【上場廃止】7577 HAPiNSの業績について考察してみた

【上場廃止】7577 HAPiNSの業績について考察してみた

PERAGARUアナリスト

沿革

1969年7月輸入雑貨販売会社として株式会社パスポートを東京都に設立。1997年12月日本証券業協会に店頭登録(現・JASDAQ市場上場)。2016年5月健康コーポレーション(現RIZAPグループ株式会社)による第三者割当増資により、健康コーポレーションの子会社となる。2018年8月株式会社HAPiNSへ商号変更。ショッピングモール等を中心に約150店舗展開し、『HAPiNS』『PASSPORT』の2ブランドを中心に主に女性向けにリビンググッズ、ライフファビリックス、バラエティグッズなどを販売する。経営状況の悪化が続き、疑義注記銘柄、経営再建中だった。2021年4月RIZAPグループ株式会社の連結子会社でとして、株式会社ワンダーコーポレーション、株式会社HAPiNSの3社が経営統合し、上場廃止。3社は株式移転方式により、共同持ち株会社「7697REXT」を設立。なお、7697REXTも2022年3月に上場廃止となった。7697REXTについては下記リンクご参照。
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株主構成

有価証券報告書によると2020年9月末日時点の大株主は、親会社のRIZAPグループ株式会社が筆頭株主で70.3%、次いで株式会社パスポートライフで6.7%、このほかにも個人投資家の保有が多い。

取締役会

取締役は7名(社内5名、社外2名)、社内1名と社外2名は監査等委員、監査等委員会設置会社である。代表取締役社長以外の社内取締役4名はいずれも中途入社で、経歴や入社時期は様々。尚、監査等委員の村瀬功氏は親会社であるRIZAPグループで社長室室長補佐も兼任

代表取締役の経歴

代表取締役社長の拓殖圭介氏は1975年10月生まれ。1998年4月に入社しておりプロパー出身者とみられる。その後、2016年7月に商品部長、2017年5月に営業本部長を経て、2017年6月現職へ就任。

報告セグメント

「インテリア雑貨販売事業」の単一セグメント。2020年3月期の売上高8,324百万円の構成比はリビンググッズが324百万で3.8%、ダイニンググッズが784百万で9.4%、ライフファブリックスが4,598百万で55.2%、バラエティグッズが2,474百万で29.7%を占める。

事業モデル

駅ビル・ショッピングセンターを中心としたテナント出店及び路面店を展開し、インテリア雑貨、生活雑貨を中心に各種雑貨商品を直営店舗で販売する小売専門店及び同社とフランチャイジー3社の加盟店に、同社商品を卸売りするフランチャイズ事業を展開。フランチャイズ事業のロイヤリティは店舗売上金額の3~4.5%。150店舗のブランド内訳は店舗数の太宗を占めオンラインショップも展開する『HAPiNS』、11店舗を展開する『PASSPORT』、2店舗を展開する『bao-bab.fleur』の3つ。ブランド毎に異なるコンセプトを持つが、いずれも女性向けの各種雑貨を取り扱う。粗利率の改善のため、取扱商品数の絞り込みや商品構成の見直しを進めている
取扱商品は中国、インド、台湾などの諸外国での生産品が多く、直輸入品については米ドル建て決済、国内商社経由の商品は円建て決済。支払債務の相手先は国内のファンシーグッズメーカーや輸入衣料販売事業者などが複数並び、期によっても先柄は異なる。企業間の業態を超えた販売競争の激化、慢性的な労働力不足、新型コロナウイルス感染拡大による影響を受け厳しい市場環境に置かれている。

競合他社

女性向けのファンシーグッズを販売する店は多く、アパレル事業者の雑貨販売への展開も多く、複数の競合が存在する。顧客層など完全には一致しないが、上場企業では2769ヴィレッジヴァンガードコーポレーション(2020年5月期売上高29百万円)、古物店を展開する2652まんだらけ(2020年9月期売上高8,974百万円)などが競合候補。

連結の範囲

同社はRIZAPグループ株式会社の連結子会社であり、RIZAPグループ株式会社の出資、経営指導、事業活動の管理を受ける。子会社はなく、連結財務諸表を作成していない。

強み・弱み

北海道から鹿児島県まで日本の主要なショッピングモールやショッピングセンターに150店舗を展開しており『HAPiNS』のブランド認知度が相応に高いとみられることは強み。一方で、テナント入居している商業施設の集客力に業績が左右される傾向にあり、競合商業施設の出店や好立地の獲得競争は懸念点。なお、過去5期中4期が最終赤字で、2020年3月期は経常利益も赤字と、事業活動を継続するとの前提に重要な疑義を生じさせるような事象が存在している。

KPI

コロナ禍もあり、非対面型の販売機会の拡大に注力しており、EC売上高や越境ECの動向はKPIとなり得る。また、キャラクター「Fuku Fuku Nyanko」をSNSでマーケティングし関連アイテムの売上高拡大を図っている
EC売上高:2021年3月期第2四半期 前年同期比522.1%(前期比+50百万円)
②働き方改革推進による経費削減(旅費交通費):2021年3月期見込前期比▲31.7%(前期比▲14百万円)
③「Fuku Fuku Nyanko」売上高 2021年3月期(見込)2,405百万円(前期比1.53倍
④「Fuku Fuku Nyanko」 Twitter フォローワー数 58,871(2020年11月4日時点)
⑤「Fuku Fuku Nyanko」 Instagram フォローワー数 3,417(2020年11月4日時点)

業績

過去5~10年程度の経営状況を見ると、売上高は減少が続き約10年間で半減。営業利益は2018年3月期からの3期間はプラスを確保、それ以前は赤字の年度も散見された。営業CFはプラスの期とマイナスの期が混在、投資CFはマイナスか数百万円のプラス、財務CFは期により安定しない。自己資本比率は10%前後で推移しており経営状況・財務体質の改善を要す。

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