1711 SDSホールディングスの業績について考察してみた

1711 SDSホールディングスの業績について考察してみた

PERAGARUアナリスト

沿革

1986年6月省エネルギー事業を目的として東京都に株式会社省電舎を設立。エネルギー使用量削減保証型省エネルギー事業に取り組む。1997年2月財団法人省エネルギーセンター「エスコ事業導入研究会」に参加。2001年4月「ESCO推進協議会」に正会員として入会。2004年12月東証マザーズに上場。2009年5月三菱商事株式会社との業務提携に関する契約を締結。2014年12月、パームヤシ殻事業推進のため、インドネシアに子会社を設立。2015年8月東証二部に市場変更。2017年6月株式会社省電舎ホールディングス」に商号変更。2021年8月株式会社SDSホールディングスに商号変更。主要子会社の株式会社省電舎はエネルギー関連の設備導入、企画、設計、販売、施工等を行い、グルー王全体でエネルギー・ソリューション・サービスを提供する。継続前提に疑義注記あり

株主構成

有価証券報告書によると2021年3月末時点の筆頭株主は、取締役の井元義昭氏が23.32%を保有。次いで、個人投資家の吉野勝秀氏が20.59%、中村健治氏が13.45%を保有している。以下5%未満で、個人投資家やDBS BANK LTD、などが並ぶ。

取締役会

取締役は8名(社内5名、社外3名)、うち監査等委員は3名(全員社外)、監査等委員会設置会社である。代表権を持たない社内取締役は、津ノ国会計事務所、渥美総合法律事務所(現:渥美坂井法律事務所・外国法共同事業)、横浜銀行、千葉銀行などの出身者で、代表含めてプロパー社員はいない

代表取締役の経歴

代表取締役社長の伊藤象二郎氏は1976年1月生まれ清和大学を卒業後、日本グローバル証券株式会社に入社。その後、三田証券株式会社、岡三証券株式会社、エース証券株式会社などを経て、2018年8月に同社に内部監査室長として出向。2021年6月より現職へ就任。

報告セグメント

「省エネルギー関連事業」の単一セグメント。2022年3月期第1四半期の売上高は132百万円、営業利益は▲89百万円であった。

事業モデル

省エネルギー関連事業は、再生可能エネルギー設備の導入支援、発電設備の保有、電力販売、原材料の供給などを行っている。太陽光発電やバイオガスプラント、木質性バイオマス発電の設備の設計・調達・施工などを統括して請け負い、導入を行う。また、省エネ計画の調査からプラン作成、設計・施工、効果の検証までを一貫して担う。
省エネルギー事業の草分け的存在として、これまで大企業から中小企業まで、多くの顧客に、多種多様な案件について、コスト削減等の相談を受け、解決してきたとみられる。同社では、その経験・データを活かし、顧客の施設・設備の状況を正確に分析(省エネ診断)し、コスト削減及び温暖化ガス排出量の低減などを目的とした、省エネルギー改修工事等の提案をしている。さらに2021年3月期より、廃棄物処理に関するソリューション事業を開始し、環境問題に取り組む顧客の、より総合的な需要に応える体制を整えているという。また、建物の設計施工から施設・設備の更新建て替え提案も行い、新設を行う場合には、環境対策への対応が十分にできるような提案(省エネ設計)を行う。これら「施設ソリューション事業」も「省エネルギー事業」と共に、同社の主力事業とみられる。同社では、このようなソリューションの対象として、照明・熱源・空調・動力設備・その他生産設備等、あらゆるエネルギー分野を対象とすると同時に、それらの導入工事、効果検証、ファイナンスアレンジ及び補助金活用アドバイス(補助金申請支援を含む)など、総合的なサービスを、ワンストップにて行っている

同社HP ホーム > 事業内容

同社は、長年に渡る事業赤字の計上、過年度決算訂正及び内部管理体制強化に係るコストなどが嵩んだことなどにより、2021年3月末における連結純資産は39百万円まで減少しており、経営成績のみによる連結純資産の急速な回復は困難な状況にある。継続前提に疑義注記あり

競合他社

省エネ支援や木質バイオマス発電などを営む9514エフオン(直近決算期売上高131億円)などが競合として挙げられる。

連結の範囲

同社グループは、同社及び子会社1社(連結子会社1社)で構成され、省エネルギー事業の推進により、顧客企業にエネルギー・ソリューション・サービスの提供を行う。

強み・弱み

照明、空調にとどまらず、熱源、動力設備、生産設備、一部廃棄物処理設備に至るまで、クライアント施設全体に対して、あらゆる提案が可能。また、あらゆるメーカーの商品の情報を持ち、クライアントに最適なメーカーの商材を提案することができる点を強みとしている。同社グループの純資産は減少しており、脆弱な財務基盤が懸念点

KPI

KPIとみられる開示は無いが、経営成績や財政状態などが重要指標と考えられる。

業績

2017年3月期から2021年3月期までの5期をみると、売上高は2,429百万円から844百万円、経常損失は▲31百万円から▲272百万円となっており、過去5期はすべて経常損失である。現状、担保として使用できる資産も保有しておらず、金融機関等からの資金調達も困難な状況であるとみられる。営業CFもマイナスの状況が続いており、過去5期のフリーCFも大幅にマイナス。2022年3月期第1四半期の自己資本比率は21.8%。