8704 トレイダーズホールディングスの業績について考察してみた

8704 トレイダーズホールディングスの業績について考察してみた

PERAGARU管理人

沿革

1999年11月一般投資家向けにインターネット等を通じた金融デリバティブ取引サービスを提供することを目的として、トレイダーズ証券株式会社を東京都に設立。2001年5月トウキョウフォレックストレイダーズ証券株式会社へ商号変更。2002年6月トレイダーズ証券株式会社へ商号変更。2005年4月大証ヘラクレス(現東証JASDAQ市場)に上場。2006年4月トレイダーズ証券分割準備会社を設立。2006年10月会社分割により、証券取引事業及び外国為替取引事業を子会社トレイダーズ証券分割準備株式会社(現トレイダーズ証券株式会社)へ承継。2006年10月トレイダーズホールディングス株式会社へ商号変更し、持株会社体制へ移行。2016年12月暗号資産(仮想通貨)交換業者等を営むみんなのビットコイン株式会社を設立。2018年10月子会社みんなのビットコイン株式会社の全株式を楽天カード株式会社に譲渡FXに強みを持つ金融商品取引業者

株主構成

有価証券報告書によると2021年9月末時点の大株主は、同社に対して資金支援を行なう創業家グループの株式会社Kパワーが12.02%、有限会社ジェイアンドアールが11.51%、金丸多賀氏が8.44%を保有。以下5%未満の保有で、同じく創業家グループである代表取締役会長兼社長の金丸貴行氏や貴多株式会社などが並ぶ。

取締役会

取締役は6名(社内3名、社外3名)、監査役は3名(社内1名、社外2名)、監査役会設置会社である。取締役の中川明氏はプロパー、新妻正幸氏はEY新日本有限責任監査法人の出身者。

代表取締役の経歴

代表取締役会長兼社長の金丸貴行氏は1928年10月生まれ。1967年10月に大和商品株式会社の代表取締役社長に就任している。尚、高校卒業後の経歴は開示が無い。2002年4月に同社の取締役へ就任し、2009年1月に代表取締役へ就任。2020年6月に現職へ就任。

報告セグメント

「金融商品取引事業」、「システム開発・システムコンサルティング事業」の2報告セグメントに大別される。2022年3月期第3四半期の営業収益5,016百万円の構成比は、金融商品取引業94%、システム開発・システムコンサルティング事業6%である。セグメント利益は、金融商品取引業1,353百万円、システム開発・システムコンサルティング事業441百万円であり、調整額を差し引いた営業利益は1,705百万円であった。

事業モデル

金融商品取引事業では、子会社の「トレイダーズ証券株式会社」が、外国為替証拠金取引サービス「みんなのFX」、「みんなのシストレ」、「LIGHT FX」、FXオプション取引サービス「みんなのオプション」を主力事業として展開する。インターネットによるリアルタイムの為替レート配信及び受注を行い、24時間(週末ニューヨークFX市場の終了時から翌週東京FX市場の開始時までを除く)取引可能な環境を提供する。トレイダーズ証券が行うFX証拠金取引は、主に当事者間の相対取引であり、顧客との取引により生じたポジション相当については適時、提携金融機関との間でカバー取引を行い、顧客との取引により生じる自己ポジションの為替変動リスクを回避している。
システム開発・システムコンサルティング事業は、主要な事業者であるNextop.Asiaの完全子会社である中国大連に拠点を置く「耐科斯托普軟件(大連)有限公司」及びベトナムハノイに拠点を置く「Nextop.Co.,Ltd.」を含め総勢155名の人員体制でシステム開発及びシステムの運用・保守を行う。
金融サービス分野では、情報技術の進歩により投資対象となる金融商品や投資手法の多様化・高度化が進み、世界的に大規模な金融緩和政策が続く状況下で、多額の投資資金が株式や暗号資産等のリスク資産に投下されている。FX取引業界においては、個人投資家を中心に資金の流入は継続し取引量も拡大しているが、競合他社とのスプレッド競争及びスワップポイント競争の激化により収益は圧迫され、顧客獲得のための広告宣伝費等の支出増加が避けられない厳しい状況が続いている。また、相場変動でFX取引高が膨らんでも、上位数社に取引シェアが集中する傾向が顕著となっているが、すべての店頭FX業者に対して決済リスクの管理強化のため、事業遂行上の財務の健全性を継続的に向上させることが求められているため、中位・下位に位置する店頭FX業者にとっては、とりわけ厳しい経営環境となっている。

競合他社

8732マネーパートナーズグループ(直近決算期営業収益45億円)、7338インヴァスト(直近決算期売上高43億円)などのFXに強みを持つ金融商品取引業者が競合として挙げられる。

連結の範囲

同社グループは、同社、子会社7社(連結子会社6社、非連結子会社1社)及び関連会社2社で構成され、金融商品取引、システム開発・システムコンサルティング事業を行う。

強み・弱み

自社グループ内にシステム事業会社を有する点を強みとする。FX取引事業は、競合する事業者が多数参入しており、常に取引スプレッドの縮小及びスワップポイントの付与率向上を競っている点が弱みとして挙げられる。

KPI

主要事業のFX事業における口座数や預かり資産がKPIと想定される。

同社HP HOME > 決算・財務情報 > 月次業績推移(トレイダーズ証券)

業績

2017年3月期から2021年3月期までの5期をみると、営業収益は2,941百万円から6,856百万円、経常利益(又は損失)は▲1,487百万円から2,272百万円と増収増益。自社システムを稼働させ、高い安定性と企画開発スピードの早期化、システム関連の低コスト化を実現したことで競争力が高まったとみられる。営業CFは2020年3月期よりプラス、投資CFは恒常的にマイナス。2022年3月期第2四半期の自己資本比率は10.8%。

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