7177 GMOフィナンシャルホールディングスの業績について考察してみた

7177 GMOフィナンシャルホールディングスの業績について考察してみた

PERAGARU管理人

GMOフィナンシャルホールディングスの事業概要

2012年1月にGMOクリック証券株式会社が単独株式移転により設立された。合わせてGMOクリック証券株式会社の子会社2社(株式会社シェアーズ及びGMOクリック・インベストメント株式会社)を現物配当により株式を取得。さらに2012年8月にGMOクリック証券株式会社の子会社の子会社GMO CLICL HONG KONG LIMITEDを現物配当により株式を取得。2012年9月にはFXプライム株式会社を連結子会社化。2012年10月には英国子会社GMO CLICK Bullion Limitedを設立。2015年4月に東京証券取引所JASDAQへ上場を果たした。
同社はGMOクリック証券株式会社などの行う証券・FX事業とGMOコイン株式会社などの暗号資産事業(仮想通貨事業)の2事業を柱に事業を行なっている。同社の85%超を担っているのが証券・FX事業となっている。同社の証券・FX事業はサービスの開発・保守・運用を行うことで、サービスの使いやすさとわかりやすさを追求し、低コストでの株式やFXなどに金融商品を取引できる環境を提供している。また、海外にも拠点を置き、グローバルにも展開している。一方、仮想通貨を取り扱っている暗号資産事業は、これまでの証券・FX事業で培われてきた金融サービスのノウハウを活かして、安心してビットコインなどの仮想通貨の取引ができる環境を提供している。
同社の事業はともに金融商品を取り扱う事業であるため、金融商品関係の法令等の改正により、収益の悪化の要因となる場合もある。また、同社は、株式市場はもちろんのこと、為替市場などの動きにより、市場参加者の増減、取引数の増減があるため、同社にとってはリスクとなる。
なお、親会社はGMOインターネット株式会社となっている。

GMOフィナンシャルホールディングスの財務状況と経営指標

2015年3月から2017年12月までの4期間の営業収益は200億円台で推移をしていたが、第8期である2018年12月期に営業収益が300億円を超えた。これは先述した仮想通貨の口座数が増加し取引数が増加したことで、暗号資産事業の営業収益が増加した影響が大きい。証券・FX事業についても、通貨関連の店頭デリバティブやCFDの取引金額増加したことで証券・FX事業も営業収益が増加している。
その後、直近の2019年12月期に関しては株式市場の低調の影響もあいまって、営業収益は前期と比較して減少しているものの、営業収益300億円は維持している。
同社の事業内容、業績推移を勘案すると、同社のKPIは各ユーザーの取引数となっていると考えられる。さらに、取引数は市場環境が大きく影響するため、日経平均株価や米ドル/円の推移が同社では注視されていると考えられる。
また、同社の損益構造は手数料やトレーディング収益自体がネットになっており、原価自体は少額となっている。一方で販管費については取引関係費が変動費に区分され、これらは営業収益に応じて増減する。そのほかはほとんど固定費となっており、売り上げに関係なく発生している。販管費のうち、取引関係費が40%程度を占めており、売上原価と合わせて大体変動費と固定費の割合は半々、少し固定費の方が多額という構造となっている。
ここまでみた構造から売上高の増減は営業利益に影響を与えるものの、固定費をいかにコントロールして営業利益を獲得するかがポイントになると考えられる。
次に、B/SやC/Sの観点で分析をすると、預託金の増減や信用取引の増減が営業CFの増減に影響している。例えば、17年12月期に関しては信用取引が増加したことで預託金が増え、営業CF多額に獲得しており、一方で、16年3月期に関しては信用取引に関連する資産及び負債が増加したことで営業CFが大幅にマイナスとなっている。また、それに合わせて借入金の増減を合わせており、財務CFが営業CFと逆の動きとなっている。
B/S に関しても、先述の信用取引関連の資産や負債、金融取引関連の資産や負債の増減が大きくなっている。つまりは自社の資産や負債でありながら、顧客の取引の増減に伴い、資産や負債が増減するという特徴がある。また、これらの増減に合わせ、現預金が増減し、借入金も増減させていると考えられる。
なお、直近の2020年12月期に関してはコロナの影響で市場の動きが活発で取引が増加していることで前年より好調に推移をしている。先述した通り、市場の動きが活発になると収益が上がるため、コロナなど市場に与える事象の有無が同社の収益に影響を与える。