7685 BuySell Technologiesの業績について考察してみた

7685 BuySell Technologiesの業績について考察してみた

PERAGARU管理人

沿革

2001年1月東京都にて人材紹介事業を目的にアイ・マネジメント・ジャパン有限会社を設立。同年5月株式会社に組織変更。2015年2月株式会社エースに商号変更。同年4月、事業譲受によりネット型リユース事業の「スピード買取.jp」サービスを開始。2016年11月株式会社BuySell Technologiesに商号変更。2018年7月「スピード買取.jp」を「バイセル」に名称変更、またリユース着物の販売を中心とする自社ECサイト「バイセルオンライン」をオープン。2019年12月東証マザーズ上場日本全国対応の買取サービスからEC、催事などの多様な販売サービスまでを一貫して行う総合リユースサービスを営む

株主構成

有価証券報告書によると2021年6月末時点の筆頭株主は、吉村英毅・ミダスA投資事業有限責任組合で保有割合42.65%。ミダス第2号投資事業有限責任組合が17.74%で続くが、この2組合は同社取締役会長で、6191エアトリの創業者かつ現在も取締役を務める吉村英毅氏が実質出資しており、合算すると60.39%となる。6191エアトリの創業者大石崇徳氏が8.51%、同社代表取締役の岩田匡平氏が6.67%で続き、以降は保有割合5%未満で海外金融機関、国内信託銀行の証券投資信託口および信託口が並ぶ。外国人株式保有比率は10%未満

取締役会

取締役は6名(社内4名、社外2名)、監査役は3名(全員社外)、監査役会設置会社である。代表権を持たない社内取締役は前述の吉村氏のほか、監査法人、株式会社ヤフー等の出身者で構成される。尚、2022年3月23日開催予定の定時株主総会での承認によって、監査等委員会設置会社に移行予定。同時に子会社の株式会社タイムレス代表取締役の太田氏が新任取締役として就任予定。

代表取締役の経歴

代表取締役社長兼CEOの岩田匡平氏は1984年5月生まれ。東京大学卒業後、2008年4月株式会社博報堂に入社。2014年4月マーケティングコンサルティング等を提供する現株式会社Avicを創業し、代表取締役に就任。2016年6月より同社のコンサルティングを開始。2016年10月取締役就任。2017年9月より代表取締役を務める

報告セグメント

着物・ブランド品等リユース事業の単一セグメント。詳細な内訳は公表されていない。

事業モデル

リユース市場は2022年で約3.0兆円と推計されるが、潜在的なリユース市場規模を示すかくれ資産(※自宅内の1年以上利用されていない不用品の推定価値)の日本における総額は2018年時点で約37兆円と推計されている。同社買取事業はかくれ資産保有額の多い50代以上が82%を占める主要顧客であり、遺品整理や生前整理などで利用ニーズを得ている

2021年12月期通期決算説明資料

買取事業は着物や切手など高価格帯商材を中心にサービスを展開。問い合わせのあった顧客の自宅へ訪問し、査定・買取を実施する「出張訪問買取」が中心。無料出張査定という手軽さが好評。約300名の査定員を有し、関東圏、関西圏、名古屋、福岡など12センターを拠点として全国をカバー。販売事業は、主に古物市場や業者向けオークションなどの法人販売が中心で、2020年12月期の実績では売上構成の88%を占める。一般消費者向けには自社ECサイト「バイセルオンライン」などを通じて、着物、ブランド品、毛皮、ジュエリー、時計などの商品を販売。催事事業では全国百貨店にて催事による対面販売も実施。またグループデータを一元管理し在庫管理を行う。在庫状況を踏まえて販売戦略を立案の上、最適なチャネルでの販売につなげている。以下は同社の事業系統図である。

2021年12月期通期決算説明資料

競合他社

買取りサイト「高く売れるドットコム」を展開する3135マーケットエンタープライズ(2021年6月期売上高10,875百万円)や、中古ブランド品を取り扱う9270バリュエンスホールディングス(2021年8月期売上高52,512百万円)、フリマアプリ国内首位の4385メルカリ(2021年6月期売上高106,115百万円)などが挙げられる。

連結の範囲

連結子会社は1社。2020年10月に子会社化した株式会社タイムレスで、古物オークション「TIMELESS AUCTION」や総合買取サロン「TIMELESS」の運営等を行う。

強み・弱み

買取、販売両面で複数の販売チャネルをもつこと、シニア層を中心とした顧客層をもつことなどが強み。一方でリユース市場は参入障壁が低く、新規企業の参入等により競争激化する可能性がある。また出張買取で顧客の家に入る必要性があることから、コンプライアンスや風評等には一層の注意が必要であると考えられる。

KPI

2021年12月期通期決算説明資料

下図の出張訪問数やそれに伴う変動利益のほか、問い合わせ数(2021年12月期実績350,204件)、同社が想定粗利に基づき設定する高ランクアポイントメント比率(同44.4%)、出張訪問社員数(同344人)、toC販売比率(同20.3%)等をKPIとして開示している。

業績

2017年12月以降の業績を見ると、連続増収により売上高は約2.7倍に成長、2021年12月期売上高は24,789百万円となった。営業利益率は確認可能な2019年12月期の6.5%から2021年12月期は9.3%と上昇している。利益率の高いtoC販売比率の向上によるものとみられる。フリーCFは基本プラスだが、子会社を取得した2020年12月期は投資CFのマイナスが大きくなり、フリーCFもマイナス。自己資本比率は2021年12月期末43.9%。業容拡大により、バランスシート規模も拡大している。

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