6982 リードの業績について考察してみた

6982 リードの業績について考察してみた

PERAGARUアナリスト

沿革

1945年10月岩崎亥之吉氏が板金業を開業、1947年8月合資会社岩崎板金製作所を設立。1954年7月岩崎板金工業株式会社を設立、営業権を継承。1956年8月岩崎電機産業に改称。1959年5月富士重工業(現7270SUBARU)と業務提携、自動車用部品の製作開始。1962年4月株式会社リードに改称。1963年7月東証二部上場7270SUBARU向け車両部品が主体

株主構成

有価証券報告書によると2021年3月末時点の筆頭株主は、同社代表取締役の岩崎元治氏で保有割合11.79%。合資会社アイ・テイ・シーが6.81%、リード共栄投資会が6.39%で続き、以降は保有割合5%未満で国内銀行および証券、地元埼玉県の企業などが名を連ねる。尚、外国人株式保有比率は10%未満

取締役会

取締役は8名(社内5名、社外3名)、うち監査等委員は3名 (全員社外)、監査等委員会設置会社である。代表取締役を除く社内取締役は、1名が現埼玉りそな銀行出身者、残りはプロパーとみられる。

代表取締役の経歴

代表取締役社長の岩崎元治氏は1980年8月生まれ。芝浦工業大学卒業後、2008年1月に同社入社。製造担当部長、技術部長などを経て、2012年6月に取締役就任。常務取締役を経て、2014年4月より同社代表取締役を務める

報告セグメント

自動車用部品、自社製品および賃貸不動産の3報告セグメントに大別される。2022年3月期第1四半期売上高948百万円の構成比は、自動車用部品91.7%、自社製品8.2%、賃貸不動産における収益は売上高には含まれず営業外収益として計上されている。利益面では自動車用部品、自社製品ともに2021年3月期から損失計上となっている。

事業モデル

自動車用部品は7270SUBARUおよびその関連会社向け売り上げが中心。板金、塗装、樹脂成形加工を施したバンパーやスポイラー等の外装部品、ハンドブレーキレバーシステムなどを取り扱う。2021年3月期において自動車用部品は全社売上高の93.0%を占めた。SUBARUのほか、自動車部品メーカーの株式会社千代田製作所、7256河西工業などが得意先とみられる。自社製品ではキャビネット製品が主体。2021年3月期においては警察向けシステムラックの受注実績を持つ。また従来から受託でラック製品を納めていた日鉄日新ビジネスサービス株式会社(旧 新和企業株式会社)より2021年2月に駐輪事業を譲り受け、駐輪場ラックの生産を続けつつ、駐輪場設備の企画開発から製造、販売、設置までを社内で一貫して行う。1981年より「シンワ型自転車駐輪設備」を製造販売しており、全国自治体や鉄道事業者、マンションなどに豊富な採用実績を有す。
自動車部品業界は自動車メーカーのグローバル化による生産拠点の海外展開や部品の共通化などにより競争が激化している。それに加え2020年秋以降の半導体不足に伴う自動車減産の影響から取り巻く環境の厳しさが増している。

シンワ型駐車場システム HP TOP

競合他社

7261マツダ、7262ダイハツ工業向け自動車樹脂部品を主とする4246ダイキョーニシカワ(2021年3月期売上高150,234百万円)や、7201日産自動車向け中心の7215ファルテック(同69,799百万円)、7203トヨタ自動車グループ向けの6382トリニティ工業(同35,362百万円)などが挙げられる。

連結の範囲

同社は子会社を持たない。

強み・弱み

7270SUBARUとの長年の取引実績と、スポイラー等自動車外装部品の社内一貫生産体制をもつことが強み。また新車売上動向に左右されづらい補修用パーツ(バンパー等の交換部品)のストック型ビジネスが1/4程度占める(2019年)ことが売上高の安定に一定程度寄与していると考えられる。一方で売上高の大半を7270SUBARUおよび関連メーカーに依存していること、有利子負債依存度が高いこと(2021年3月期48.2%)が弱み。

KPI

①SUBARU新車販売台数
②受注高(2021年3月期4,625百万円、前年同期比▲17.8%)
③受注残高(2021年3月期512百万円)

業績

2017年3月期をボトムに増収続いていたが、2021年3月期はコロナ禍の影響や半導体不足による受注減少を受けて、前期比▲26.4%の減収となった。営業利益は2017年3月期から2021年3月期までの5期うち3期が赤字。フリーCFは設備投資額が大きい期にマイナス。営業CFは継続的にプラス。2021年3月期の自己資本比率は31.2%。30%台前半を推移する。