3543 コメダホールディングスの業績について考察してみた

3543 コメダホールディングスの業績について考察してみた

PERAGARUアナリスト

沿革

1968年1月創業者加藤太郎氏、喫茶店「コメダ珈琲店」を開店。1975年8月喫茶店経営を目的として株式会社コメダ珈琲店を設立。1977年2月コメダ珈琲店名物商品「シロノワール」販売開始。1983年3月よりFC加盟店向けのコーヒーの製造・販売を開始。2014年11月持株会社であった同社は、単独株式移転により株式会社コメダの完全親会社として設立。2016年6月東証一部、同年12月名証一部に上場。2019年6月日本国内全47都道府県への出店を完了。「珈琲所コメダ珈琲店」や「おかげ庵」のブランドで喫茶店のFC事業を展開している

株主構成

有価証券報告書によると2021年8月末時点の大株主は、日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)が9.05%、株式会社日本カストディ銀行(信託口)が7.88%を保有。そのほかにも信託銀行の信託口が並び、株式会社かんぽ生命保険や住友生命保険相互会社、モルガン・スタンレーMUFG証券株式会社なども大株主として並んでいる。外国人株式保有比率は10%以上20%未満

取締役会

取締役は9名(社内5名、社外4名)、社外4名は全員監査等委員。監査等委員会設置会社である。代表権を持たない社内取締役3名は、富士電機総設株式会社(現富士古河E&C株式会社)や株式会社ドトールコーヒー、太田昭和監査法人(現EY新日本有限責任監査法人)などの出身者。

代表取締役の経歴

代表取締役社長の臼井興胤氏は1958年10月生まれ。一橋大学を卒業後、株式会社三和銀行(現株式会社三菱UFJ銀行)に入社。その後、日本マクドナルド株式会社のCOOや株式会社セガの代表取締役社長COOなどを務め、2014年11月に現職へ就任した。客美多好食股份有限公司の董事や株式会社エイチームの独立社外取締役、株式会社コメダの代表取締役社長 製造本部長兼サステナビリティ推進本部管掌も兼任している。
代表取締役副社長の甘利祐一氏は1963年4月生まれ。明治大学を卒業後、株式会社三和銀行(現株式会社三菱UFJ銀行)に入社。その後、セガサミーホールディングス株式会社の上席執行役員やタイヨーエレック株式会社の代表取締役社長などを務め、2021年5月に現職へ就任。

報告セグメント

「喫茶店のFC事業」の単一セグメント。2022年2月期第2四半期の売上収益は16,385百万円、営業利益は3,799百万円であった。

事業モデル

「珈琲所コメダ珈琲店」及び「おかげ庵」のブランドで喫茶店のFC事業を展開している。FC加盟者に対し、同社グループの製造するコーヒー・パン、その他食材・備品などの販売が主たる収入源で、卸売収入となる。そのほかに新規出店時に同社グループが制定する内装設備の販売、施工指導料、FCへの店舗天体による賃料等、FC加盟店からの加盟金やロイヤルティ収入などの収入がある。加盟店へ大しては、独自データでの調査による出店物件選定、店舗建物・内装等の設計施工ノウハウ提供、喫茶店運営指導、食資材の製造・卸売、店舗建物の転貸等も行う。また、FC加盟店を含む人材の育成及びモデル店舗として直営店を出店している。なお、2017年9月から新業態として、コメダ謹製「やわらかシロコッペ」のブランドで出店を開始したほか、2019年10月に「石窯パン工房ADEMOK」、2020年7月に「KOMEDA is □」を立ち上げている。
製品・商品に関しては、“珈琲を大切にする心から”の精神を基軸にした商品展開を行っており、常にメニューの中心にコーヒーを据えている。コメダオリジナルのブレンドでは複数の産地からコーヒー豆を採用し、豆の種類に応じて最適な焙煎を行い、独自の「ダブルフィルター方式」を採用してゆっくり時間をかけながら抽出を行っている。看板メニューのシロノワール、ブーツ型のグラスに入ったユニークなドリンク、ボリュームたっぷりで満足感のあるスナックなどを提供しているほか、モーニングサービスとして、ドリンクのご注文に対してトーストとゆで玉子(手作り玉子ペーストもしくはおぐらあんの選択可)を無料で提供している。
2022年2月期上期時点での店舗数は933店舗であり、期末には940~950店舗を見込む。

2022年2月期第2四半期決算説明資料

2022年2月期第2四半期において同社グループを取り巻く外食産業は、新型コロナウイルス感染症のワクチン接種が進展する一方で、感染力の強い変異株による感染者数増加により緊急事態宣言などが再発令され、依然として先行きの見通しが不透明で厳しい状況となった。また、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の開催や8月の全国的な長雨なども影響を与えたとみられる。このような事業環境のもと、国や地方自治体による営業時間短縮などの要請に応じながら、地域密着の社会インフラとしての役割を果たすべく、引き続き顧客の安全を第一に感染防止対策を徹底して店舗運営を継続するとしている。

競合他社

FC加盟店に卸すコーヒーのボトル代が主たる収益源のため、ボトリング会社に近い収益構造を持ち2579コカ・コーラ―BJHなども比較対象となりうる。競合という観点では、喫茶店のFC展開を行う喫茶室ルノアールなどを運営する9853銀座ルノアール(直近決算期売上高41億円)、喫茶ドトールを傘下に持つ3087ドトール・日レスホールディングス(直近決算期売上高961億円)、サンマルクカフェなどを運営する3395サンマルクホールディングス(直近決算期売上高439億円)などが競合として挙げられる。

連結の範囲

同社グループは、同社及び連結子会社3社で構成され、喫茶店のFC事業を営む。

強み・弱み

飲料の卸売販売ともいえるビジネスモデルで、営業利益率が20%を超える高収益体質であることが最大の強み。「独自フォーマットでの高付加価値提供による、店舗の集客力と成長性」と、「長期安定的なFC店舗の収益性」、「独自のFCシステムによる、本部の安定した高収益力とキャッシュ・フロー創出力」を強みとしている。FC加盟店に喫茶店FC事業の単一業態であるため、感染症の拡大や経済状況の変化など、喫茶店に対する個人消費が低迷した場合に他業態でカバーすることが困難であることが弱み。

KPI

KPIとみられる開示は下記。
①店舗数
②生産実績
③仕入実績
④販売実績

業績

2017年2月期から2021年2月期までの5期をみると、2020年2月期までは売上高・経常利益ともに順調に伸ばしている。しかし、コロナ禍の影響を受けた直近期は減収減益となっている。営業CFは恒常的にプラス、投資CFは恒常的にマイナス。2022年2月期第2四半期の親会社所有者帰属持分比率は37.4%。