7172 ジャパンインベストメントアドバイザーの業績について考察してみた

7172 ジャパンインベストメントアドバイザーの業績について考察してみた

PERAGARUアナリスト

四半期業績推移随時更新中

(単位:百万円) 決算期 売上 営業利益 営業利益率
FY2021.Q4 2021.12 4,082 681 16.68%
FY2022.Q1 2022.03 2,254 20 0.89%
FY2022.Q2 2022.06 10,273 1,481 14.42%
FY2022.Q3 2022.09 2,973 274 9.22%
(単位:百万円) 決算期 売上 営業利益 営業利益率
FY2017.Q1 2017.03 1,566 901 57.54%
FY2017.Q2 2017.06 1,690 884 52.31%
FY2017.Q3 2017.09 1,528 678 44.37%
FY2017.Q4 2017.12 3,784 2,244 59.3%
FY2018.Q1 2018.03 3,271 2,169 66.31%
FY2018.Q2 2018.06 2,905 1,668 57.42%
FY2018.Q3 2018.09 4,489 2,586 57.61%
FY2018.Q4 2018.12 4,371 2,343 53.6%
FY2019.Q1 2019.03 2,582 1,161 44.97%
FY2019.Q2 2019.06 3,464 1,986 57.33%
FY2019.Q3 2019.09 2,742 833 30.38%
FY2019.Q4 2019.12 7,859 4,208 53.54%
FY2020.Q1 2020.03 7,380 3,057 41.42%
FY2020.Q2 2020.06 3,164 1,379 43.58%
FY2020.Q3 2020.09 3,570 1,101 30.84%
FY2020.Q4 2020.12 3,593 1,472 40.97%
FY2021.Q1 2021.03 3,732 1,938 51.93%
FY2021.Q2 2021.06 1,705 44 2.58%
FY2021.Q3 2021.09 4,586 1,110 24.2%
FY2021.Q4 2021.12 4,082 681 16.68%
FY2022.Q1 2022.03 2,254 20 0.89%
FY2022.Q2 2022.06 10,273 1,481 14.42%
FY2022.Q3 2022.09 2,973 274 9.22%

沿革

2003年8月に投資事業を目的に、東京都で有限会社ジャパン・インベストメント・アドバイザー(現株式会社こうどうホールディングス)を設立。2006年9月に有限会社ジャパン・インベストメント・アドバイザーから会社分割を行い、株式会社ジャパン・インベストメント・アドバイザーを設立し、海運コンテナオペレーティング・リース事業を開始。2011年8月航空機オペレーティング・リース事業、2013年11月太陽光発電事業を開始。2014年4月に株式会社ジャパンインベストメントアドバイザーに商号変更。同年9月東証マザーズに上場。2015年8月にプライベート・エクイティ事業を、同年10月にパーツアウト・コンバージョン事業と船舶オペレーティング・リース事業を開始。2020年10月に東証一部へ変更の後、2022年4月東証の市場区分見直しによりプライム市場へ移行。オペレーティング・リース専業として、航空機を中心に日本型オペレーティング・リース商品を幅広く展開

株主構成

有価証券報告書によると2022年6月末時点の筆頭株主は、同社の前身である株式会社こうどうホールディングスで保有割合24.51%。代表取締役社長の白岩直人氏が22.77%、日本カストディ銀行の信託口が10.61%、日本マスタートラスト信託銀行の信託口が5.87%で続き、以降は保有割合5%未満で取締役の村田吉隆氏および石川禎二氏、海外金融機関、2768双日などが並ぶ。外国人株式保有比率は10%未満

取締役会

取締役は8名(社内4名、社外4名)、監査役3名 (社内1名、社外2名)。監査役会設置会社である。社内取締役は、杉本健氏を除き全員が三和銀行(現株式会社三菱UFJ銀行)の出身。取締役の石川禎二氏はその後三和ビジネスクレジット(現三菱UFJリース株式会社)を経て、2010年4月にアビエーション・プラス株式会社を設立。2011年10月に同社に入社し、2014年3月に現職に就任した。取締役の村田吉隆氏は株式会社SMBCモビットを経て、2008年4月に同社に入社。2014年3月に現職に就任した。取締役の杉本健氏はSMBC日興証券株式会社とフィンテックグローバル株式会社を経て2014年3月に同社に入社。2018年3月に現職に就任した。

代表取締役の経歴

代表取締役社長の白岩直人氏は1961年7月生まれ。大学卒業後、1985年4月に三和銀行(現株式会社三菱UFJ銀行)に入行。バンク・オブ・ザ・ウエストを経て、2004年6年に同社の前身である有限会社ジャパン・インベストメント・アドバイザー(現株式会社こうどうホールディングス)を設立。2006年9月に会社分割によって同社を設立し、現職に就任した。連結子会社3社の代表取締役も兼任する。

報告セグメント

「金融ソリューション事業」、「メディア関連事業」の2つの報告セグメントに大別される。金融ソリューション事業は、「オペレーティング・リース事業」、「環境エネルギー事業」、「パーツアウト・コンバージョン事業」、「その他事業」の4つの事業から構成される。
2022年12月期第2四半期累計期間の売上高12,527百万円に対して金融ソリューション事業が12,407百万円で99.0%、メディア関連事業が120百万円で1.0%を占める。金融ソリューション事業の中では、オペレーティング・リース事業が4,534百万円、環境エネルギー事業が7,081百万円、パーツアウト・コンバージョン事業が443百万円、その他事業が348百万円とオペレーティング・リース事業と環境エネルギー事業の構成比が高い。セグメント利益については、公表されていない。なお、連結の営業利益は1,501百万円であった。

2022年12月期第2四半期連結決算説明資料

事業モデル

オペレーティング・リース事業は、日本型オペレーティング・リース(JOL)のリース物件の取得から組成、販売、出口管理までの一連のオペレーティング・リースの運営や、管理業務の受託を行う。銀行や証券会社等の金融機関を通して、中堅・中小企業向けにオペレーティング・リース商品を販売する。案件組成等にかかるアレンジメントフィー、管理業務を行うことによるマネジメントフィー、物件の売却および再リース設定にかかる手数料などが同社の売上となる。
環境エネルギー事業は、取得した太陽光発電設備からの売電収入の他、関連プロジェクトの開発報酬や建設費用の立替に伴う金利収入、運営業務の受託に係る手数料収入等を得る。
オペレーティング・リース事業と環境エネルギー事業の組成・販売状況をみると、航空機がいずれも9割以上を占め、事業ポートフォリオが航空機に偏重している。
パーツアウト・コンバージョン事業は、リース満了後の航空機の機体活用を目的としており、パーツアウト事業とコンバージョン事業に2分される。パーツアウト事業では、購入した航空機の退役機体を解体し、各部品を整備会社やリース会社等へ販売する。コンバージョン事業では、機齢に達した旅客機を輸送機等に改造し、主に貨物航空会社へ販売する。
その他事業は、M&Aアドバイザリー業務、保険代理店事業、プライベート・エクイティ投資事業等を行う。
メディア関連事業は、連結子会社の株式会社日本證券新聞社が「日本證券新聞」とウェブ版「日本證券新聞Digital」を販売。また、広告や書籍出版や、IRアドバイザリー業務を行う。
世界経済や同社の主要顧客となる航空会社の最悪期は脱しているものの、感染拡大前の状況に戻るには依然として1~2年程度要すると同社は想定している。

競合他社

地方銀行や会計事務所と提携してオペレーティング・リースを扱う7148FPG(2021年9月期売上高14,924百万円)が日本型オペレーティング・リースを専業とする競合として挙げられる。その他にも大手金融機関参加でJOLを取り扱う競合企業は多い。

連結の範囲

連結子会社を24社、持分法適用関連会社を6社持つ。 主要な連結子会社には、オペレーティング・リース事業の航空機や環境エネルギー事業の太陽光発電設備の取得に関わるJPリースプロダクツ&サービシイズ株式会社や、メディア関連事業を担う株式会社日本證券新聞社が挙げられる。

強み・弱み

パーツアウト・コンバージョン事業で退役機や中古機の用いた収益化に成功しており、リース期間満了後の退役機を、パーツアウト事業にて解体し、部品を再販できる体制を構築している。主力のオペレーティング・リース事業で培った地方銀行や信用金庫、コンサルティング会社とのネットワークを利用した国内の中堅・中小企業への販売網も今後のその他事業の進展に活かせる強みの一つで、M&A関連サービスやプライベート・エクイティ投資事業を通した各種金融サービスの提供につなげている。懸念点は、オペレーティング・リース事業における保有資産価格の下落が挙げられる。新型コロナウイルス感染症の影響をうけた航空業界の不振により債権健全性の低下が懸念される。

KPI

①案件組成状況(下図参照)

2022年12月期第2四半期連結決算説明資料

②販売ネットワークの状況(下図参照)

2022年12月期第2四半期連結決算説明資料

業績

売上高は2020年12月期まで急ピッチに拡大してきたものの、2021年12月期は航空機リース需要の低迷を受けて前期比▲20.4%の減収となった。営業利益は2019年12月期以降減益が続き、2021年12月期は前期比▲46.2%の減益。過去最高益だった2018年12月期には58.6%あった営業利益率は26.7%に低下している。2022年12月期第2四半期末時点では、太陽光発電事業ファンドの大型案件成約により売上高は前期比+30.4%で推移している。フリーCFは2020年12月期以降プラスだが、営業CFの変動要因となる売上債権の変動が大きい自己資本比率は2021年12月期で40.8%。有利子負債の減少等により、2期連続上昇。

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