8739 スパークス・グループの業績について考察してみた

8739 スパークス・グループの業績について考察してみた

PERAGARUアナリスト

沿革

1989年7月スパークス投資顧問株式会社として東京都にて創業。2000年3月スパークス投資顧問株式会社にて証券投資信託委託業の認可を取得。その後スパークス・アセット・マネジメント投信株式会社へ商号変更。2001年12月日本証券業協会に店頭登録。2005年8月運用資産規模1兆円を達成。2006年10月スパークス・グループ株式会社に商号変更。2019年3月東証一部へ変更。

株主構成

有価証券報告書によると2020年9月末時点の大株主は創業者であり代表取締役社長グループCEOの阿部修平氏で、保有比率は40.79%、同氏の資産管理会社株式会社阿部キャピタルが12.62%と併せて53.41%と過半数を保有。次いで個人投資家でサマンサタバサの大株主でもある清水優氏が5.17%。次点以降は機関投資家が中心。外国人株式保有比率は10%未満。

取締役会

取締役は6名(社内3、社外3)、社外3名は監査等委員。監査等委員会設置会社である。代表以外の社内取締役2名は、深見氏は野村證券、藤村氏は現在の日興アセットマネジメントの出身である。

代表取締役の経歴

代表取締役社長グループCEO阿部修平氏は1954年5月生まれ。1978年3月上智大学経済学部を卒業後、米国バブソン大学にてMBAを取得。1981年4月に株式会社野村総合研究所へ入所。1982年4月野村證券株式会社へ転籍。1985年4月アベ・キャピタル・リサーチ株式会社を設立。その後1989年6月にスパークス・グループを創業し、代表取締役に就任。創業時より、顧客にはヨーロッパの富裕層や、投資家として著名なジョージ・ソロス氏がいた

報告セグメント

「投信投資顧問事業」の単一セグメントである。

事業モデル

投資信託等の投資商品を、証券会社を通じて一般顧客に販売し、その残高から発生する残高報酬が同社の事業モデルである。また、運用を通じた投資家からの成功報酬も同社の収益源である。国内で販売する投資信託は、日本株式では中小型や大型株や中小型株、外国株式では韓国やアジア、中東にくくった商品などの株式組み入れ投資信託を23種類、スパークス・アセット・マネジメント株式会社で販売する。取扱販売会社は、楽天証券などのネット証券や、野村證券などの窓口販売網を有する伝統的証券会社など、商品毎に様々である。中でも「新・国際優良日本株ファンド」が代表的な商品で、大型株約20社前後に投資対象数を絞った運用を行う商品。40銘柄以上を組み入れる手法が一般的な投資信託において、20社と厳選した銘柄選択。同社が年間2000-3000社の企業訪問を繰り返す中で培った、リサーチ力が背景となっている。このほか、再生可能エネルギー発電事業のインフラ資産や不動産を投資対象とする投資、次世代の成長に資する投資としてベンチャー企業などへプライベート・エクイティ投資も行う。

競合他社

投信顧問事業では国内最大手である野村アセットマネジメントや大和アセットマネジメント、日興アセットマネジメント、アセットマネジメントOne等が競合先として挙げられる。

連結の範囲

当社は持株会社で、主要な子会社は投資信託の運用を担うスパークス・アセット・マネジメント株式会社。英国、韓国、香港、米国に資産運用業や投資アドバイザリー業の100%子会社を有する他、日本国内など10社の連結子会社を有する。持分法適用関連会社として量子コンピューティングシステム関連事業をおこなう株式会社シグマアリの議決権を49.7%有する。

強み・弱み

複数名のアナリストによる徹底した企業分析とそれに伴った運用が強み。相場の変動によって営業利益が増減してしまうことが弱み。残高に対する残高報酬や成功報酬が主たる収益源のため、相場の下落で運用資産額が目減りした場合に残高報酬や成功報酬が減少する構造

KPI

グループ収益の大半を占める投信・投資顧問料収入等のベースとなる運用資産残高が最も重要なKPIとなる
・運用資産残高 2021年2月末 14,831億円(前年同月末比+27.8%)
・残高報酬(手数料控除後)2021年3月期第3四半期 6,781百万円(前年同期比 +1.4%)

2021年3月期第3四半期決算説明資料

業績

営業収益は右肩上がりで成長しており、営業利益は相場変動に準じて増減があるが、2014年3月期に黒字化して以降は均して見れば上昇傾向にある。日銀やFRBを始めとした各国中央銀行の金融緩和策を背景とした株高により、資産残高や残高報酬、成功報酬が伸びていることに起因する。2021年3月期第3四半期は、営業収益10,253百万円(前年同期比+7.5%)、営業利益4,382百万円(前年同期比+28.3%)と、増収増益。営業CFはプラス、投資CFは恒常的にマイナスを継続。自己資本比率は60%台。