット市場では銀行傘下のオリコやジャックスなどが大手競合。ワランティ市場では、自動車販売店でない第三者の提供するサービス市場では7割のシェアを持つ。

連結の範囲

2021年3月期第2四半期時点で、連結子会社15社、債権流動化を目的とした信託4件、持分法適用関連会社4社から構成されている。

事業モデル

ファイナンス事業では、主にオートクレジットを販売している。提携金融機関である住信SBIネット銀行、オリックス銀行、楽天銀行からの個人向けの提携ローン方式がほとんどだが、自社の調達資金を充当する立替方式で法人名義の購入案件にも対応可能。同社でのクレジット審査後に、加盟店へクレジット代金と販売促進費を支払うが、10日後には提携銀行から資金が充当される。尚、債権全額に対して全額損害保険をかけているため、貸倒発生時も同社の負担はない
故障保証事業では自動車の故障時に無償修理を提供する保証サービス(=ワランティ)を自社で開発し提供。リクルート傘下の中古車情報媒体「カーセンサー」はOEM供給先で主たる販売網の一つである。車種、故障車両の走行距離、経過年数、修理履歴など同社のこれまでの対応データを活用したプライシングと、整備士資格を有する社員の配置により修理コストの適切な削減で本事業は成立している。
オートモビリティサービス事業では自動車整備、ソフトウェア販売、部品販売の主に3つを展開。板金整備工場を開設し、ワランティ事業の修理の内製化を進めている。自動車整備のインフラとなる整備システムを開発・販売している。
海外事業では、主にタイで自動車クレジットやワランティの販売、整備工場の開設を進めている。インドネシアでもワランティ事業を開始している。

強みや弱み

クレジット利用者は自動車販売店(同社からみた加盟店)が最初に提案したクレジットを利用する傾向があり、ワランティへのニーズも高く加盟店の自動車販売を後押しする商品。オート専業の営業員が、銀行法の規制で競合大手が提案できないワランティを一緒に営業できる点は大きな強みである。

KPI

新車登録台数や中古車販売台数は、主たるKPIであるクレジットやワランティの取扱高の推移の目安となる。全額損失保険の保険料は貸倒率に基づき変動するため、決算時の延滞債権残高率や支払猶予債権の件数や金額にも注意を払う必要がある。

懸念点

今後、自動車の電動電装化で電子部品が増え、故障修理のメーカー出しが想定以上に多くなればワランティ事業の利幅が縮小しないか懸念される

業績の進捗

2021年3月期第2四半期の営業収益は83.9億円(前年同期比+26%)、税引前利益20.0億円(同▲34.4%)、四半期包括利益13.2億円(同▲29.2%)。収益の源泉であるクレジット債権残高を概ね順調に伸長させており、営業収益は増収基調を維持した。税引前利益は、一過性損益等を除いたベースでは同+29.6%の増益であった。取扱高はクレジット778億円(同▲15.5%)、故障保証22.4億円(同▲0.1%)と、新車・中古車の販売台数の回復基調に比して、コロナ禍の営業自粛からの回復の遅れが見られた。シェアの拡大よりも債権の質の維持を優先した旨説明がなされており、第1四半期コロナ渦の裁判所命令により債権回収が停滞し110件まで増加した延滞債権は第2四半期には27件へ減少している。