2121 MIXIの業績について考察してみた

2121 MIXIの業績について考察してみた

PERAGARUアナリスト

四半期業績推移随時更新中

(単位:百万円) 決算期 売上 営業利益 営業利益率
FY2023.Q4 2023.03 42,065 5,747 13.66%
FY2024.Q1 2023.06 29,207 2,245 7.69%
FY2024.Q2 2023.09 34,761 1,566 4.51%
FY2024.Q3 2023.12 41,241 6,664 16.16%
(単位:百万円) 決算期 売上 営業利益 営業利益率
FY2017.Q4 2017.03 64,171 32,497 50.64%
FY2018.Q1 2017.06 48,229 20,209 41.9%
FY2018.Q2 2017.09 45,027 16,700 37.09%
FY2018.Q3 2017.12 42,180 10,949 25.96%
FY2018.Q4 2018.03 53,658 24,501 45.66%
FY2019.Q1 2018.06 34,561 11,029 31.91%
FY2019.Q2 2018.09 36,483 9,694 26.57%
FY2019.Q3 2018.12 34,939 6,176 17.68%
FY2019.Q4 2019.03 38,049 14,134 37.15%
FY2020.Q1 2019.06 20,780 1,591 7.66%
FY2020.Q2 2019.09 26,055 2,343 8.99%
FY2020.Q3 2019.12 25,529 -879 -3.44%
FY2020.Q4 2020.03 39,807 14,092 35.4%
FY2021.Q1 2020.06 29,360 7,460 25.41%
FY2021.Q2 2020.09 29,392 6,590 22.42%
FY2021.Q3 2020.12 28,985 1,411 4.87%
FY2021.Q4 2021.03 31,582 7,467 23.64%
FY2022.Q1 2021.06 28,529 6,015 21.08%
FY2022.Q2 2021.09 23,058 1,367 5.93%
FY2022.Q3 2021.12 29,502 1,861 6.31%
FY2022.Q4 2022.03 37,010 6,826 18.44%
FY2023.Q1 2022.06 31,022 5,557 17.91%
FY2023.Q2 2022.09 34,712 5,692 16.4%
FY2023.Q3 2022.12 39,068 7,824 20.03%
FY2023.Q4 2023.03 42,065 5,747 13.66%
FY2024.Q1 2023.06 29,207 2,245 7.69%
FY2024.Q2 2023.09 34,761 1,566 4.51%
FY2024.Q3 2023.12 41,241 6,664 16.16%

沿革

1999年6月、Web系求人情報サイト「Find Job!」運営のため、東京都に有限会社イー・マーキュリーを設立し、翌2000年に株式会社へ組織変更。
2004年2月、SNSサイト「mixi」の運営を開始。2006年2月に株式会社ミクシィへと商号変更、同年9月に東証マザーズに上場した。
2013年10月、スマートフォン向けゲーム「モンスターストライク」の提供を開始。
2019年には競輪車券のインターネット投票サービスを提供する株式会社チャリ・ロトと、プロバスケットボールチーム「千葉ジェッツ」を運営する株式会社千葉ジェッツふなばし競馬総合情報メディア「netkeiba.com」を運営する株式会社ネットドリーマーズの3社を子会社化した。
2020年6月に東証一部へ市場変更。2022年4月、東証の市場区分見直しによりプライム市場へ移行。同年10月に現社名へと変更した。
スマートフォン向けゲームを中心に、プロスポーツチームや公営競技などスポーツ領域にも事業を展開している。

代表取締役の経歴

代表取締役社長の木村弘毅氏は1975年12月生まれ。東京都立大学を中退後、電気設備会社、携帯コンテンツ会社等を経て2008年6月に当社へ入社。ゲーム事業部で数々のゲームの運用コンサルティングを担い、モンスターストライクプロジェクトを立ち上げた。
2015年6月に取締役に就任。2018年より代表取締役社長を務める。

報告セグメント

4つのセグメントが設定され「デジタルエンターテインメント事業」、「スポーツ事業」、「ライフスタイル事業」、「投資事業」に分かれている。

事業モデル

デジタルエンターテインメント事業では「モンスターストライク」をはじめスマートフォン向けゲームを提供。ユーザーからの有料サービス利用料をおもな収益源とする。
スポーツ事業ではプロスポーツチームの経営や公営競技関連事業への投資を手がけ、興行収入ならびに公営競技の投票券等の販売委託料が収益源である。
次にライフスタイル事業では家族向け写真・動画共有アプリ「みてね」などインターネットサービスを運営し、ユーザーの有料サービス利用料や企業からの広告料を収益源とする。
最後に同社は投資事業としてスタートアップやベンチャー企業への出資をおこなっており、投資先企業からの配当等が収益となる。
2022年時点で世界のモバイルゲームコンテンツ市場は8兆9,000億円ほどの規模であり、そのうちアジアが5兆円と全体の5割以上を占める。COVID-19のパンデミックが収束をみせるなか、同市場はゆるやかに成長していくと考えられる。

競合他社

スマートフォン向けゲームの開発運営を主力とする企業としては3765ガンホー・オンライン・エンターテイメント2432ディー・エヌ・エー3632グリーなどが挙げられる。

強み・弱み

数ある競合のなかで「コミュニケーション」に焦点を当てて他社との差別化をおこなっている点である。SNSの先駆けとして「mixi」をいちはやくリリースし、その後も複数人数が対面で楽しめるゲーム「モンスターストライク」などを提供してきた。現在はスポーツ領域や公営競技関連にも事業を展開し、他社とは異なる分野への事業進出・展開を図る。
懸念材料としては同社売上高の「モンスターストライク」への一極集中があげられる。具体的な金額は公表されていないが、2022年の「モンスターストライク」売上高は933億円程度(ファミ通モバイルゲーム白書)と推定されており、2023年3月期売上高の63.5%を占める。

KPI

同社は2023年3月期より経営理念体系の再定義をおこなっており、2024年3月期からはソーシャルベッティング、みてね、モンスト経済圏の3事業に注力すると発表されている。
そこで①公営競技事業の売上高②「みてね」ユーザー数③デジタルエンターテインメント事業の売上高はKPIとなりうる。
①公営競技事業の売上高(チャリロト+TIPSTARの売上高):2024年3月期第1四半期で前年同期比+12.5%

FY2024 Q1 決算説明資料

②「みてね」ユーザー数:2023年5月に1,800万人を突破

FY2024 Q1 決算説明資料

③デジタルエンターテインメント事業の売上高:2024年3月期第1四半期18,847百万円(前年同期比▲16.2%)

業績

2019年3月期から2023年3月期まで過去5年分の業績をみると、売上高は144,032百万円から146,867百万円へと+1.9%。2020年3月期を底に徐々に回復し、2023年3月期には2019年3月期を上回る結果となった。
経常利益は41,120百万円から18,250百万円へ▲55.6%。「モンスターストライク」の売上減や、コロナ禍でスポーツの試合・リーグが中止になったことが要因とみられる。

2121 MIXI
のオルタナティブデータあります

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