4824 メディアシークの業績について考察してみた

4824 メディアシークの業績について考察してみた

PERAGARUアナリスト

沿革

2000年3月に設立され、同年7月にiモード公式サイト「爆釣チャンネル」を開始。同年12月22日に設立から297日で東京証券取引所マザーズに上場を果たした。2008年から販売開始したスクール管理システム「マイクラス」は現在も同社の主力サービスである。2012年1月には、現在コンシューマー向けビジネスの主軸であるバーコードリーダー「アイコニット」を開発し、無料ダウンロードを開始。足元でのダウンロード数は3,200万を達成。このほか、RPA等各種企業向けツールの導入やシステムコンサルティングなども行う。

株主構成

2020年7月末時点の筆頭株主は代表取締役社長の西尾直紀氏で35.7%を保有。第2位は取締役の根津康洋氏で7.47%を保有。そのあとに、松井証券株式会社2.11%、楽天証券株式会社1.59%となっている。

取締役会

取締役は6名(社内5名、社外1名)、監査役は3名(全員社外、1名は常勤)、監査等委員会設置会社である。取締役管理部長および取締役法人事業部長はアンダーセンコンサルティングを経て当社入社。取締役コンシューマー部長は清水建設株式会社などを経て当社入社。

代表取締役の経歴

代表取締役社長の西尾直紀氏は1965年11月生まれ。東京理科大学理工学部卒業後、アンダーセンコンサルティングに入社。その後アンダーセンコンサルティング株式会社(現アクセンチュア)に転籍後、2000年に同社を設立。

報告セグメント

法人事業およびコンシューマー事業の2つの報告セグメントがある。
売上高に占める割合は、法人事業が約82%、コンシューマー事業が18%となっている。

事業モデル

法人事業は、2つのサービスからなる。まず、スクール経営のための総合管理システム「マイクラス」のパッケージソリューション、大手カルチャーセンターや有名大学へも導入されている。次に、法人の業務システムをコンサルから構築・運用保守まで行うカスタムメイドシステムソリューション、ライセンス契約で安定的な収益がみこめるRPA(Robotic Process Automation)ツール「ipaS」の提供など顧客の業務効率化支援も行う。
コンシューマー事業は、携帯電話などのモバイル機器向けに、組込み型のソフトウェアの企画・開発やライセンス販売を行うほか、携帯電話向け有料コンテンツの配信サービスを行っている。無料提供アプリバーコードリーダーから安定的な広告収入が得られる。
Edtechと呼ばれる教育サービス分野
は、ここから先数年で大幅な市場拡大が見込まれており、教科学習コンテンツの拡充を中心に、学習プラットフォームや支援ツールの市場も拡大するとみられる

競合他社

「マイシステム」の競合先では、「Stock」を提供する株式会社Stock、「TechnoSMS」を提供するTECHNOPIAN株式会社などが存在するが、Edtech市場で同社同様にスクール管理を実現する国内上場企業のサービスは見当たらない。RPAなどを提供するシステムインテグレーターやシステム開発では、大小さまざまな先と競合する。

連結の範囲

連結子会社は4社ある。法人事業およびコンシューマー事業を手掛けるスタートメディアジャパン株式会社や、投融資およびビジネスインキュベーション事業を行う株式会社メディアシークキャピタルなどで構成される。
なお、2021年1月に連結子会社である株式会社デリバリーコンサルティングは株式公開に向けた準備のために、同年1月をもって連結子会社から持分適用関連会社となる見通しである。

強み・弱み

コンシューマー事業では、約3億台のガラケーに搭載されたノウハウを活かした世界最高水準のバーコードリーダーを提供しているなど、特定分野の高い技術力および知見や実績を有す点は強み。近年ではQRコードの普及が拡大期に入ってきているように、同社の事業はいずれも技術革新の速度が速い分野に属しており、技術が陳腐化し、業績を脅かすリスクに常にさらされている。

KPI

法人事業におけるRPAツール導入数は634ライセンスに到達。また法人事業に従事する従業員数は166名(前年同期比17.7%増)と順調に開発リソースを増加させている。
コンシューマー事業では、スマートフォン向け無料提供アプリ「バーコードリーダー アイコニット」の累計ダウンロード数が重要な指標となっている。2020年7月には3200万ダウンロードを達成。なお、2019年7月時点でのダウンロード数は3000万、2017年8月時点では2500万ダウンロードとなっている。

業績の推移

同社の営業・財務・投資キャッシュフローは年度ごとの一貫性が見られない。売上高は2019年7月期、2020年7月期にかけては順調に伸長している。2021年7月期第1四半期は売上高632百万円(前年同期比+22.2%)、営業利益71百万円(同+367.6%)、当期利益32百万円(+243.4%)と、増収増益基調である。