3179 シュッピンの業績について考察してみた

PERAGARUアナリスト

沿革

1994年8月株式会社マップグループにおいて、専門店屋号「Map Camera」としてカメラ事業を開始。2005年8月にシュッピン株式会社を設立し、同年12月にカメラ事業EC部門を同社に譲渡。2006年2月にはカメラ事業店舗営業部門を同社に営業譲渡。2012年12月東証マザーズへ上場。2015年12月東証一部へ変更。カメラ、時計、筆記具、自転車の4つのカテゴリーで一般顧客から買取りした中古品とメーカーや問屋から仕入れた新品をECサイトを中心に一般顧客へ販売する。

株主構成

有価証券報告書によると2020年9月末時点の筆頭株主は、取締役会長の鈴木慶氏で15.56%を保有。そのほかは、株式会社マップグループが4.49%を保有するほかは全て国内外の信託銀行等の信託口が並ぶ。ホームページによると外国人株式保有比率は30.48%。

取締役会

取締役は8名(社内5名、社外3名)、監査役は3名(内2名は社外、1名は常勤)、監査役会設置会社である。社内取締役のうち、上席執行役員CIOの澤田龍志氏は日本アジア投資株式会社の出身で在籍中に同社の取締役へ就任し、日本アジア投資へ戻った後、再度2013年から同社の取締役へ就任。上席執行役員CFOの辻本氏は株式会社キーエンス出身で他2社を経て2012年より同社へ入社。もう1名はマップグループのプロパー出身者

代表取締役の経歴

代表取締役社長 社長執行役員CEOの小野尚彦氏は1973年11月生まれ。2000年1月株式会社マップグループ入社、2006年3月に同社入社。その後同社EC営業部長などを経て2016年3月に同社代表取締役社長に就任。
尚、代表権を持たない取締役会長の鈴木慶は1959年11月生まれ。株式会社ソフマップの代表取締役社長を務めた後に複数社での代表を経て、2005年8月に同社を設立し代表取締役社長に就任。2012年8月より現任で株式会社マップグループの取締役に就任しており、2016年3月から会長職へ退き、2018年4月から代表権はない

報告セグメント

「カメラ事業」、「時計事業」、「筆記具事業」、「自転車事業」の4報告セグメントに大別され、2021年3月期第3四半期の売上高24,072百万円の構成比はカメラ事業72.7%、時計事業23.2%、筆記具事業1.4%、自転車事業2.7%である。営業利益1,166百万円は、カメラ事業で9割以上を稼ぎ、次いで時計事業、自転車事業、筆記具事業は▲19百万円と赤字である。

事業モデル

商材別で異なる屋号を付し、実店舗は各1店舗のみ運営。リアル店舗での接客によるスタッフの専門性向上やノウハウをECサイトに活かし、ECとリアルの相乗効果も発揮。また、販売から買取までのサイクルが構築されており、利用者が引取りを前提に購入するという専門店ならではの好循環を持つ。
カメラ事業は『Map Camera』の屋号でデジタルカメラ、フィルムカメラ、交換レンズ、周辺機器等の中古及び新品の販売を行う。ライカやローライなどの愛好家から需要のあるブランド品を中心に扱う。カメラ事業はECと店舗の両チャネルを持つが、2021年3月期第3四半期はECでの売上高が86.4%太宗を占める。また店舗売上高は新型コロナウイルスの影響による臨時休業などの影響もあり前年同期比で▲51.2%48.8%の水準まで落ち込んでいるが、EC売上高は同+18.4%と伸長している。
時計事業は『GMT』の屋号で中古及び新品の腕時計を販売する。売上高に占めるEC比率は47.6%で、前年同期比+4.3%と堅調に推移している。
筆記具事業は『KINGDOM NOTE』の屋号でブランド中古及び新品の万年筆、文具、革小物等の販売を行う。
自転車事業は『CROWN GEARS』の屋号で自転車車体、フレーム、パーツ、小物類等の中古及び新品商品の販売を行う。

競合他社

インターネットでの新古品販売モールの観点からはZOZOTOWNを運営する3092 ZOZO(2020年3月期売上高1,255億円)や、中古ブランド品の多店舗販売の観点では2780コメ兵ホールディングス(同575億円) などが考えられる。

連結の範囲

連結の対象となる親会社・子会社を持たない。

強み・弱み

ECに重点を置くことによるリーチの広さと、各種メディアを積極活用することで愛好家だけでなく売買を目的としない層までも見込み客として取り込む環境を整えていることが強み。一方で、メルカリなどのフリマアプリの普及により、同社の取扱商品もそれらを通じて売買する層が拡大していることは懸念点。取扱商品が限られる同社の成長性は、それらアイテムの成長性に左右される点も課題である。

KPI

2021年3月期第2四半期決算説明会資料で開示されたKPIの実績は下記。
①WEB会員数 484,121人(前年同期比+12.1%
②WEB会員のアクティブ率4.79%で過去最高

業績

2016年3月期から2020年3月期までの4年間の経営状況を見ると、売上高は2019年3月期まで前期比+10~20%の高い成長率で推移してきたが、2020年3月期は微増に留まり、4年間で1.5倍。経常利益は4年間で2.1倍となった。自己資本比率は46~50%程度の水準を維持。恒常的に営業CFはプラス、投資CFはマイナス。