8698 マネックスグループの業績について考察してみた

8698 マネックスグループの業績について考察してみた

PERAGARUアナリスト

四半期業績推移随時更新中

(単位:百万円) 決算期 売上 営業利益 営業利益率
FY2022.Q3 2021.12 20,597 0 0%
FY2022.Q4 2022.03 19,092 0 0%
FY2023.Q1 2022.06 19,059 0 0%
FY2023.Q2 2022.09 19,965 0 0%
(単位:百万円) 決算期 売上 営業利益 営業利益率
FY2017.Q4 2017.03 12,358 0 0%
FY2018.Q1 2017.06 11,845 0 0%
FY2018.Q2 2017.09 12,763 0 0%
FY2018.Q3 2017.12 13,769 0 0%
FY2018.Q4 2018.03 15,258 0 0%
FY2019.Q1 2018.06 13,612 0 0%
FY2019.Q2 2018.09 12,788 0 0%
FY2019.Q3 2018.12 13,716 0 0%
FY2019.Q4 2019.03 12,059 0 0%
FY2020.Q1 2019.06 13,153 0 0%
FY2020.Q2 2019.09 12,881 0 0%
FY2020.Q3 2019.12 12,541 0 0%
FY2020.Q4 2020.03 14,651 0 0%
FY2021.Q1 2020.06 14,267 0 0%
FY2021.Q2 2020.09 15,050 0 0%
FY2021.Q3 2020.12 17,948 0 0%
FY2021.Q4 2021.03 30,640 0 0%
FY2022.Q1 2021.06 27,060 0 0%
FY2022.Q2 2021.09 22,034 0 0%
FY2022.Q3 2021.12 20,597 0 0%
FY2022.Q4 2022.03 19,092 0 0%
FY2023.Q1 2022.06 19,059 0 0%
FY2023.Q2 2022.09 19,965 0 0%

沿革

2004年8月、マネックス証券株式会社および日興ビーンズ証券株式会社の共同持株会社として、マネックス・ビーンズ・ホールディングス株式会社設立、同時に東証マザーズへ上場。2005年9月に東証一部に変更となった。2008年4月にトウキョウフォレックス株式会社を子会社化、FX事業を開始。同年7月に商号をマネックスグループ株式会社に変更。2018年4月コインチェック株式会社を子会社化し、暗号資産交換業にも進出。2022年4月市場区分見直しにより東証プライムへ移行。ネット証券、暗号資産、有価証券投資業等、グループ全体で各種金融サービスを展開している。

株主構成

有価証券報告書によると2022年3月末時点の筆頭株主は、業務提携契約を締結する8355静岡銀行で保有割合20.08%。日本マスタートラスト信託銀行の信託口が8.07%、同社代表取締役松本氏の資産管理会社とみられる株式会社松本が5.85%で続き、以降は保有割合5%未満で、国内銀行信託口、同社代表執行役社長の松本大氏、6098リクルートホールディングス、海外銀行が名を連ねる。尚、変更報告書によるとオアシスマネジメントカンパニーリミテッドの保有割合が5.08%と報告されている。外国人株式保有比率は20%以上30%未満

取締役会

取締役は10名(社内4名、社外6名)、うち監査委員は3名(全員社外)、監査委員会設置会社である。社内取締役はゴールドマンサックスや日本銀行等、国内外金融機関経験者および弁理士である。

代表執行役の経歴

代表執行役は2名。代表執行役社長チーフ・エグゼクティブ・オフィサーの松本大氏は1963年12月生まれ。東京大学卒業後、1987年4月ソロモン・ブラザーズ・アジア証券入社。ゴールドマンサックスでの勤務を経て、1999年4月同社の前身となる株式会社マネックスをソニーとの共同出資で設立、代表取締役に就任する。東京証券取引所、新生銀行、カカクコムなど社外で取締役を務めた後、2013年より同社代表執行役に就任。現在は子会社のコインチェック証券株式会社の取締役会長や、マネックス証券株式会社の会長も兼任する。
代表執行役Co-チーフ・エグゼクティブ・オフィサー兼チーフ・フィナンシャル・オフィサーの清明祐子氏は1977年9月生まれ。京都大学卒業後、2001年三和銀行(現三菱UFJ銀行)入行。株式会社MKSパートナーズを経て、2009年同社入社の後、WRハンブレクトジャパン株式会社(現マネックス証券株式会社)に出向。2016年6月には同社執行役に就任。マネックス証券株式会社では常務執行役員、専務執行役員等を歴任後、2019年4月より代表取締役社長を務めている。インターネット証券では初の女性社長。2020年1月より現職に就任。

報告セグメント

「日本」、「米国」、「アジア・パシフィック」、「クリプトアセット事業」および「投資事業」の5報告セグメントに大別される。2022年3月期第1四半期の営業収益27,060百万円の内部調整前の各割合は、日本28.4%、米国22.8%、アジア・パシフィック1.2%、クリプトアセット事業47.1%、投資事業0.5%営業利益は全体の約8割をクリプトアセット事業が創出したほか、日本が2割弱。米国は赤字となった。

事業モデル

日本セグメントは子会社マネックス証券でのブローカー業務が中心。主な顧客層は個人投資家を中心とした中長期の資産形成層。後述する在米子会社のトレードステーションに接続した米国株取引を強みとしているほか、他社に依存しない内製化されたシステムを持ちコスト面でも優位性を持つ。2021年3月期第1四半期は好調なFX収益や投資信託関連収益の増加を受け、日本株現物手数料改定による手数料収入減収をカバー、前年同期比でほぼ横ばい。

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米国セグメントは子会社トレードステーション社にてブローカー業務を行う。自社開発の取引プラットフォームの評価が高く、アクティブトレーダーを中心とした顧客層を形成、口座数、預かり資産を拡大している。2023年3月期第1四半期は、委託手数料が減少するものの、金利上昇により米ドル建て顧客預かり資産による金融収支が増加した。

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クリプトアセット事業は子会社コインチェックにて暗号資産交換業を展開している。ミレニアル世代を中心とした資産運用未経験層が主な顧客層で、BTCを含む暗号資産を取引できる販売所の売買価格スプレッドが主な収益源となっている。クリプトアセット事業の伸張により営業収益に占めるトレーディング損益と割合が増加(2021年3月期31.5%→2022年3月期34.2%)、受入手数料の割合が低下(同46.7%→42.1%)し、収益源の分散が図れてきた。しかし2023年3月期第1四半期は、取引量が減少により、営業収益は前年同期比▲75.2%と大きく落ち込んだ。

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アジアパシフィックセグメントは香港拠点のマネックスBoom証券と豪州拠点のマネックスオーストラリア証券で構成される。業歴浅く、業容の拡大、収益の安定化を目指す。投資事業は子会社を通じ、ベンチャー投資を行う。

競合他社

ネット証券では同社(2022年8月末預り資産6.1兆円、口座数2,172千口座)とともにSBI証券(2022年6月末23.0兆円、8,829千口座)、楽天証券(同16.5兆円、8,049千口座)、松井証券(同2.9兆円、1,407千口座)、auカブコム証券(同2.7兆円、1,447千口座)が5大証券として競合関係にある。暗号資産取引の競合としては、DMMBitcoin、GMOコイン、bitFlyerなどが挙げられる。

連結の範囲

持株会社である同社と連結子会社35社と持分法適用会社3社で構成される。主要な子会社としてネット証券のマネックス証券株式会社、投資運用業などを行うマネックス・アセットマネジメント株式会社、暗号資産交換業を行うコインチェック株式会社等が挙げられる。

強み・弱み

1人当たり預かり資産の額が他社比高位であることが強み。一方で売買手数料無料化など手数料競争が激化する中、営業収益に占める手数料の比率が高いことが弱みと同社は認識しており、強みである預り資産残高を活かした貸株サービスや投資信託等ストック型ビジネスへの収益構造転換を目指している。また暗号資産の取引拡大により事業ポートフォリオの分散が図れてきたが、暗号資産の取引ボリュームは市場ボラティリティによる変動が大きく、収益安定化が課題となる。

KPI

①マネックス証券預かり資産、口座数(6.1兆円、2,172千口座、2022年8月末。月次推移を同証券HPで確認可能)
②コインチェック預かり資産、口座数(233,357百万円、1,705千口座、2023年6月末)
③暗号資産取扱い通貨数、アプリダウンロード数

業績

2016年3月期から2020年3月期の営業収益は概ね50,000百万円台、税引前利益は変動大きく1,000百万円台~8,000百万円台だったが、以降は委託手数料の増加、暗号資産取引の活発化により増収、2022年3月期の営業収益は88,783百万円だった。税引前利益も2年連続で20,000百万円となった。営業CFの変動大きく、フリーCFは安定しない。自己資本比率は低下傾向で、2022年3月期は6.4%

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