9715 トランス・コスモスの業績について考察してみた

9715 トランス・コスモスの業績について考察してみた

PERAGARUアナリスト

四半期業績推移随時更新中

(単位:百万円) 決算期 売上 営業利益 営業利益率
FY2023.Q2 2022.09 90,134 4,771 5.29%
FY2023.Q3 2022.12 92,647 4,540 4.9%
FY2023.Q4 2023.03 97,793 6,055 6.19%
FY2024.Q1 2023.06 88,947 2,222 2.5%
(単位:百万円) 決算期 売上 営業利益 営業利益率
FY2017.Q4 2017.03 64,868 2,164 3.34%
FY2018.Q1 2017.06 61,898 440 0.71%
FY2018.Q2 2017.09 64,742 1,401 2.16%
FY2018.Q3 2017.12 68,208 2,415 3.54%
FY2018.Q4 2018.03 71,797 1,836 2.56%
FY2019.Q1 2018.06 67,083 -4 -0.01%
FY2019.Q2 2018.09 70,606 1,604 2.27%
FY2019.Q3 2018.12 70,957 1,292 1.82%
FY2019.Q4 2019.03 76,050 2,463 3.24%
FY2020.Q1 2019.06 73,295 1,367 1.87%
FY2020.Q2 2019.09 78,650 3,202 4.07%
FY2020.Q3 2019.12 78,147 3,225 4.13%
FY2020.Q4 2020.03 81,779 2,895 3.54%
FY2021.Q1 2020.06 78,485 3,342 4.26%
FY2021.Q2 2020.09 85,249 5,143 6.03%
FY2021.Q3 2020.12 83,163 4,738 5.7%
FY2021.Q4 2021.03 89,508 4,529 5.06%
FY2022.Q1 2021.06 82,038 5,692 6.94%
FY2022.Q2 2021.09 86,050 5,075 5.9%
FY2022.Q3 2021.12 90,144 8,389 9.31%
FY2022.Q4 2022.03 95,853 6,690 6.98%
FY2023.Q1 2022.06 93,256 7,924 8.5%
FY2023.Q2 2022.09 90,134 4,771 5.29%
FY2023.Q3 2022.12 92,647 4,540 4.9%
FY2023.Q4 2023.03 97,793 6,055 6.19%
FY2024.Q1 2023.06 88,947 2,222 2.5%

沿革

1985年6月トランス・コスモス株式会社設立。データエントリー専門会社の丸栄計算センター(1966年6月設立)から営業を譲り受け、またそのグループ会社を吸収合併し業容拡大する。1992年10月東証二部上場、1997年9月東証一部に変更。2001年9月現在連結子会社となっている4308Jストリームが東証マザーズ上場。2022年4月東証の市場区分見直しに伴いプライム市場へ移行。アウトソーシングビジネスの大手

代表取締役の経歴

代表取締役は4名。代表取締役会長の奥田昌孝氏は1967年3月生まれ。創業者の長男である。1988年4月同社に入社。2002年9月より代表取締役を務める
代表取締役共同社長の牟田正明氏は1965年2月生まれ。九州大学を卒業後、1989年4月株式会社リクルートに入社。複数社を経て、2003年6月取締役として同社に入社。2022年6月より代表取締役を務める
代表取締役共同社長の神谷健志氏は1973年8月生まれ。東京大学を卒業後、1998年4月9432日本電信電話に入社。コンサルティングファームを経て、2015年10月常務執行役員経営戦略本部長として同社に入社。2022年6月より代表取締役を務める
代表取締役副社長執行役員の高野雅年氏は1965年8月生まれ。1986年3月同社に入社。2022年6月より代表取締役を務める

報告セグメント

同社の事業は「単体サービス」、「国内関係会社」および「海外関係会社」の3報告セグメントで構成される。数の通り、「単体サービス」の構成比が売上高、利益ともに6~7割に達する。

2023年3月期本決算説明会

事業モデル

同社が展開するアウトソーシング事業を「単体サービス」、国内グループ会社が展開するアウトソーシング事業を「国内関係会社」、海外グループ会社が展開するアウトソーシング事業を「海外関係会社」として報告セグメントを分別している。同社が展開するアウトソーシング業務はCXサービス、BPOサービス、グローバルサービスに大別される
CXサービスではアジア最大規模の3,000名体制で、WEBプロモーションからWEBサイト構築・運用・分析までトータルで支援を行うデジタルマーケティングサービスや、EC事業に必要な各種機能をワンストップで提供するECワンストップサービス、国内34拠点と海外48拠点でアジア最大規模のオペレーション体制で顧客接点のデジタル化を支援するコールセンターサービスを展開する。

同社HP TOP>ECワンストップサービス

BPOサービスは顧客のバックオフィス領域における課題解決を目指し、各業務プロセスを変革、事業基盤を支える各種サービスを展開する。

同社HP TOP>BPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)

グローバルサービスでは顧客企業の海外展開の支援を行う。海外で事業展開する顧客企業に現地向けのサービスを提供している。海外売上高比率は24.7%(2023年3月期)で、その大半が韓国、中国での売上高であるが、東南アジアも高い成長率を見せている。
業務の効率化やコスト競争の強化、売上拡大などに繋がるアウトソーシングサービスには底堅い需要がある。加えてコロナ禍以降はDXの推進や非接触販売チャネルの拡大やテレワーク・BCP対策などに対応するサービスへのニーズが高まっている。

競合他社

コールセンターを中心としたBPO事業を展開する6183ベルシステム24ホールディングスや、2168パソナグループなどが挙げられる。

強み・弱み

運営するコールセンターは国内最大級であること、またコールセンター業務のみならず顧客のアウトソーシング業務をワンストップで提供する体制をもつことなどが同社の強みと考えられる。また顧客企業は大企業が多く、その契約形態は自動更新となっていることが多いため受託業務の継続性が高く、短期間での売上高の大幅な変動は無いものと同社は考えている。リスクとしては、人材の確保や、景気変動等に伴うアウトソーシング需要の低下などが挙げられる。

KPI

①連結従業員数:40,852人(2023年3月末時点、前年同期比+712人)
②サービス拠点数:170拠点(2023年3月末時点、前年同期比+1拠点)
③契約企業数・契約単価

業績

業容は順調に拡大し、2023年3月期に過去最高の売上高を達成。但し利益は収益性の悪化や為替の影響により前期比減益となった。フリーCFは安定的にプラス。自己資本比率は50%前後で推移。

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