7372 デコルテ・ホールディングスの業績について考察してみた

7372 デコルテ・ホールディングスの業績について考察してみた

PERAGARUアナリスト

四半期業績推移随時更新中

(単位:百万円) 決算期 売上 営業利益 営業利益率
FY2023.Q2 2023.03 1,150 15 1.3%
FY2023.Q3 2023.06 1,528 223 14.59%
FY2023.Q4 2023.09 1,361 114 8.38%
FY2024.Q1 2023.12 1,806 363 20.1%
(単位:百万円) 決算期 売上 営業利益 営業利益率
FY2021.Q3 2021.06 1,211 261 21.55%
FY2021.Q4 2021.09 1,011 24 2.37%
FY2022.Q1 2021.12 1,554 474 30.5%
FY2022.Q2 2022.03 1,032 438 42.44%
FY2022.Q3 2022.06 1,491 363 24.35%
FY2022.Q4 2022.09 1,245 102 8.19%
FY2023.Q1 2022.12 1,815 539 29.7%
FY2023.Q2 2023.03 1,150 15 1.3%
FY2023.Q3 2023.06 1,528 223 14.59%
FY2023.Q4 2023.09 1,361 114 8.38%
FY2024.Q1 2023.12 1,806 363 20.1%

沿革

2001年11月株式会社デコルテ設立、エステ事業を開始。その後リラクゼーション事業、挙式事業、スタジオ事業と業容を拡大する。2018年10月新設分割によりスタジオ事業部門および挙式事業部門を切り出し子会社へ移管、リラクゼーション事業部門は譲渡により撤退、同社は持株会社となった。2020年4月株式会社デコルテ・ホールディングスに商号変更。2020年11月挙式事業を事業譲渡。2021年6月東証マザーズ上場。2022年4月東証の市場区分見直しによりグロース市場へ移行。自社スタジオによるフォトウエディング事業を行う

報告セグメント

同社の事業は「スタジオ事業」の単一セグメントだが、報告セグメントに含まれないその他として「フィットネス事業」も展開している。下図の通りフォトウエディングを中心とした「スタジオ事業」の構成比が98%ほどに達する。

同社HP TOP>経営方針>事業概要と成長戦略

事業モデル

フォトウエディングの提供が同社の主業。フォトウエディングは「前撮り」や「別撮り」とも呼ばれる結婚式や披露宴とは別日での結婚写真撮影、あるいはそれらを行わずに結婚写真を撮影するサービスを指す。屋内に設営した専用スタジオにて撮影を行う「スタジオ撮影」や屋外で撮影を行う「ロケーション撮影」を提供している。同社HPによると、在籍フォトグラファー135人で大都市圏中心に26拠点を展開、年間撮影件数は2.4万件にのぼりシェアNo.1
少子高齢化が進む中、晩婚化と婚姻組数の減少が続いている。一方で近年は家族を中心とした少人数での挙式や披露宴を行わない結婚スタイルなど、新たな価値観が醸成され、またコロナ禍においては3密の回避しつつ思い出を残したいカップルへのフォトウエディングへのニーズが高まったと同社は考えている。

競合他社

同社によるとフォトウエディング市場において同社はシェアトップ。しかしそのシェアは13.4%に止まり競合は多数存在するものとみられる。上場企業ではフォトウエディングを専業とする企業は同社以外にみられないものの、婚活支援サービスを提供する6181タメニーがフォトウエディング会社を買収しており、競合となり得る。

強み・弱み

フォトウエディングに必要なスタッフや衣装、撮影スタジオなどを自社で一貫提供することにより実現する、リーズナブルかつ高品質なサービスを背景に、業界トップシェアを持つことが同社の強みと考えられる。懸念点としてはフォトウエディング市場自体は堅調な需要が継続しているものの、婚姻件数自体は減少傾向にあること、撮影の繁忙期は春と秋に偏重する一方、店舗賃貸料などの固定費用は通年かかり、固定費比率が高くなっていること繁忙期における天候不順により撮影件数がこなせないことが挙げられる。対策として同社は家族写真やペット写真、インバウンド向けといったライフイベント領域への展開を加速させていくとしている。

KPI

①出店数および店舗数

2023年9月期第1四半期決算説明資料

フォトグラファー1人当たり売上高および撮影件数

2023年9月期第1四半期決算説明資料

業績

2020年9月期に業績は落ち込んだものの、以降はコロナ禍においても2期連続増収増益を達成している。2022年9月期を2020年9月期と比較すると売上高は約1.5倍、営業利益は3倍超に拡大、フォトウエディングの需要取り込みと撮影単価の上昇が寄与したとみられる。フリーCFは毎期プラス。自己資本比率は30%台で推移。

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