8214 AOKIホールディングスの業績について考察してみた

8214 AOKIホールディングスの業績について考察してみた

PERAGARUアナリスト

沿革

現会長の青木拡憲氏が1958年より個人営業で紳士服の販売を開始。1965年7月株式会社洋服の青木を設立。 1976年8月アオキファッション販売株式会社を設立し、株式会社アニヴェルセルHOLDINGSより7店舗を引き継ぎ、紳士服及び服飾品の販売を開始、1979年に郊外型標準店舗第1号店長野南高田店を開設しチェーン展開を本格化。1985年9月 株式会社アオキインターナショナルに商号変更。1987年4月日本証券業協会に店頭売買銘柄として登録、株式を公開。1989年5月東証二部へ上場。1991年9月東証一部へ上場。1992年2月大証一部へ上場。1998年11月新業態として結婚式場併設の複合施設「アニヴェルセル表参道」を開設。2000年11月メンズ事業の次世代型ニュー・スーツショップ「スーツダイレクト」を開設、後に「ORIHICA(オリヒカ)」へ進化。2006年4月株式会社AOKIホールディングスに商号変更。紳士服で業界2番手のファッション事業を中心に、アニヴェルセル・ブライダル事業、エンターテイメント事業、不動産賃貸事業などを営む。

株主構成

有価証券報告書によると2021年3月末時点の筆頭株主は、株式会社アニヴェルセルHOLDINGSで39.40%を保有。以下、青木家の資産管理会社とみられる株式会社トレイデアーリが5.07%を保有するほか、代表取締役会長の青木拡憲氏、代表取締役副会長の青木寶久氏、代表取締役社長の青木彰宏氏、常務取締役の青木柾允氏、AOKIホールディングス従業員持株会、AOKIホールディングス取引先持株会、信託銀行などが並ぶ。外国人株式保有比率は10%以上20%未満。

取締役会

取締役は14名(社内11名、社外3名)、監査役は4名(社内2名、社外2名)、監査役会設置会社である。代表権を持たない社内取締役8名は、プロパーが4名、株式会社トリイ(2003年8月に子会社化しその後吸収合併した紳士服チェーン)の出身者が2名、株式会社横浜銀行の出身者が1名、株式会社すかいらーく(現株式会社すかいらーくホールディングス)や日本マクドナルド株式会社(現日本マクドナルドホールディングス)の出身者が1名。

代表取締役の経歴

代表取締役会長の青木拡憲氏は1938年9月生まれ。日本大学を卒業後、洋服の青木に従事。1976年8月アオキファッション販売株式会社(現 同社)を設立し、代表取締役社長へ就任。2010年6月より現職へ就任。株式会社アニヴェルセルHOLDINGSの代表取締役副会長も兼任。
代表取締役副会長の青木寶久氏は1946年1月生まれ。高校を卒業後、洋服の青木を創業。1976年8月に同社を設立し、常務取締役へ就任。その後株式会社アニヴェルセルHOLDINGSの代表取締役社長も務め、2010年6月より現職へ就任。株式会社アニヴェルセルHOLDINGSの代表取締役会長も兼任。
代表取締役社長の青木彰宏氏は1970年5月生まれ。成城大学卒業後、同社へ入社。2003年5月にオリヒカ事業を創設し、2008年4月に株式会社オリヒカの代表取締役社長へ就任2010年6月より現職へ就任。株式会社アニヴェルセルHOLDINGSの取締役副社長や株式会社AOKIの代表取締役会長も兼任。

報告セグメント

「ファッション事業」、「アニヴェルセル・ブライダル事業」、「エンターテイメント事業」、「不動産賃貸事業」の4報告セグメント及び報告セグメントに含まれない事業セグメントである「その他」に大別される。2022年3月期第1四半期の売上高32,905百万円の構成比は、ファッション事業52.8%、アニヴェルセル・ブライダル事業7.4%、エンターテイメント事業38.8%、不動産賃貸事業0.9%、その他0.1%。セグメント利益(又は損失)は、ファッション事業▲1,169百万円、アニヴェルセル・ブライダル事業97百万円、エンターテイメント事業▲553百万円、不動産賃貸事業248百万円、その他10百万円であり、調整額を差し引くと営業損失は▲1,457百万円であった。

2022年3月期第1四半期 決算説明会資料

事業モデル

ファッション事業は、主に郊外のロードサイドにチェーンストア方式で紳士服、婦人服及び服飾品並びにファッション商品を販売する小売専門店「AOKI」、また、ショッピングセンターを中心に20代から40代のメンズ及びレディースをターゲットに、ビジネス&ビジカジの新たなスタイリングを提案する「ORIHICA」を展開している。ファッション事業では、カジュアル化等によるビジネススタイルの変化やコロナ禍における新生活様式等が急速に進んでいるとみられ、特にスーツの販売着数は年々減少傾向となっている。
アニヴェルセル・ブライダル事業は、結婚式を通じて感動とうっとりするサービスを提供するゲストハウススタイルの挙式披露宴施設を展開している。また、アニヴェルセル表参道は、記念日をコンセプトに誕生しチャペルやパーティースペースのほか、パリスタイルのカフェを併設している。アニヴェセル・ブライダル事業における市場は、婚姻組数が減少傾向にあるなかで、コロナ禍における挙式スタイルの急速な変化による挙式・披露宴の多様化や少人数化が進行しているとみられる。
エンターテイメント事業は、「オンを楽しむ、オフを楽しむ、みんなの生きがいでありたい」をコンセプトに、リゾートアイランドのバリ島をイメージし、時代にあった空間を提供する複合カフェ「快活CLUB」及び24時間型フィットネスジム「FiT24」並びに南仏にある地上の楽園と呼ばれるコート・ダジュールをテーマに、カラオケルーム「コート・ダジュール」等を運営している。 エンターテイメント事業の複合カフェ及びカラオケの市場は、近年横這いから縮小傾向、フィットネスは健康志向の強まり等により拡大傾向となっている。 不動産賃貸事業は、主にグループの閉店店舗をグループ内及び外部へ賃貸すること並びに各事業だけで使用することが難しい大型物件を同社で賃借し、グループ内外へ賃貸する事業等を行っている。多店舗展開におけるスクラップ後の有効活用等も含め、一定の需要を見込んでいるという。 その他の事業は、有価証券の保有、損害保険の代理事業等を行っている。

競合他社

(直近決算期売上高382億円)、7494コナカ(直近決算期売上高478億円)、8219青山商事(直近決算期売上高1,614億円)などが競合として挙げられる。

連結の範囲

同社グループは、同社、連結子会社3社、非連結子会社2社、持分法非適用関連会社3社及びその他の関係会社1社で構成され、ファッション事業、アニヴェルセル・ブライダル事業、エンターテイメント事業及び不動産賃貸事業を主な内容として事業活動を展開している。

強み・弱み

これまで培ってきたメンズ市場のブランド力とチェーンストア展開のノウハウを持つ点が強み。接客技術や人材教育にも強みも持つ。コロナ以前から、緩やかなビジネスウェアのカジュアル化、カラオケボックス需要の減少など、人口減少、少子高齢化などの社会背景に事業環境は厳しい状況にあったが、働き方の変革や挙式披露宴スタイルの急激な変化、カラオケを中心としたエンターテイメント事業の市場環境や顧客志向の変化等、コロナウイルス感染症拡大が業績に大きな影響を与えており、現在取り組んでいる事業基盤の再構築が課題である。

2022年3月期第1四半期 決算説明会資料

KPI

①出退店舗数
②既存店増収率、客数・客単価の増加率
③スーツの販売着数と販売単価
④商品別売上状況

業績

2015年3月期以降、売上高は微増も減益が続き、2018年3月期に既存店の活性化により4期ぶりの増収増益を達成するも2019年3月期は再びカラオケ事業・ファッション事業の既存店減少やブライダル施工数の減少により減収減益。その後はコロナウイルス感染症拡大の影響を大きく受けて、売上高は2019年3月期の193,918百万円から143,169百万円へ、経常利益(又は損失)は11,890百万円から▲6,606百万円へと大幅減収、赤字転落。営業CFは恒常的にプラス、投資CFは恒常的にマイナス。2022年3月期第1四半期の自己資本比率は53.1%。