3097 物語コーポレーションの業績について考察してみた

四半期業績推移随時更新中

沿革

1949年12月おでん屋｢酒房源氏｣を創業、1969年9月株式会社げんじとして法人化。1997年6月株式会社物語コーポレーションに商号変更。2001年6月｢丸源ラーメン｣1号店を開店。2007年3月｢焼肉きんぐ｣1号店を開店。2008年3月東証ジャスダック上場、2010年6月東証二部、2011年6月東証一部に変更。2022年4月東証の市場区分見直しに伴いプライム市場に移行。中部地盤、｢焼肉きんぐ｣が主力の外食企業。

代表取締役の経歴

代表取締役は3名。代表取締役会長の芝宮良之氏は1954年3月生まれ。学歴は不明。株式会社デニーズジャパンを経て、2006年10月同社に入社、主に立地開発の要職を担う。2020年7月より代表取締役を務める。
代表取締役社長の加藤央之氏は1986年4月生まれ。神奈川大学を卒業後、2009年4月同社に入社。お好み焼き事業部事業部長や業態開発本部本部長、副社長執行役員などの要職を歴任後、2020年9月から代表取締役を務める。
代表取締役専務執行役員の岡田雅道氏は1977年11月生まれ。学歴は不明。2001年11月同社に入社し、主に専門店事業部にて要職を務める。2020年7月より代表取締役を務める。

報告セグメント

2023年12月期　参照日時：2023/12/31

同社の事業は｢飲食店事業｣の単一セグメント。決算説明資料にて部門別の売上が下記の通り開示されており、焼肉部門が全体売上高のおよそ5割を占めている。

事業モデル

同社は直営およびフランチャイズによる外食事業を展開している。フランチャイズ加盟企業からは売上歩合方式のロイヤルティ・加盟金・業務受託料等を徴収する。同社は国内にて主に郊外型大型店を展開、子会社では中国にて飲食店の運営を行っている。
主力の焼肉部門では｢焼肉きんぐ｣をブランド展開。テーブルオーダー形式の食べ放題形のスタイルを特徴としている。
ラーメン部門では看板商品の肉そばのほか、サイドメニューを充実させた郊外大型店の｢丸源ラーメン｣や｢二代目丸源｣、地域密着型の小規模店｢熟成醤油ラーメンきゃべとん｣を展開する。
その他に単品メニューと食べ放題コースから選べるお好み焼きの｢お好み焼き本舗｣や、テーブルオーダー形式の寿司としゃぶしゃぶ食べ放題店｢寿司・しゃぶしゃぶゆず庵｣などを展開している。2023年3月末時点の店舗展開状況は下図の通り。

外食業界は新型コロナウイルス感染症に係る行動制限が緩和されてきたことから回復基調が続いているが、原材料価格や光熱費、人件費の高騰および急激な物価上昇から消費者の節約志向が高まっていることなどを受け、厳しい経営環境にある。同社はIT化への取り組みを推進し、対応を図っている。

競合他社

• 2753 あみやき亭（24年3月期売上高33,267百万円）
• 7562 安楽亭（23年3月期売上高28,566百万円）
• 7616 コロワイド（23年3月期売上高220,830百万円）

強み・弱み

同社は自身の強みを開発力と人材力としている。参入障壁が低く、競争が激しい外食業界において陳腐化を避けるため、味やメニューの見直しや新業態開発などに腐心している。リスクとしては、中長期的に国内市場規模は縮小傾向にあることや原材料の価格高騰などが挙げられる。

KPI

各部門別の客数および客単価、また店舗の出退店動向などがKPIになると考えられる。下図は焼肉部門の売上高、客数、客単価である。