9514 エフオンの業績について考察してみた

9514 エフオンの業績について考察してみた

PERAGARUアナリスト

沿革

1997年5月日本初のESCO(総合エネルギー・サービス企業)事業専業の会社「株式会社ファーストエスコ」として東京都に設立。2004年3月経済産業省資源エネルギー庁に特定規模電気事業開始を届出。2005年3月東証マザーズへ上場。2015年11月東証二部、2016年2月東証一部へ変更。2016年4月株式会社エフオンへ商号変更。バイオマス発電所を運営し、電力やバイオマス燃料を販売する発電会社

株主構成

有価証券報告書によると2021年12月末時点の筆頭株主は、電力販売先の日本テクノ 株式会社で32.58%を保有。次いで、光通信株式会社が9.49%、日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)が8.59%を保有。以下5%未満の保有で、信託銀行や損保などが並ぶ。外国人株式保有比率は10%以上20%未満

取締役会

取締役は9名(社内6名、社外3名)、監査役は3名(社内1名、社外2名)、監査役会設置会社である。代表権を持たない社内取締役5名の経歴は様々で、それぞれの出身企業は株式会社共立メンテナンスや大成設備株式会社、株式会社ヴェリア・ラボラトリーズ、株式会社エフバイオスなどである。

代表取締役の経歴

代表取締役社長の島崎知格氏は1962年8月生まれ。武蔵大学を卒業後、実業家として活動し、2002年9月三菱証券株式会社に入社。その後2005年6月に同社へ入社し、2008年5月に現職へ就任。

報告セグメント

「省エネルギー支援サービス事業」、「グリーンエナジー事業」の2報告セグメントに大別され、2022年6月期第2四半期の売上高6,702百万円の構成比は、省エネルギー支援サービス事業1.8%(セグメント間の内部売上高又は振替高含まず)、グリーンエナジー事業98.2%である。セグメント利益は、省エネルギー支援サービス事業35百万円、グリーンエナジー事業955百万円となっており、その他利益や全社費用を差し引いた営業利益は915百万円であった。

事業モデル

省エネルギー支援サービス事業は、顧客設備の省エネルギー及び再生可能エネルギーの導入を支援するサービス。顧客企業のエネルギー使用実態を調べて省エネルギー診断を行い、結果に基づいて省エネルギー対策設備及びシステムの設計・施工・運用までを一貫して行う。また、二酸化炭素の管理・削減のコンサルティングサービスなども提供する。
グリーンエナジー事業は、再生可能な自然エネルギーを電力に転換する発電事業を行う。特に木質バイオマスをエネルギー減とした環境価値の高い発電所の開発、 建設及び運営に注力している。それらバイオマス燃料の販売や、バイオマス発電所を運営し電力を販売する。主な販売先は、日本テクノ株式会社や九州電力送配電株式会社、東北電力ネットワーク株式会社など
エネルギー関連業界では、国策である「2050年カーボンニュートラル」の実現に向け、各行政機関が具体的な取り組みに関する方針の策定に着手し、民間においても再生可能エネルギーの利用に関心が集まりつつある。一方、卸電力市場では取引単価が高騰し、新電力事業者と呼ばれる小売電気事業者などの業績に多大な影響が生じ、市場価格連動型の受給契約を結ぶ消費者へ波及する事態となっている。同社は発電事業を主力としており、発電事業はおおむね順調、木質バイオマス発電の安定的な稼働を維持すべく注力するとしている

競合他社

9517イーレックス(直近決算期売上高1,418億円)や9519レノバ(直近決算期売上高205億円)など、競合は多数存在する。

連結の範囲

同社グループは、同社及び連結子会社7社、非連結子会社4社によって構成され、省エネルギー支援サービス事業及びグリーンエナジー事業を行う。

強み・弱み

含水率の高い燃料を効率的に燃やす高度な技術があることや、発電所の稼働率が高いことが強み。売電専業で電力小売りは手掛けていないため、卸売電力市場における昨今の取引単価の上昇が業績にはプラスに働いている。一方、取引単価が下落したときや、自然災害や不測の事故、燃料価格の高騰などが業績に与える影響が大きいことが懸念される。

KPI

下記の各発電所における発電実績などがKPIとみられる。
①    エフオン白河
②    エフオン日田
③    エフオン豊後大野
④    エフオン壬生

2021年6月期 決算説明資料

業績

2017年6月期から2021年6月期までの5期を比較すると、売上高は9,920百万円から13,144百万円、経常利益は2,305百万円から2,397百万円となっており、エネルギーの環境変化に伴い、再生エネルギーの需要が高まっている。営業CFに対して投資CFの拠出が多く、発電所建設に係る有形固定資産の取得などによるものとみられる。2022年6月期第2四半期の自己資本比率は35.4%。

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