1873 日本ハウスホールディングスの業績について考察してみた

PERAGARUアナリスト

沿革

1969年2月大和ハウス工業株式会社の販売代理店として、プレハブ住宅の販売を目的に東日本ハウス株式会社を岩手県で設立。1971年3月木造注文住宅の本格販売を開始。1975年11月株式額面変更を目的に休眠会社であった株式会社紅扇堂により吸収合併され、商号を東日本ハウス株式会社へ変更。1988年8月同社株式を店頭登録。2004年12月ジャスダックに上場、その後2013年11月東証二部に変更を経て2014年4月東証一部に指定替え。2015年5月株式会社日本ハウスホールディングスに商号変更。「檜の家」をウリに47都道府県に展開し、注文住宅の他、ホテル事業などを展開する

株主構成

有価証券報告書によると2020年10月末時点の筆頭株主は、日本ハウスホールディングス持株会で8.70%を保有。以下、5%未満の保有で日本マスタートラスト信託銀行信託口、みずほ銀行、同社社内組織とみられる日盛会持株会、みずほ証券、日本カストディ銀行、代表取締役会長の成田和幸氏などが並ぶ。

取締役会

取締役は7名(社内5名、社外2名)、監査役は3名(社内1名、社外2名、1名は常勤)、監査役会設置会社である。常務取締役の河瀬弘一氏は株式会社第一勧業銀行(現株式会社みずほ銀行)で審査業務部参事役まで務めた出身者、その他の社内取締役は全員プロパー

代表取締役の経歴

代表取締役会長の成田和幸氏は1953年4月生まれ。北海道産業短期大学(現道都大学)を卒業後、同社の函館支店に入社。支店長などを経験し、2002年4月に代表取締役社長、2019年1月に現職へ就任。同社内での営業成績全国1位を15回受賞している。
代表取締役社長 住宅統轄本部長の真田和典氏は1963年2月生まれ。九州理工専門学校(現読売理工医療福祉専門学校)を卒業後、同社に入社。J・エポック事業や住宅リフォーム事業に携わり、2011年1月に取締役へ就任。2018年11月に住宅統轄本部長、2019年1月に代表取締役社長へ就任

報告セグメント

「住宅事業」、「ホテル事業」、「その他事業」の3報告セグメントに大別される。同社業績は費用が先立ち、年度の後半にかけて期中の累積赤字が解消される。最新本決算期の2020年10月期売上高38,932百万円の構成比は住宅事業92.7%、ホテル事業7.0%、その他事業0.4%である。セグメント利益(又は損失)は、住宅事業3,262百万円、ホテル事業▲761百万円、その他事業115百万円で、全社費用等を差し引くと1,620百万円であった。なお、2021年10月期第二四半期は、期初業績予想を上方修正しており、足元の受注は良好に推移。

事業モデル

住宅事業は、同社が顧客から住宅工事を請け負い、子会社から住宅部材を仕入れて指定外注先で施工。同社が施工管理・販売を行う。最高峰の建築素材「檜」にこだわり、日本伝統の木造軸組工法に独自開発の最新技術を融合。地震に強く、丈夫で長持ちする住まいを提供している47都道府県全てに住宅展示場を有している。住宅引渡し後も定期訪問を行い、リフォーム需要の開拓を行っている。注文住宅の他、賃貸(併用)住宅、分譲住宅、「ワザック」シリーズの分譲マンション事業を展開する。

同社HP ホーム > 3つのこだわり > 地震に強い家

ホテル事業は、同社保有のホテル・レジャー施設を子会社が運営・管理している。岩手・富山・栃木・神奈川にて8施設を運営する。また、今後箱根にて2施設オープン予定とみられる。

日本ハウス・ホテル&リゾートHP > 施設一覧

その他事業は、太陽光発電による電力会社への売電を行う。
住宅業界では、住宅ローン金利が引き続き低水準で推移しているほか、政府等による住宅取得支援策が継続しているが、新設住宅着工戸数(持家)は新型コロナウィルス感染症の影響等により低水準で推移。ホテル業界では、「GoToトラベルキャンペーン」により一時的な回復基調が見られたものの、需要は再び停滞しているとみられる。

競合他社

1925大和ハウス工業(直近決算期売上高4兆1,267億円)や1928積水ハウス(直近決算期売上高2兆4,469億円)などの大手ハウスメーカーのほか、競合は多数存在する。

連結の範囲

同社グループは、同社及び連結子会社4社を中心に構成されており、住宅事業を行う3社(株式会社日本ハウスウッドワークス北海道、株式会社日本ハウスウッドワークス中部、株式会社東京工務店)及びホテル事業を行う1社(日本ハウス・ホテル&リゾート)である。

強み・弱み

全国に展示場を有し、檜という材質で注文住宅を建てたい層への一定の知名度、上場企業としてのブランド力が相応に認められる。新木造ストロング工法による高い耐震性能を備えた家づくりに長けていることが強み。一方で個人消費動向の変化に影響を受けやすい点が弱み。また木材等住宅建築資材の価格や、国内の建築業界の人手不足による施工の長期化などは業績に影響を与える可能性がある。

KPI

下記の指標などがKPIとみられるが、四半期ごとの開示はない。
①建物受注高・受注残
②地域別受注実績
③新設住宅着工戸数
④個人消費動向

業績

2016年10月期から2019年10月期までの4期は、売上高は40,000百万円台後半、経常利益は人件費が増加した2018年10月期を除き4,000百万円弱を維持していたが、2020年10月期は消費増税や新型コロナウィルスの影響による受注高減少等の要因から売上高前期比▲20.2%、経常利益前期比▲60.7%の減収減益となった。フリーCFは、新たなホテルを開業した2018年10月期以外プラス。2021年10月期第2四半期の自己資本比率は47.5%。